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Film Series · 1962–
James Bond(007)シリーズのロケ地巡り
James Bond — 市内に点在・移動を含め1日
007シリーズのロンドンは一筋縄ではいきません。MI6本部として映るビルは本当に現役の情報機関の本部であり、一方でボンドの行きつけとして知られる社交クラブは劇中では別の名前で登場します。実在と虚構が意図的に重ねられているのが、このシリーズのロンドンの特徴です。
ここでは長寿シリーズの中から、実際に訪ねられる場所を厳選して紹介します。政府施設や会員制クラブが含まれるため、見学の可否は事前に確認してから旅程を組んでください。
SISビル(通称MI6本部ビル)は現役の情報機関の庁舎です。観光施設ではないため、外観を対岸や橋の上から眺める・撮影するにとどめ、敷地に近づいたり長時間の撮影を行ったりしないでください。
掲載スポット
- 1.SISビル(通称「MI6本部ビル」)
MI6本部の外観として、シリーズ5作に繰り返し登場
- 2.ウェストミンスター橋
『スペクター』(2015)クライマックスの舞台
- 3.デュークス・バー
撮影地ではなく、ボンドのマティーニの元ネタとされるバー
- 4.リフォーム・クラブ(劇中の「ブレイズ」)
『ダイ・アナザー・デイ』(2002)フェンシングクラブ「ブレイズ」
MI6本部の外観として、シリーズ5作に繰り返し登場
1. SISビル(通称「MI6本部ビル」)
SIS Building, Vauxhall Cross
『ゴールデンアイ』『ワールド・イズ・ノット・イナフ』『ダイ・アナザー・デイ』『スカイフォール』『スペクター』と、5作にわたってMI6本部として画面に映る建物です。特撮ではなく、実際に稼働している英国秘密情報部(MI6)の本庁舎そのものが使われています。
テムズ川沿い、ヴォクソール・ブリッジのたもとに立つこの建物は1994年築、建築家テリー・ファレルによる階段状(ジッグラト状)のデザインで、砂色と緑色の外観がひと目でそれとわかります。
『ワールド・イズ・ノット・イナフ』冒頭の爆破シーンは、実際の庁舎ではなくパインウッド・スタジオに作られた50フィートの模型で撮影されました。さすがに本物の情報機関の庁舎を爆破するわけにはいかなかった、という事情です。『スカイフォール』でも同様に本部への攻撃シーンが描かれ、公開時にはSIS職員向けの特別上映会が庁舎内で行われ、その場面に歓声が上がったと伝えられています。
- エリア
- ヴォクソール
- 最寄り駅
- Vauxhall 駅 徒歩2〜10分
- 見学の可否
- 現役の情報機関庁舎のため、内部見学や敷地への立ち入りはできません。対岸やヴォクソール・ブリッジ上からの外観の見学・撮影にとどめてください。
- ひとこと
- ヴォクソール・ブリッジの上、またはテムズ対岸(北岸)から見ると、建物全体の階段状のシルエットが川越しに収まります。夕方は外壁の色が暖色に映えます。
『スペクター』(2015)クライマックスの舞台
2. ウェストミンスター橋
Westminster Bridge
『スペクター』終盤、ボンドがブロフェルドのヘリコプターを撃墜し、橋の上に墜落させたのちブロフェルドと対峙する、シリーズきっての緊迫したクライマックスの舞台です。
撮影は実際の橋の一部と、パインウッド・スタジオの「007ステージ」に組まれた実物大のレプリカを組み合わせて行われました。ロンドンの夜景を映す35フィートの巨大スクリーンで橋を囲み、視覚効果チームが夏の撮影を冬の夜へとデジタルで変換しています。墜落するヘリコプターには実機(ユーロコプターAS365ドーファンN2、登録記号G-LCPL)が使われました。
すぐ隣に国会議事堂とビッグ・ベンが立つ立地そのものが、この場面をひと目でロンドンとわかる画にしています。
