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    This Week in London

    2026 · W39

    今週のロンドン9月21日(月)〜9月27日(日)

    3週間前の号

    30年ぶりのホイッスラー大回顧展がテート・ブリテンで9月27日に閉幕。『ウィキッド』はロンドン公演20周年の記念週末を迎え、スティング主演『ザ・ラスト・シップ』も22日に開幕する。ただし26〜27日はピカデリー線がほぼ全線で運休するので、ヒースロー空港の行き来はエリザベス線に切り替えを。

    秋の劇場シーズンが一斉に始まり、夏の大型展が一斉に終わる週。テート・ブリテンのホイッスラー展(欧州では30年ぶりの大回顧展)とキュー・ガーデンのヘンリー・ムーア野外展が、どちらも9月27日(日)で閉幕する。開幕側では、スティングが全公演に出演する『ザ・ラスト・シップ』がドルリー・レーンで12日間だけ上演され、ウィンダムズ劇場で『ヘイ・フィーヴァー』、デューク・オブ・ヨーク劇場で『レント』が初日を迎える。アポロ・ヴィクトリア劇場では『ウィキッド』がロンドン初演から20年を迎え、26〜27日に記念公演を行う。無料で行けるものも多く、サマセット・ハウスの新作展、金曜夜のテート・モダン、ドックランズのマッドラーキング週末が揃う。週末はグリニッジのO2でレーバー・カップ。交通は週末に注意が要る。26〜27日はピカデリー線がコックフォスターズ〜アクスブリッジ間で運休してヒースロー空港と都心の直通が止まり、セントラル線もリヴァプール・ストリート以東が運休する。空港の行き来はエリザベス線に、ストラトフォード方面はエリザベス線かジュビリー線に切り替える。平日は大きな運休もストライキも予告されていない。

    2026年9月16日 調査毎週更新(翌週分を前の週にお届け)

    この号は3週間前の情報です

    運行状況や開催情報は変わっている可能性があります。最新号を確認してください。

    The Week at a Glance

    下段の数字は、その日に始まる・終わるものの件数。

    Highlights

    今週の耳寄り情報

    この週だからこそ狙えるもの。

    14
    展覧会ExhibitionLead ・ 今週の一本今週で見納め

    【9月27日まで】テート・ブリテンのホイッスラー展が閉幕 — 欧州では30年ぶりの大回顧展

    9月21日〜9月27日Tate BritainPimlico

    £24(割引£22 / 16〜25歳は£5 / 会員無料)

    ジェームズ・マクニール・ホイッスラーの回顧展が9月27日(日)で終わる。ヨーロッパで開かれる本格的なホイッスラー展としては30年ぶりで、次にこの規模がまとまるのがいつになるかは誰にも分からない。

    アメリカに生まれ、ロシアで少年期を過ごし、パリを経てロンドンに住み着いた画家で、ヴィクトリア朝の「絵は物語を語るもの」という常識にまっすぐ逆らった人物として知られる。展示は10代のサンクトペテルブルク時代から最晩年の自画像までを通しで並べ、有名な油彩に加えて、めったに出ない素描・版画・室内装飾のデザインまで含む。テムズ川の夜を描いた『ノクターン』の連作は、批評家ジョン・ラスキンに「絵の具の壺を公衆の顔に投げつけた」と書かれて裁判沙汰になったもので、実物の前に立つと、その言いがかりがどれだけ的外れだったかがよく分かる。

    料金は£24、割引£22。16〜25歳は Tate Collective に登録すれば£5になり、会員は予約不要で無料。£5は登録さえすれば当日その場で取れるので、対象年齢なら使わない手はない。音声ガイドは£5。

    最終週の週末は確実に混む。落ち着いて見たいなら平日の午前に入るか、最終日を避けて21〜25日のうちに行くこと。テート・ブリテンはピムリコ駅から徒歩8分ほどで、テート・モダンとの間は往復のボート(Uber Boat by Thames Clippers)でも結ばれている。

