エディンバラ1泊2日|行き方・宿泊税・旧市街の歩き方
Edinburgh
このセクションで唯一の「別の国」。片道4時間20分で、紙幣も法律も教育制度も変わります。2026年7月に英国初の宿泊税が始まったので、予算の立て方も他の行き先とは違います。
- スコットランド
- 1泊向き
- 駅から徒歩圏
- 別の国
- 城と宮殿
- 自然を歩く
- 滞在の目安
- 1泊2日で市内は回れます。2泊あると余裕
- 外しやすい一点
- 8月のフェスティバル期は宿が取れず高騰します。宿泊税も予約サイトの表示価格に含まれないことがあるので、総額で見積もってください
- 向いている人
- 英国の中の「別の国」を、紙幣や制度の違いごと見たい人
エディンバラは、このセクションで唯一の 「別の国」 です。
同じ United Kingdom ではありますが、スコットランドは独自の法体系・教育制度・国教会を持ち、議会も別にあります。紙幣もスコットランドの銀行が独自に発行しています。国境を越えたという実感が、街の造りからも制度からも伝わってきます。
そして街そのものが劇的です。岩山の上に城が建ち、そこから東へロイヤルマイルが伸び、谷を挟んだ北側には整然としたジョージ王朝様式の新市街が広がる。旧市街と新市街の対比がそのまま世界遺産に登録されています。
片道約4時間20分。日帰りは理論上できますが、往復8時間半で現地4時間では意味がありません。1泊2日が最低線です。
ひとつ、他の行き先にない実務があります。2026年7月から宿泊税が始まりました。
Oyster・タッチ決済は使えません
スコットランドです。ロンドンのゾーンとは何の関係もありません。市内のバス・トラムもロンドンとは別の運賃制度なので、現地で改めて支払い方法を確認してください。
行き方
ロンドン側の駅
キングス・クロス
所要(片道)
最速で約4時間20分
片道の運賃帯
Advance £30台当日 £150以上
- 運行会社
LNER(ほかに Lumo・Avanti West Coast の経路もあります)
- 本数
毎時1〜2本
- 運賃の目安
Advance なら片道£30台から取れることがあります。当日券は£150を超えることもあり、このセクションで最も価格差の大きい区間です
- いつ買うか
この距離では Advance と当日券の差が3〜4倍になります。日程が決まっているなら、発売開始(原則12週間前)にできるだけ近いタイミングで買ってください。ここを押さえるかどうかで旅費が大きく変わります。
- Railcard
1/3引きの効果が最も大きい区間です。往復1回でRailcardの年会費を回収できます。
着いてから
エディンバラ・ウェイヴァリー駅は旧市街と新市街のちょうど谷間にあります。どちらへも徒歩数分ですが、旧市街側へは上り坂(または階段)です。
半日なら
エディンバラ城とロイヤルマイル。城だけで2時間かかります。
1日使うなら
旧市街に加えて、新市街のジョージ王朝様式の街並み、またはアーサーズ・シート(丘)へ。
宿と夜
- どこに泊まるか
旧市街(Old Town) はロイヤルマイル沿いで、観光には最も便利ですが夜も賑やかです。新市街(New Town) は落ち着いていて、ジョージ王朝様式の街並みが美しく、駅からも徒歩圏。1泊なら駅から徒歩圏であればどちらでも成立します。リース(Leith) は港側で相場が下がりますが、中心部へはバスかトラムが必要です。
- 宿の相場
1泊£90〜180程度が目安。ただし8月のフェスティバル期は3〜4倍になり、しかも数ヶ月前に埋まります。8月に行くなら宿を最優先で確保してください。
- 夜にできること
パブでスコッチ・ウイスキーを飲むのが順当です。イングランドのパブとは品揃えが違い、シングルモルトが並びます。ライブ音楽(トラディショナル・ミュージック)をやる店も多い。夏は22時過ぎまで明るく、日没後の旧市街は石畳と街灯で雰囲気が変わります。冬は逆に15時台から暗くなります。
- 翌日の帰り方
午前中の列車なら昼過ぎ、午後の列車なら夜にロンドン着です。最終は20時台まであります。日曜の午後の便は混みます——週末旅行の帰りが集中するので、指定席を取っておくと安心です。
宿泊税
