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    CHRISTMAS SHOWS IN LONDON 2026

    ロンドンのクリスマスの舞台

    ロンドンの冬は、劇場がいちばん賑わう季節です。家族で叫んで笑う「パント」、バレエの『くるみ割り人形』、ディケンズの『クリスマス・キャロル』。その年の上演と、選び方をまとめました。

    パントは「パントマイム」ではない

    日本でパントマイムといえば、言葉を使わない無言劇のことです。英国でクリスマスに「パントマイム(パント)」と言えば、まったく別のものを指します。

    英国のパントは、『シンデレラ』『ジャックと豆の木』のようなおとぎ話を下敷きにした、家族向けの喜劇の舞台です。歌と踊り、ドタバタ、その年の時事ネタが次々に出てきて、客席も黙って観ているのではなく、声を出して芝居に加わります。19世紀のヴィクトリア朝の劇場で、駄洒落と客席との掛け合いが加わって、いまの形になりました。

    主人公の母親役のデイムは、伝統的に男性が派手なドレスで演じます。若い主人公の男の子役(プリンシパル・ボーイ)を女性が演じる習わしは19世紀の半ばに始まり、19世紀の終わりには決まりになりました。

    客席で使う掛け声

    He's behind you!(後ろにいるよ!)
    悪役やお化けが主人公の背後に忍び寄ったとき、客席みんなで知らせる。
    Oh no it isn't! / Oh yes it is!
    舞台の役と客席が「違う!」「そうだ!」を言い合う、パントのお決まりのやりとり。
    Boo!(ブーイング)
    悪役が出てきたら遠慮なくブーイングする。主人公には声援を送る。
    Hello!
    道化役が「Hello boys and girls!」と呼びかけたら、大きな声で返す。

    英語の駄洒落や時事ネタは速くて難しいのですが、動きの笑いと歌、お決まりの掛け声だけでも十分に加われます。子どもが笑っている場面で一緒に笑えば、それでいいのがパントです。

    出典: V&A – The story of pantomime

    2026年の上演

    会期と料金は、各劇場の公式の案内で確かめたものです。12月25日などの公演の有無は、劇場の公演カレンダーで確かめてください。

    オールド・ヴィックの『クリスマス・キャロル』

    A Christmas Carol – The Old Vic

    これから

    11月10日(火)〜1月9日(土)

    ディケンズの物語を、ジャック・ソーンの脚色、マシュー・ウォーカスの演出で上演する芝居。2017年から毎冬の定番になっている。

    • 11月10〜23日はプレビュー公演、1月1〜9日は安めのオフピークの公演。
    • 上演時間は休憩20分を含めて約2時間。
    ウォータールー駅
    料金は劇場の公式サイトで
    公式サイトで日程と席を見る

    出典: Old Vic – A Christmas Carol(2026年10月18日確認)

    ハックニー・エンパイアのパント

    Hackney Empire Pantomime

    これから

    11月21日(土)〜12月31日(木)

    1901年に開場した東ロンドンの劇場の、昔ながらのパント。客席と舞台の掛け合いを楽しむ、地元の家族連れの冬の行事になっている。

    • 2026年の演目は『ジャックと豆の木』。劇場の125周年の年で、クライヴ・ロウが演出と、デイム(男性が演じる母親役)を務める。
    • 4歳未満は大人の膝の上で観られる。4歳からは自分の席が要る。
    ハックニー・セントラル駅(オーバーグラウンド)
    £10〜£48(1枚につき手数料£1.50)
    公式サイトで日程と席を見る

    出典: Hackney Empire – Jack and the Beanstalk(2026年10月18日確認)

    ピーコック劇場の『スノーマン』

    The Snowman – Peacock Theatre

    これから

    11月21日(土)〜1月3日(日)

    レイモンド・ブリッグズの絵本とアニメで知られる『スノーマン』の舞台。これまでの舞台は、台詞を使わずに踊りと音楽だけで物語を見せてきた。

    • 2026年は新しい演出の初演になる。
    ホルボーン駅
    £18〜(別に手数料£4)
    公式サイトで日程と席を見る

    出典: Sadler's Wells – The Snowman(2026年10月18日確認)

    ディケンズの家で観る『クリスマス・キャロル』

    A Christmas Carol performed by Mark & Oliver Dickens

    これから

    11月21日(土)〜12月11日(金)

    11月21日(土)15:00、26日(木)17:00、12月11日(金)20:00

    ディケンズが『オリヴァー・ツイスト』を書いた家(チャールズ・ディケンズ博物館)の客間で、ディケンズの子孫が演じる1時間の『クリスマス・キャロル』。

    • マーク・ディケンズとオリヴァー・ディケンズが演じる。上演は60分。
    ラッセル・スクエア駅
    £29
    公式サイトで日程と席を見る

    出典: Charles Dickens Museum – A Christmas Carol performed by Mark & Oliver Dickens(2026年10月18日確認)