    公式サイト出典: Tate

    今週だけの催しEvent

    スティング主演『ザ・ラスト・シップ』が9月22日開幕 — ドルリー・レーンで12日間だけ

    9月22日〜10月3日Theatre Royal Drury LaneCovent Garden

    公式サイトで公演日ごとに設定

    スティングが自ら書いた音楽劇『The Last Ship』が、シアター・ロイヤル・ドルリー・レーンで9月22日(火)から10月3日(土)まで上演される。12日間の限定公演で、スティングは全公演に出演する。

    舞台はイングランド北東部の造船の町。スティング自身が育ったウォールゼンドがモデルで、閉鎖が決まった造船所と、そこで生きてきた人々の物語になっている。彼が演じるのは造船所の親方ジャッキー・ホワイトで、共同体が彼の指導力を最も必要とする時に、その健康が失われていくという役どころ。出演者は50人を超える大規模な上演で、脚本はバーニー・ノリス、演出はレオ・ワーナー、映像と美術は59 Studio が手がける。アムステルダム、ブリスベン、パリ、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場を回ってきた版がロンドンに入る形になる。

    注目は最初の2日。レゲエのシャギーが9月22日(火)と23日(水)の2公演だけ共演する。この2日を狙うか、逆に避けて他の日を取るかで席の取りやすさが変わる。

    会場はコヴェント・ガーデンのドルリー・レーンで、最寄りはコヴェント・ガーデン駅かホルボーン駅。26〜27日はピカデリー線が運休してコヴェント・ガーデン駅に電車が来ないので、ホルボーン駅(セントラル線)かレスター・スクエア駅(ノーザン線)から歩く。チケットは LW Theatres の公式サイトから。

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    公式サイト出典: Sting 公式

    今週だけの催しEvent

    『ウィキッド』ロンドン公演が20周年 — 9月26〜27日に記念公演、9月中の予約で2026年公演が20%引き

    9月26日〜9月27日Apollo Victoria TheatreVictoria

    公演日ごとに設定(9月30日までの予約で2026年公演が20%引き)

    アポロ・ヴィクトリア劇場のミュージカルWickedが、2006年9月27日のロンドン初日から20年を迎える。記念の週末として、9月26日(土)と27日(日)に特別仕様の公演が3回組まれた。映画版で物語を知った人にとっては、舞台版を観るちょうどいい機会になる。

    『オズの魔法使い』の「西の悪い魔女」エルファバと「良い魔女」グリンダが、シズ大学で出会ってから、それぞれ悪と善の象徴に仕立てられていくまでを描く物語。ロンドンでは20年間、同じ劇場で上演が続いてきた。

    記念公演は回ごとに趣向が違う。

    • 26日(土)14:30「ピンク」公演: グリンダを讃える回。劇場内に衣装の展示があり、観客全員に記念プログラム「Wicked20」とピンクのギフトバッグが配られる
    • 26日(土)19:30「グリーン」公演: エルファバを讃える回。同じく衣装展示と記念プログラム、緑のギフトバッグ付き
    • 27日(日)14:30 ガラ公演: ロンドン初日からちょうど20年の当日。観客全員に記念プログラムとギフトバッグ

    出演はエルファバ役エマ・キングストン、グリンダ役ジジ・ストラーレン、フィエロ役は『ウィキッド』史上もっとも長く同役を演じてきたジョーダン・リッツ。

    9月30日までに予約すると、2026年中の公演が20%引きになる(他の割引との併用不可)。記念の3回が取れなくても、この割引は年内の他の公演に使えるので、12月までにロンドンを訪れる予定があるなら今月中に押さえておくと得になる。劇場はヴィクトリア駅の目の前で、26〜27日のピカデリー線運休(後述)の影響は受けない。

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    公式サイト出典: Wicked 公式

    新オープンOpening今週で見納め

    ウエスト・エンドで話題作が2本開幕 — 『ヘイ・フィーヴァー』と『レント』

    9月22日〜9月27日Wyndham's Theatre / Duke of York's TheatreLeicester Square

    『レント』は£20〜。『ヘイ・フィーヴァー』は公演日ごとに設定

    秋の目玉が同じ週に初日を迎える。

    『ヘイ・フィーヴァー』(ウィンダムズ劇場、9月22日〜12月12日) — ノエル・カワードが1924年に書いた喜劇の新演出。田舎家に住む変わり者一家が、それぞれ勝手に週末の客を招いてしまい、一家の自己中心ぶりに客が振り回されるという筋で、カワードの代表作のひとつ。ジュディス役にクリスティン・バラノスキー(トニー賞2回)、デイヴィッド役にリチャード・E・グラント、ほかにナンシー・キャロル、オフィーリア・ラヴィボンド、チャールズ・エドワーズが並ぶ。上演は月〜土の19:30、水・土は14:30のマチネもあり、上演時間は休憩込みで約2時間20分。プレス・ナイトは10月1日なので、9月中は評が出る前の期間になる。