2026年7月24日から、宿泊費の5%が宿泊税として上乗せされます(英国初の制度)。宿泊費のみ(駐車場・食事・交通費は対象外)にかかり、連泊は最初の5泊までが対象です。予約サイトの表示価格に含まれていないことがあるので、現地で請求される前提で予算を組んでください。
現地の見どころ
エディンバラ城
Edinburgh Castle
街のどこからでも見える岩山の上の城。12世紀から続く軍事拠点で、スコットランド王権の象徴です。スコットランドの王冠(Honours of Scotland)と、歴代の王が戴冠した「運命の石」が収められています。
- 入場料
£20〜£24 程度。事前予約制の時間枠があるので公式で確認を
ロイヤルマイル
The Royal Mile
城からホリールード宮殿まで、旧市街の背骨を成す約1.6kmの通り。両側から細い路地(クローズ)が枝分かれし、その一本一本に中世からの歴史があります。歩くこと自体が観光になります。
- 入場料
無料
ホリールードハウス宮殿
Palace of Holyroodhouse
ロイヤルマイルの東端にある、英国王のスコットランドにおける公式宮殿。メアリー・スチュアートが暮らした部屋が残っています。王室が滞在中は閉まります。
- 入場料
有料。王室行事による休館があります
アーサーズ・シート
Arthur's Seat
市街地のすぐ隣にそびえる死火山。頂上まで往復2時間ほどで、街と海を一望できます。登山装備は不要ですが、それなりの傾斜と風があります。
- 入場料
無料
1. 宿泊税が始まりました
英国初の制度です
2026年7月24日から、エディンバラで宿泊する人は宿泊税(Visitor Levy)を払います。英国で初めて導入された都市です。
| 税率 | 宿泊費の 5%(VAT 計算前の金額に対して) |
| 対象 | 宿泊費のみ(駐車場・食事・交通費は対象外) |
| 上限 | 連泊の場合、最初の5泊まで |
| 対象施設 | ホテル、B&B、ホステル、民泊、キャンプ場など |
なぜこれを書くか。予約サイトの表示価格に含まれていないことがあり、現地で別途請求される場合があるからです。1泊£150の宿なら£7.5程度で、金額としては小さいものの、知らずにいると「話が違う」と感じます。
ロンドンにはまだありません。宿泊エリアの選び方でも触れていますが、イングランドでは導入に向けた法整備が進んでいる段階です。英国内を周遊するなら、都市ごとに違うと考えてください。
観光客だけでなく、英国在住者・スコットランド在住者にもかかります。「外国人観光客向けの税」ではありません。
注意
予約時の表示価格を確認する
宿泊税は予約サイトの表示に含まれている場合と、現地で別途請求される場合があります。予約時に総額の内訳を確認してください。金額は大きくありませんが、複数泊すると積み上がります(対象は最初の5泊まで)。
2. 鉄道か、飛行機か
鉄道はキングス・クロスから最速4時間20分。毎時1〜2本走っています。運行はLNERが中心ですが、Lumo という格安事業者も同じ区間を走っており、こちらは安いかわりに設備が簡素です。
飛行機なら約1時間30分ですが、空港までの移動と保安検査を足すと実質的な差は縮まります。ロンドン市内 → 空港 → 保安検査 → 搭乗 → エディンバラ空港 → 市内、で4時間前後になることも珍しくありません。しかも鉄道は街の中心に直接着きます。
運賃差が極端な区間です。
- Advance(早期購入):片道£30台から取れることがあります
- 当日券(Anytime):£150を超えることがあります
3〜4倍の差です。BritRail Pass の記事でこの区間を例に出しているのは、この差がパスの損得判定の核心になるからです。
日程が決まっているなら、発売開始(原則12週間前)にできるだけ近いタイミングで買ってください。ここを押さえられるかどうかで、旅費が£100以上変わります。
実務メモ
- Lumo は同区間の格安事業者。設備は簡素だが運賃が安いことがある
- 夜行バスもあるが、8時間以上かかるうえ翌日が潰れる。積極的には勧めない
- 駅(ウェイヴァリー)は街のど真ん中。空港からのアクセスを考える必要がない
3. 旧市街と新市街は、別の時代の街
エディンバラの世界遺産登録は、旧市街と新市街の対比に対してなされています。両方を歩くと、その意味が分かります。
旧市街(Old Town)