- エリア
- ウェストミンスター
- 最寄り駅
- Westminster 駅
- 見学の可否
- 終日開放されている歩行者用の橋。無料でいつでも渡れます。
- ひとこと
- ビッグ・ベンと国会議事堂を画面に収めるなら夕暮れから夜がおすすめ。日中は観光客で混雑するため、早朝の方が撮影はしやすいです。
撮影地ではなく、ボンドのマティーニの元ネタとされるバー
3. デュークス・バー
DUKES Bar, DUKES Hotel
ここは映画の撮影が行われた場所ではありません。原作者イアン・フレミング本人が通っていたことで知られ、ボンドの「ステア、ノット・シェイクン(かき混ぜて、振らないで)」というマティーニの流儀のルーツとされるバーです。
1908年からセント・ジェームズの路地裏で営業する老舗で、スピリッツを冷凍庫で冷やし、グラスも冷やしたうえで、シェイカーではなく客の目の前で注ぎ入れる独自の作法で知られます。フレミングがここのイタリア人バーテンダーとマティーニの技法について語り合ったことが、『カジノ・ロワイヤル』に登場するヴェスパー・マティーニのレシピに影響したと広く語られていますが、フレミング自身がこの店の名を作中で明言したわけではなく、あくまで店側や業界での言い伝えに近いものである点は留意してください。
- エリア
- セント・ジェームズ
- 最寄り駅
- Green Park 駅 徒歩約5分
- 見学の可否
- 営業中のバーで、誰でも入店できます(要予約推奨、スマートカジュアル以上のドレスコードあり)。
- ひとこと
- 定番はヴェスパー・マティーニ。アルコール度数が高いため、店側は非公式に「2杯まで」を勧めています。夜は予約推奨。
『ダイ・アナザー・デイ』(2002)フェンシングクラブ「ブレイズ」
4. リフォーム・クラブ(劇中の「ブレイズ」)
The Reform Club, Pall Mall
『ダイ・アナザー・デイ』で、ボンドが悪役グレイブスとフェンシングで対決する会員制クラブ「ブレイズ」として使われた、パル・マルの実在の社交クラブです。「ブレイズ」自体はフレミングの原作小説(代表作は『ムーンレイカー』)にたびたび登場する架空のクラブ名で、映画版でその実写化にあたって選ばれました。
建物は1841年開業、建築家チャールズ・バリーの設計で、ローマのファルネーゼ宮を手本にしたイタリア風のファサードを持ちます。実際に映画で使われたのは外観や一部の内部空間のみで、フェンシングホールや噴水のある庭園などの場面の多くはスタジオに組まれたセットだったと伝えられています。
『八十日間世界一周』でフィリアス・フォッグが旅立つクラブとしても知られるなど、映像作品のロケ地としての実績は007以前から長い建物です。
- エリア
- パル・マル / セント・ジェームズ
- 最寄り駅
- Charing Cross 駅、Piccadilly Circus 駅(いずれも徒歩5〜10分)
- 見学の可否
- 会員制の私設クラブで、一般の飛び込み見学はできません。事前予約のガイドツアー、または毎年9月のオープン・ハウス・ロンドン開催時のみ内部見学が可能です。外観はパル・マル沿いからいつでも見られます。
- ひとこと
- オープン・ハウス・ロンドン以外の時期は外観の見学にとどめ、アセニアム・クラブなど周辺の「クラブランド」の建物とあわせて歩くのがおすすめです。
ほかの作品のロケ地
- SHERLOCK(シャーロック)のロケ地 — ロンドン市内で完結・半日
- ブリジャートン家のロケ地 — グリニッジ + 市内 / 1日
- ダウントン・アビーのロケ地 — ロンドン発の日帰り + 市内
- パディントンのロケ地 — ノッティング・ヒル周辺で半日
- ハリー・ポッターのロケ地 — 市内 + スタジオツアー
- ロケ地巡りガイド トップ