    『レント』(デューク・オブ・ヨーク劇場、9月26日〜) — ジョナサン・ラーソンのロック・ミュージカルがウエスト・エンドに帰ってくる。マーク役は『ストレンジャー・シングス』のゲイテン・マタラッツォ、ロジャー役にトラヴィス・ロス、ミミ役にアレクサ・ロペス。演出は『パディントン』でオリヴィエ賞演出賞を取ったルーク・シェパード。チケットは£20から。公演は2027年3月27日まで続くので急ぐ必要はないが、初日の熱気を味わうなら今週。14歳以上推奨で、HIV/エイズをはじめ重い主題を含む。

    2館はどちらもレスター・スクエア駅から徒歩数分で、100mほどしか離れていない。『レント』の初日にあたる26日(土)と翌27日(日)はピカデリー線が運休するため、レスター・スクエア駅に来るのはノーザン線だけになる。

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    公式サイト出典: Duke of York's Theatre / Wyndham's Theatre

    今週だけの催しEvent

    レーバー・カップが9月25〜27日にO2で開催 — 欧州対世界の団体戦

    9月25日〜9月27日The O2North Greenwich

    セッション単位。公式サイトで販売

    男子テニスのレーバー・カップが、グリニッジ半島のThe O2 で9月25日(金)から27日(日)の3日間行われる。ヨーロッパ選抜と世界選抜が戦う団体戦で、ロジャー・フェデラーの発案で始まった大会。名前は豪州の名選手ロッド・レーバーに由来する。

    通常のトーナメントと違って、日ごとに1試合の価値が変わるのが面白いところ。金曜の勝利は1ポイント、土曜は2ポイント、日曜は3ポイントと重みが増していくので、最終日に一気にひっくり返ることが珍しくない。ベンチには両チームのキャプテンと控え選手が並び、選手同士が声を掛け合う。普段は個人競技であるテニスが、この週末だけ団体競技の顔になる。

    チケットは1セッション単位で、金・土は昼と夜の2セッション制、日曜は1セッション。全日程を通す券もある。出場選手は大会直前まで入れ替わることがあるので、目当ての選手がいるなら公式の発表を確認してから買うのがよい。

    行き方はジュビリー線のノース・グリニッジ駅から徒歩5分。試合終了後は駅が非常に混むので、終了直前に出るか、混雑が引くまでO2内の飲食店で時間をつぶすか、ノース・グリニッジ桟橋からUber Boat で川を上るという手もある。

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    公式サイト出典: Laver Cup 公式

    展覧会Exhibition無料

    サマセット・ハウスで新作インスタレーションが9月24日開幕 — 入場無料(要予約)

    9月24日〜11月29日Somerset HouseTemple

    無料(要事前予約)

    ジェンキン・ヴァン・ザイル(Jenkin van Zyl)の新作委嘱展『Enclosure』が9月24日(木)に開幕する。会期は11月29日まで、入場は無料だが事前予約が要る。

    舞台になるのは、かつて「他人の人生を一時的に生きる」ための施設として造られ、いまは朽ちかけた複製施設。主人公マーシーが〈ドナー〉としての契約を終わらせに来るが、その手続きの過程で、オリジナルと複製の境目そのものが崩れていく——という筋立ての映像作品を中心に、遊園地の看板、オフィスの残骸、朽ちた紙片といった「施設の残り物」で展示室そのものを作り込んでいる。技術が人間の理解を追い越してしまった後の世界と、目的が失われた後も動き続ける制度を扱った作品になっている。