城からホリールード宮殿まで伸びるロイヤルマイルが背骨です。中世の都市構造がそのまま残っており、細い路地(クローズ)が両側に枝分かれしています。城壁に囲まれた狭い土地に人口が集中したため、上へ上へと建て増しされた歴史があり、当時としては世界有数の高層都市でした。
新市街(New Town)
18世紀、旧市街の過密を解消するために計画された地区です。碁盤目状の街路と、統一されたジョージ王朝様式の建物。旧市街の混沌とは対照的に、徹底して整然としています。
この2つが谷を挟んで隣り合っているのがエディンバラの特徴です。谷は今は公園(プリンシズ・ストリート・ガーデンズ)になっていて、そこから旧市街の岩山を見上げる構図が、この街を代表する眺めになります。
1泊2日の配分としては、初日に旧市街(城+ロイヤルマイル)、翌日に新市街かアーサーズ・シート、というのが素直です。
実務メモ
- 旧市街は坂と階段が多い。歩きやすい靴で
- クローズ(路地)は入っていいものと私有地が混ざる。表示を確認する
- プリンシズ・ストリート・ガーデンズから城を見上げる構図が定番
4. スコットランドで戸惑うこと
同じ国のようで、いくつか違います。知らないと現地で戸惑うものを挙げます。
紙幣が違う
スコットランドの銀行(Bank of Scotland、Royal Bank of Scotland、Clydesdale Bank)が独自のデザインの紙幣を発行しています。イングランド銀行券と等価で、スコットランド国内では普通に使えます。
問題は逆で、スコットランド紙幣をイングランドで使おうとすると断られることがあります。法的には有効ですが、見慣れていない店員が受け取りを拒むことがある。カード決済にしておけば、この問題は起きません。
市内交通が別制度
Oyster もタッチ決済の上限額も関係ありません。エディンバラのバスとトラムは独自の運賃体系です。バスはおつりが出ないことがあるので、現金なら小銭を用意するかカードで払ってください。
8月は別の街になる
8月はエディンバラ・フェスティバル(フリンジを含む)の期間で、街全体が劇場と化します。世界中から人が集まり、宿は3〜4倍に高騰し、数ヶ月前に埋まります。
フェスティバル目当てなら最高の時期ですが、そうでないなら8月は避けるのが賢明です。同じ街とは思えないほど混みます。
注意
8月に行くなら、宿を最初に取る
フェスティバル期(8月)は宿泊費が3〜4倍になり、しかも数ヶ月前に売り切れます。この時期に行くなら、列車より先に宿を押さえてください。逆に、フェスティバルに興味がないなら8月を外すだけで旅費が大きく下がります。
5. 1泊2日の組み立て
初日
- 朝の列車でロンドンを発つ(8時台なら13時前に着きます)
- 宿に荷物を預け、ロイヤルマイルを歩きながら旧市街へ
- エディンバラ城(2時間)。時間枠を予約しておくこと
- 夕方、旧市街の路地を歩く
- パブで夕食。スコッチを試す
2日目
- 午前にアーサーズ・シート(往復2時間)か、新市街の散策
- 昼食後、午後の列車でロンドンへ
これで1泊2日です。城とロイヤルマイルで初日が埋まり、2日目に一つ足す形になります。
2泊できるなら、ホリールードハウス宮殿、スコットランド国立博物館(無料)、あるいはウイスキー蒸溜所の見学が入ります。エディンバラは見どころが徒歩圏に密集しているので、日数を足した分だけ確実に増えます。
帰りの列車は、日曜午後が最も混みます。週末旅行の帰りが集中するので、指定席を取っておくと確実です。
実務メモ
- スコットランド国立博物館は無料。雨の日の避難先にもなる
- 城は朝いちばんが空いている。開場時刻の枠を取ると人が少ない
- 日曜午後のロンドン行きは混雑する。座席指定を取っておく
よくある質問
参考・公式情報
- City of Edinburgh Council – Visitor Levy(宿泊税の公式)
- Edinburgh Castle – 公式(入場料・予約)
- Forever Edinburgh – 公式観光情報
- National Rail – Buying a ticket(券種の公式説明)
料金・時刻・制度は変更されます。本記事は2026年8月時点の情報です。渡航前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。