Girl at a Window

    窓辺の少女

    Must See

    レンブラント・ファン・レイン, 1645年

    ダリッジ美術館

    窓辺の少女

    画像: Rembrandt / Public domain, via Wikimedia Commons

    作品の概要

    窓の縁に腕を乗せた少女が、こちらを見ています。 それだけの絵が、通りを行く人々を本物の人間だと思い込ませた、という話が残っています。

    まず、目を見てください。 少し首を傾け、口元はほとんど動いていない。見つめているのか、ただぼんやりしているのか、決めきれない表情です。描いたときのレンブラントは39歳。モデルが誰なのかは分かっておらず、注文の肖像画ではなかったと考えられています。

    次に、画面の下の石の縁を見てください。 少女はこの縁に腕を乗せ、こちら側へ身を乗り出しています。石の縁は、額縁のすぐ内側に置かれた本物の窓枠のように描かれている。絵の中と外の境目が、わざと曖昧にされているのです。

    この絵には有名な逸話があります。 17世紀末にこの絵を持っていたフランスの著述家ロジェ・ド・ピールによれば、レンブラントはこの絵を自宅の窓に置いた。通りを行く人々は、何日も窓辺から動かない女中を不思議がって足を止めた、というのです。この話は事実ではないとされていますが、そう語られるだけの力がこの絵にはあります。

    筆の跡にも注目を。 顔と手は細かく描き込まれている一方、白い服の袖は太い筆で大きく塗られています。近づくと筆の跡しか見えず、離れると布になる。描き込む場所と省く場所の差が、少女を暗い背景から浮き上がらせています。

    この絵はのちに、ウォレス・コレクションにあるレイノルズの《いちご売りの少女》にも影響を与えたと考えられています。

    ここがポイント

      • 窓の縁に腕を乗せ、こちら側へ身を乗り出す少女。絵の内と外の境目がわざと曖昧にされている
      • レンブラントが窓に置いて通行人をだましたという逸話が残る(事実ではないとされる)
      • 顔と手は細かく、白い袖は太い筆で大きく。描き込む場所と省く場所の差が少女を浮かび上がらせる
      • レイノルズの《いちご売りの少女》(ウォレス・コレクション)に影響を与えたと考えられている