    血や死、精神的な苦痛の描写を含むため、12歳未満には向かない。

    会場はサマセット・ハウスの New Wing・Lancaster Rooms。月曜休館で、火・水は12:00〜18:00、木は12:00〜20:00、金・土は12:00〜18:00、日は10:00〜16:00。最寄りはテンプル駅かコヴェント・ガーデン駅。中庭とテムズ側のテラスは通り抜けるだけなら無料なので、ストランドから川へ抜ける道として使うついでに寄れる。

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    公式サイト出典: Somerset House

    今週だけの催しEvent無料

    テート・モダンが9月25日に夜間開館 — 無料、18時から22時まで

    9月25日Tate ModernSouthwark

    無料・予約不要(アナ・メンディエータ展のみ別途有料)

    毎月恒例の Tate Lates が9月25日(金)の18:00〜22:00に開かれる。入場無料で、この夜は同館で開催中のアナ・メンディエータ展に合わせた内容になる。

    アナ・メンディエータはキューバに生まれアメリカで活動した作家で、自分の身体を土や砂、火、水に重ねて痕跡を残す作品で知られる。この夜のプログラムは、その「自然と身体」という主題に沿って、音楽・ワークショップ・トーク・パフォーマンスが館内に散らばる形になる。ロンドンの放送作家でDJのFlo Dill が、ブラヴァトニック棟レベル1のテラス・バーで18:00〜21:30にプレイする。フォーク、ジャズ、ロック、エレクトロニックからポップの定番まで幅の広い選曲で知られる人。

    Tate Lates は無料で予約も要らず、金曜の夜に人が集まってそのまま飲んでいるような、気の抜けた雰囲気が持ち味。常設展示も開いているので、何も調べずに行って気の向くまま歩くのがいちばん合っている。アナ・メンディエータ展そのものは有料の特別展で、Lates の夜も入るには別途チケットが要る点に注意。

    最寄りはサザーク駅かブラックフライアーズ駅。ミレニアム・ブリッジをセント・ポール側から歩いて渡ると、夜景がそのまま導線になる。

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    公式サイト出典: Tate

    展覧会Exhibition今週で見納め

    【9月27日まで】キューのヘンリー・ムーア野外展が閉幕 — 最後の£10火曜は9月22日

    9月21日〜9月27日Royal Botanic Gardens, KewKew Gardens

    入園料に込み(大人£25。9月22日(火)は£10)

    キュー・ガーデンで5月から続いてきた『Henry Moore: Monumental Nature』が9月27日(日)で終わる。ムーアの野外展としては過去最大規模で、庭園の芝生や木立のあいだに巨大彫刻30点を置き、シャーリー・シャーウッド植物画ギャラリーに素描・模型など70点以上を並べる構成。世界最大級のヴィクトリア朝温室テンパレート・ハウスの中にも作品が入っている。

    ムーアの彫刻は美術館の白い部屋より、風と空と木の下にあるほうが圧倒的によく見える。穴の空いた塊の向こうに樹や空が抜けるのがこの作家の眼目で、屋外でしか成立しない見え方がある。この規模がまとまるのは一世代に一度と言っていい。

    費用の面で今週ひとつ得な日がある。キューは9月8日から12月29日まで毎週火曜の入園料が£10(通常の大人£25)になっていて、ムーア展は入園料に含まれる。つまり9月22日(火)が、£10でこの野外展を見られる最後の日になる。購入は一人14枚まで、他の割引との併用は不可。

    園内は広く、彫刻は点在しているので歩く距離が長い。最低でも半日、できれば丸一日みておきたい。行き方は地下鉄ディストリクト線かオーバーグラウンドでKew Gardens 駅、またはウォータールー発の鉄道でKew Bridge 駅。

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    公式サイト出典: Royal Botanic Gardens, Kew

    今週だけの催しEvent

    ロンドン交通博物館の車両基地が9月25〜27日に一般公開 — 年に数回だけ開く倉庫

    9月25日〜9月27日London Transport Museum Depot, ActonActon Town

    大人£19、子ども£10、3歳未満無料(要事前予約)

    コヴェント・ガーデンの交通博物館に収まりきらない収蔵品を置いてある、アクトンの車両基地(Museum Depot)が9月25日(金)から27日(日)まで公開される。開くのは年に数回だけで、普段は完全に非公開。