    ロイヤル・バレエの『くるみ割り人形』

    The Nutcracker – The Royal Ballet

    これから

    12月3日(木)〜1月13日(水)

    コヴェント・ガーデンのロイヤル・オペラ・ハウスで、ピーター・ライト版の『くるみ割り人形』を上演する。英国のクリスマスのバレエの定番。

    • 上演時間は休憩を含めて約2時間20分。5歳から。
    • 振付のピーター・ライトの生誕100年の年にあたる。
    コヴェント・ガーデン駅
    £10〜£238
    公式サイトで日程と席を見る

    出典: Royal Ballet and Opera – The Nutcracker(2026年10月18日確認)

    ロンドン・パラディアムのパント

    The London Palladium Pantomime

    これから

    12月5日(土)〜1月10日(日)

    ウエスト・エンドの大劇場で、テレビの人気者をそろえて上演する豪華なパント。演目は毎年替わる。2016年に、29年ぶりにこの劇場へパントを呼び戻した。

    • 2026年の演目は『シンデレラ』。ドーン・フレンチとジェニファー・ソーンダースが意地悪な姉たちを、ジュリアン・クラリーが妖精の名付け親を演じる。
    オックスフォード・サーカス駅
    料金は劇場の公式サイトで
    公式サイトで日程と席を見る

    出典: LW Theatres – Cinderella(2026年10月18日確認)

    イングリッシュ・ナショナル・バレエの『くるみ割り人形』

    Nutcracker – English National Ballet

    これから

    12月17日(木)〜1月10日(日)

    ロンドン・コロシアムで上演する、2024年に初演された新しい演出の『くるみ割り人形』。チャイコフスキーの曲は劇団のオーケストラが生で演奏する。

    • 上演時間は休憩20分を含めて約2時間。5歳から。
    レスター・スクエア駅、チャリング・クロス駅
    £27.25〜(手数料込み)。16歳未満は25%引き
    公式サイトで日程と席を見る

    出典: English National Ballet – Nutcracker、London Coliseum – Nutcracker(2026年10月18日確認)

    どれを観るか

    英語の量と、子どもの年齢で選ぶのが早道です。台詞の無いバレエは、英語に自信がなくても筋を追えます。
    舞台向いている人英語子ども料金
    オールド・ヴィック『クリスマス・キャロル』英国の芝居で、クリスマスの物語を台詞が中心。筋を予習しておくと追いやすい劇場の案内を確認—
    ハックニー・エンパイアのパント昔ながらのパントを、地元の客席と一緒に台詞が多いが、動きと歌で追える4歳から自分の席。4歳未満は膝の上£10〜£48(1枚につき手数料£1.50)
    『スノーマン』小さな子ども連れでこれまでの舞台は台詞なし家族向け£18〜(別に手数料£4)
    ディケンズの家の『クリスマス・キャロル』物語が生まれた時代の家で、作者の子孫の芝居を台詞が中心劇場の案内を確認£29
    ロイヤル・バレエ『くるみ割り人形』初めてのバレエを、本場の劇場で台詞なし5歳から£10〜£238
    パラディアムのパント英国の人気者の喜劇を、大劇場の豪華な舞台で台詞と時事ネタが多い。動きの笑いもある家族向け—
    ENB『くるみ割り人形』新しい演出の『くるみ割り人形』を台詞なし5歳から。16歳未満は25%引き£27.25〜(手数料込み)。16歳未満は25%引き

    観る前に

    • 日程が決まったら、席を先に取る

      クリスマスの時期は、子ども向けの舞台の昼の回(マチネ)と週末から先に埋まります。

      チケットの買い方
    • 子どもの年齢の決まりを確かめる

      何歳から入れるか、膝の上で観られるかは劇場ごとに違います。チケットを買う前に確かめてください。

      子連れ観劇ガイド
    • 英語が不安なら、筋を先に読んでおく

      バレエは台詞がありません。芝居は、あらすじを日本語で読んでおくだけで追いやすさが大きく変わります。

      英語がわからなくても楽しめる作品の選び方
    • 騒いでよいのはパントだけ

      声を出して加わるのはパントのお約束です。バレエと芝居では、ふつうの観劇のマナーで観てください。

      劇場の楽しみ方・マナー

    基準と出典

    会期・料金・上演時間・年齢の決まりは、各劇場の公式の案内で確かめたものだけを載せています。料金の欄が空いている舞台は、公式の案内で料金の幅を確かめられなかったものです。出典は各舞台の欄にあります。

    パントの成り立ちは、V&A(ヴィクトリア&アルバート博物館)の解説によります。

    最終確認: 2026年10月18日