Saatchi Gallery
サーチ・ギャラリー
ひとりの広告マンの買い物が、90年代のイギリス美術の地図をまるごと描き変えた。
Stamp Book
入った館にスタンプを
どんなところか
チェルシーのキングス・ロード沿い、スローン・スクエア駅のすぐ近くにある現代美術館。広告会社サーチ&サーチの共同創業者チャールズ・サーチが、1985年に自らのコレクションを見せるために開いた。
この館の名を決定づけたのは1990年代である。1992年の展覧会「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト」で、ホルマリン漬けのサメを使ったダミアン・ハーストの作品が初めて公開された。以後「YBA」と呼ばれる若い作家たちを、サーチは買い集め、展示し、世に押し出した。1997年にロイヤル・アカデミーで開かれた展覧会「センセーション」は、ハーストやトレイシー・エミンら42人の作品で30万人以上を集め、大きな論争を呼んだ。
いまの建物は、1801年に兵士の寡婦の子どもたちのための学校として建てられたデューク・オブ・ヨーク本部で、館は2008年にここへ移った。2019年からは登録慈善団体として運営されている。展示は企画展が中心で、有料の大型展と、無料で見られる展示が時期によって混在する。
これだけは見て帰りたい
サーチ・ギャラリーを短時間で回るなら、まずこの3つ。 展示室の番号は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
- 1
旧軍施設の中の白い展示室
1801年の建物の中に、天井の高い白い展示室がいくつも並びます。外は煉瓦と柱廊の古典的な建物、中は真っ白な箱という落差がこの館の特徴です。広い部屋が多く、大きな立体作品やインスタレーションがよく映えます。
- 2
その時々の企画展
常設のコレクション展示はなく、見られるものは企画展で決まります。2026年11月11日から2027年5月5日までは、ストリート文化を扱う大型展「BEYOND THE STREETS」が10室以上を使って開かれます。100組を超える作り手の作品が並ぶ展覧会です。
- 3
芝生の奥の柱廊
外観
キングス・ロードから一歩入ると、芝生の広場の奥に柱廊を持つ煉瓦の建物が見えます。もとは兵士の寡婦の子どもたちのための学校で、その後は長く軍の施設として使われました。展示を見る前に、正面の芝生から建物全体を見ておくとよいでしょう。
着いてからの歩き方
サーチ・ギャラリーに着いたら、この順に見ていくと迷いません。 展示室の番号や配置は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
- 到着
スローン・スクエア駅から4分
スローン・スクエア駅(ディストリクト線・サークル線)を出て、キングス・ロードを歩いて3〜4分です。毎日10時から18時まで開いています。
- コツ
何をやっているかで料金が変わる
展示は企画展が中心で、展覧会ごとに料金が違います。大型展は有料で、2026年11月からの「BEYOND THE STREETS」は大人£25。一方で、無料で入れる展示が並行して開かれる時期もあります。行く前に公式サイトで、その日の展示と料金を確かめてください。
- 見どころ
大型展は、閉館の2時間前には入る
大型展は、最終入場が閉館の1時間前の17時に設定されることがあります。10室を超える規模の展覧会なら1時間半は見ておきたいので、遅くとも16時には入ってください。
- 見落としやすい
建物を正面の芝生から見る
入口へ急ぐ前に、芝生の広場から建物全体を見てください。1801年に兵士の寡婦の子どもたちのための学校として建てられた、柱廊のある古典的な建物です。中の真っ白な展示室との落差が、この館の面白さのひとつです。
- コツ
キングス・ロードと組み合わせる
館の前はキングス・ロードの買い物通りで、スローン・スクエアからチェルシーへ店が続きます。南へ10分ほど歩けば国立陸軍博物館もあります。
基本情報
- 大人料金
- £25
- 滞在時間の目安
- 1.5時間
- 最寄駅
- Sloane Square(徒歩4分)
知っていると見え方が変わる話
サメが初めて公開された場所
ダミアン・ハーストがホルマリンの水槽にイタチザメを沈めた作品は、1992年にこのギャラリーの展覧会「ヤング・ブリティッシュ・アーティスト」で初めて公開されました。制作の費用を出したのはチャールズ・サーチです。当時の館はまだ北ロンドンのセント・ジョンズ・ウッドにあり、塗料工場を改装した建物でした。
部屋いっぱいの廃油
リチャード・ウィルソンの《20:50》は、部屋を廃油で満たした作品です。油の面が鏡になり、天井と壁がそのまま下にも映ります。旧館で常設展示されていた作品で、2025年の40周年記念展では、この建物の最上階で再び公開されました。
場所
Duke of York's HQ, King's Road, London SW3 4RY
みんなの口コミ
サーチ・ギャラリーを訪れた感想や、次に行く人へのアドバイスがあれば教えてください。
まだコメントはありません。最初の投稿をお待ちしています。
ほかの美術館も見る
ロンドンには無料で入れる館が多くあります。近くの館と組み合わせて回るのがおすすめです。