    収蔵は約32万点。1927年製と1938年製の地下鉄車両、ルートマスター・バスの1号車と2号車(RM1・RM2)、復元中のQ stock 客車などに実際に乗り込める。倉庫の通路には、歴代の路線図、標識、信号設備、ポスターの原画が棚ごと並んでいて、動く信号機の実演もある。

    今回の主題はデザイン。ロンドンの交通網に固有の見た目を与えてきた要素——丸に横棒のローンデル、ハリー・ベックの路線図、座席の生地(モケット)、そして広告ポスターのコレクション——を軸に構成される。学芸員とTfLのデザイン担当者によるトークも組まれる。

    料金は大人£19、子ども£10、3歳未満無料。イーリング区とハウンズロー区の住民には割引がある。事前予約制で、公開のたびに売り切れる。土曜には人と音を抑えた SEND 向けの時間帯が設けられ、庭では生演奏、ミニ鉄道や工作など子ども向けの催しもある。

    住所は118-120 Gunnersbury Lane, W3 9BQ。ピカデリー線・ディストリクト線のアクトン・タウン駅から歩いてすぐ。26〜27日はピカデリー線が運休するので、ディストリクト線で向かう。

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    公式サイト出典: London Transport Museum

    今週だけの催しEvent無料

    マッドラーキング週末が9月26〜27日にドックランズで — 拾い主が実物を持って来る、展示は無料

    9月26日〜9月27日London Museum DocklandsWest India Quay

    展示は無料。一部の講演は有料・要予約

    ロンドン博物館ドックランズ館で、9月26日(土)と27日(日)にマッドラーキングの週末が開かれる。マッドラーキングとは、テムズ川の干潮時に現れる河原で、川が吐き出した遺物を拾い集める行為のこと。ローマ時代の陶片、チューダー朝のピン、ヴィクトリア朝の陶製パイプといったものが、いまでも普通に落ちている。

    この週末の核になるのが、無料で見られるオブジェクト・ショーケース。実際に拾っている人たちが自分のコレクションを持ち込んで机に並べ、来場者はそれを手に取らせてもらいながら本人から話を聞ける。ガラス越しでない博物館というのは、それだけで体験がまるで違う。誰でも参加できて、子どもでも構わない。

    あわせて、著名なマッドラーカーのアレッシオ・チェッコーニ博士とニコラ・ホワイトによる講演がある(こちらは有料・要予約のものを含む)。発見物を国に記録していく Portable Antiquities Scheme の仕組みについての解説も出る。同館では英国初のマッドラーキング専門の展覧会『Secrets of the Thames』も開催中なので、合わせて回すと理解が深まる。

    会場は西インド波止場の古い倉庫を使った建物で、住所は No.1 Warehouse, West India Quay, E14 4AL。DLRのウェスト・インディア・キー駅の目の前、地下鉄ならカナリー・ワーフ駅から歩ける。この週末はトータリー・テムズ(9月いっぱい川沿いで続く催し)の一環でもある。

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    公式サイト出典: London Museum

    今週だけの催しEvent

    ランベス・フリンジが9月24日開幕 — 南ロンドンの28会場で200公演、投げ銭から£20

    9月24日〜10月25日南ロンドン各所(28会場)Clapham North

    Pay What You Can 〜 £20

    2015年から続く南ロンドンの舞台芸術祭が、9月24日(木)に始まって10月25日(日)まで続く。今年は28会場で200本を超える公演が並ぶ。

    演劇、コメディ、キャバレー、音楽、子ども向けまで幅は広く、出るのも小劇場だけではない。図書館、音楽会場、地域のコミュニティ・スペースまで使う。今年から South London Theatre、音楽会場の Off the Cuff と Toulouse Lautrec が加わり、ランベス区の図書館との提携も始まった。既に名のある作り手と、これから出てくる人が同じ規模の会場で並ぶのがフリンジの面白さで、当たり外れも含めて楽しむもの。

    料金は Pay What You Can(自分で決めて払う方式)から£20まで。投げ銭方式の公演が相当数あるので、予算を決めずに2〜3本はしごするという遊び方ができる。

