北斎『冨嶽三十六景』全46図が20日からダリッジ・ピクチャー・ギャラリーで — 英国で全図がそろうのは初めて
10月20日〜1月17日Dulwich Picture GalleryWest Dulwich
大人£21.50〜(寄付込み・日時指定、会員無料)
ダリッジ・ピクチャー・ギャラリーで10月20日(火)、葛飾北斎『冨嶽三十六景』の展覧会が開幕する。シリーズは「三十六景」と名乗りながら、評判を受けて10図が追加されたため、実際には46図ある。その46図がイギリスで全部そろって公開されるのは今回が初めてになる。
出品されるのは井内コレクション。2024年に東京・上野の国立西洋美術館に寄託された一群で、今年3月から6月にかけて同館で全図が初披露された。摺りの時期が早い作品が多く、版木がすり減る前の細い線と、褪せていない色が残っているのが特徴だ。
見どころは2つある。ひとつは「神奈川沖浪裏」が3枚並ぶこと。同じ図柄でも摺りごとに色の出方や線の鋭さが違い、並べて初めてその差がわかる。もうひとつは「凱風快晴」の色変わり版、通称「青富士」。いつもは赤く染まる富士を藍で摺った一枚で、同じ摺りは世界でもごくわずかしか確認されていない。
日本で見逃した人には取り戻す機会になり、見た人にはロンドンの観客がこの連作をどう見るかを眺める楽しみがある。ダリッジは1817年に開館した、公共の美術館として建てられた建物では世界で最も古いもので、設計はジョン・ソーン。常設のレンブラントやプッサンもあわせて見られる。
開館は火曜から日曜の10〜17時で、月曜は休み。チケットは日時指定で、大人£21.50から(寄付込み)。開幕直後の週末と、学校のハーフターム休暇に入る24日以降は混みやすいので、平日の午前が狙い目。
ヴィクトリア駅からサウスイースタンで約12分のウェスト・ダリッジ駅か、ロンドン・ブリッジ駅からサザン鉄道で約10分のノース・ダリッジ駅で降りる。どちらからも歩いて10〜15分。
公式サイト出典: Dulwich Picture Gallery