    中心はブリクストンの Bread & Roses Theatre で、そこからケニントン、ストリータム、ウェスト・ノーウッドあたりまで会場が散る。どれを観るかは公式サイトの What's On から探すのがよい。中心部の劇場料金に慣れた目には、値段の桁が違って見えるはず。

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    公式サイト出典: Lambeth Fringe

    今週だけの催しEvent無料

    サマー・バイ・ザ・リヴァーが9月27日で終了 — 川沿いの無料イベントは今週末が最後

    9月21日〜9月27日London Bridge CityLondon Bridge

    入場無料(飲食は別)

    タワー・ブリッジのたもと、ロンドン・ブリッジ・シティ一帯で5月19日から続いてきた夏の催しが、9月27日(日)で終わる。今週末が最後の週末になる。

    屋外での映画上映、DJ、スポーツ中継の大型スクリーン、季節の飲食といった内容で、川沿いの広場に人が座り込んで過ごすという、ロンドンの夏の典型的な光景を作ってきた催し。会場は無料で入れる(飲食は各自)。今年は円形劇場のスクープが改修中で閉鎖されているため、例年とは会場の配置が変わっている点に注意。

    冬にはこの一帯が Winter by the River に模様替えするので、川沿いの野外で過ごす季節としてはここが区切りになる。ロンドンの屋外の催しは10月に入ると一気に減るので、9月最後の週末に川沿いを歩くというのは、季節の使い方としてかなり正しい。

    場所はロンドン橋とタワー・ブリッジのあいだの南岸で、最寄りはロンドン・ブリッジ駅。ポッターズ・フィールズ公園からタワー・ブリッジを見上げる位置が、写真を撮るには一番いい。

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    公式サイト出典: London Bridge City

    今週だけの催しEvent

    ブリティッシュ・アート・フェアが9月24〜27日にサーチ・ギャラリーで — 70以上の画廊が集まる

    9月24日〜9月27日Saatchi GallerySloane Square

    £20〜(事前購入制)

    英国の近現代美術だけに絞った唯一のアートフェアが、チェルシーのサーチ・ギャラリーで9月24日(木)から27日(日)まで開かれる。出展は70以上。

    アートフェアというと買う人のためのものに聞こえるが、実際には短期間の展覧会として機能する。普段は各地の画廊に散らばっている20世紀英国美術——バーバラ・ヘップワース、ベン・ニコルソン、L.S.ラウリーといった名前から、いま活動中の作家まで——が一箇所に並び、しかも価格が付いた状態で見られる。美術館では絶対に得られない見え方で、英国美術という括りが実際に何を指すのかが体感できる。画廊主に直接話を聞けるのも、この形式ならでは。

    日程は、24日(木)12:00〜21:00がコレクターズ・プレビュー、25日(金)11:00〜21:00、26日(土)11:00〜19:00、27日(日)11:00〜17:00。最終入場は各日の閉場30分前。チケットは£20から、事前購入制。

    会場のサーチ・ギャラリーは King's Road 沿い(SW3 4RY)で、スローン・スクエア駅から歩いて3〜4分。建物は3フロアとも車椅子で回れ、ランプと貸出用の車椅子がある。裏手に障害者用の駐車区画が2台分ある。

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    公式サイト出典: British Art Fair

    展覧会Exhibition予告

    バイユーのタピスリー、次のチケット放出は9月29日から段階的に — 一般発売は10月21日

    9月29日〜7月11日British MuseumRussell Square

    £25〜£33(16歳未満は同伴で無料)

    大英博物館で9月10日に始まったバイユーのタピスリー展は、年内(12月31日まで)の枠が既に完売している。今後の販売日程が出たので、これから旅程を組む人はここを押さえておきたい。

    2027年1月1日〜3月31日の会期分について、9月29日(火)にパトロン・支援者と学校向けの先行販売が始まり、10月6日(火)に会員先行、そして一般発売が10月21日(水)に始まるという順になる。つまり一般の旅行者が押さえられるのは10月21日。年内に行きたい場合は完売済みの枠を狙うことになるので、公式サイトで返却分が出ないかを見る形になる。

    価格は曜日と時間帯によって£25〜£33。16歳未満は同伴の大人がいれば無料。完全予約制で、当日券の窓口販売は無い。

    タピスリーは全長70メートル。1066年のノルマン征服とヘイスティングズの戦いに至る経緯を刺繍で語った11世紀の作品で、フランスからの貸出は史上初めて。会期は2027年7月11日までと長いが、需要が需要なので、日程が決まっているなら発売日に取るのが確実。

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    公式サイト出典: British Museum

    Advisories

    今週の注意

    知らないと予定が崩れるもの。出発前に公式サイトで最新情報を確認してください。

    1
    運休・工事Disruption影響大

    9月26〜27日はピカデリー線がほぼ全線運休 — ヒースロー空港へはエリザベス線で、セントラル線も東側が運休

    旅程の変更が必要

    9月26日〜9月27日都心部/ヒースロー空港/ストラトフォードHeathrow / King's Cross St Pancras / Covent Garden / Stratford

    TfLの計画運休一覧(9月14日付)によると、この週末は旅行者がよく使う路線が2本止まる。

    ピカデリー線 — 9月26日(土)〜27日(日)、コックフォスターズ〜アクスブリッジ間が終日運休。金曜・土曜の夜のナイト・チューブも走らない。キングス・クロス・セント・パンクラス、ラッセル・スクエア、ホルボーン、コヴェント・ガーデン、レスター・スクエア、ピカデリー・サーカス、グリーン・パーク、ナイツブリッジ、サウス・ケンジントン、アールズ・コートを通る区間がすべて含まれ、ヒースロー空港と都心をピカデリー線で行き来することはできない(一覧で運休区間に入っていないのは、アクトン・タウンから分かれるヒースロー方面の支線だけ)。

    • ヒースロー空港の行き来: エリザベス線(パディントン、ボンド・ストリート、トッテナム・コート・ロード、ファリンドン、リヴァプール・ストリートなどに停車)に切り替える。27日(日)はエリザベス線もパディントン〜メイデンヘッド間とヒースロー第4ターミナルで本数が減るので、飛行機の時間には余裕をみる。パディントンからは別料金のヒースロー・エクスプレスもある
    • キングス・クロス/セント・パンクラス(ユーロスター)から空港へ: サークル線やメトロポリタン線で隣のファリンドン駅に出て、エリザベス線に乗り換える
    • コヴェント・ガーデン: ピカデリー線しか通らない駅なので電車が来ない。レスター・スクエア駅(ノーザン線)かホルボーン駅(セントラル線)から歩く
    • ナイツブリッジ(ハロッズ): 最寄り駅が使えない。スローン・スクエア駅(ディストリクト線・サークル線)から歩くか、バスを使う
    • 大英博物館: ラッセル・スクエア駅の代わりに、トッテナム・コート・ロード駅かホルボーン駅から歩く

    セントラル線 — 26日(土)〜27日(日)、リヴァプール・ストリート〜ウッドフォード/ニューベリー・パーク間が運休(土曜のナイト・チューブ含む)。25日(金)夜のナイト・チューブもマーブル・アーチ以東が走らない。ストラトフォード(ウェストフィールド、オリンピック公園)へはエリザベス線かジュビリー線を使う。昼間の都心部(マーブル・アーチ〜リヴァプール・ストリート)は通常どおり動く。

    ディストリクト線、サークル線、ヴィクトリア線、ノーザン線、ジュビリー線、ベーカールー線には、この週末の運休予定がない。工事の内容は直前に変わることがあるので、出かける朝にTfLの運行状況を一度見ておくと確実。

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    公式サイト出典: Transport for London(2026年9月14日付 計画運休一覧)

    Also Running

    今週開催中の定番

    毎年の恒例行事や会期の長い展覧会など、この週に開催中のもの。

    3
    • 7/9〜9/27

      Buckingham Palace Summer Opening(バッキンガム宮殿 夏季一般公開)

      Buckingham Palace

    • 9/1〜9/30

      Totally Thames(トータリー・テムズ)無料

      テムズ川沿いの各所

    • 9/17〜9/21

      London Fashion Week(ロンドン・ファッション・ウィーク)

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