Hunterian Museum
ハンテリアン博物館
画像: Jonas Magnus Lystad / CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
瓶の中の臓器は、名前の分からない誰かのものだ。この部屋の静けさは、その事実から来ている。
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どんなところか
リンカーンズ・イン・フィールズの南側、英国王立外科医師会(Royal College of Surgeons of England)の建物の中にある医学の博物館。入館は無料。
中心にあるのは、18世紀の外科医ジョン・ハンターが生涯をかけて集めた標本である。人間と動物の骨格、臓器、病変を保存液に沈めた瓶が、ガラスの棚に何千と並ぶ。1799年に政府がこのコレクションを買い上げて外科医師会に託し、それがこの館の始まりになった。1941年の空襲では、展示室の一部が収蔵品ごと失われている。
2017年から6年間閉館して全面的に改修され、2023年5月に再開した。ハンターの標本2,000点以上を収めた長い展示室に加えて、ローマ時代の止血帯から最新の手術ロボットまで、外科の歴史をたどる展示が加わった。再開にあたり、「アイルランドの巨人」チャールズ・バーンの骨格は展示から外された。本人が望まなかった形で手に入れられた遺体だったからである。
展示されているのは本物の人体である。苦手な人には向かないが、医学の進歩が誰の体の上に成り立ってきたのかを、ここまで正面から見せる場所は多くない。
これだけは見て帰りたい
ハンテリアン博物館を短時間で回るなら、まずこの3つ。 展示室の番号は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
- 1
ハンターの標本が並ぶ長い展示室
長さ22メートルの展示室の両側に、ハンターが作った2,000点を超える標本がガラスの棚に並びます。人間の器官と、同じ働きをする動物の器官が比べられるように置かれていて、ハンターが体の仕組みを種を越えて理解しようとしていたことが分かります。
- 2
木の板に広げられた血管と神経
17世紀にイタリアのパドヴァで作られた「イーヴリン・テーブル」は、人体から取り出した血管や神経を木の板の上に広げ、ニスで固めたものです。全身をめぐる管の配置が、一枚の板の上に図のように写し取られています。
- 3
外科の道具の2000年
ローマ時代の止血帯から、麻酔に使われたクロロホルムの吸入器、ジョゼフ・リスターの手術道具、ハロルド・ホプキンズの内視鏡の試作品、現代の手術ロボットまで。外科が「速さ」の技術から「精密さ」の技術に変わっていく過程が、道具の形でたどれます。
着いてからの歩き方
ハンテリアン博物館に着いたら、この順に見ていくと迷いません。 展示室の番号や配置は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
- 到着
日曜と月曜は休み。入場枠を取っておくと確実
開くのは火曜から土曜の10時から17時で、日曜と月曜は閉まります。入館は無料です。当日そのまま入ることもできますが、公式サイトで無料の入場枠を取っておくと確実です。最終入場は16時を目安にしてください。
- コツ
展示されているのは本物の人体
瓶の中の臓器も骨格も、本物の人体です。苦手な人や小さな子ども連れは、入る前に一度考えてください。撮影は個人利用に限られ、フラッシュは不可です。館は、人体の標本を大写しにしてSNSに載せないよう求めています。
- 見どころ
ハンターの展示室は、比べながら見る
長い展示室の棚には、人間の器官と動物の器官が並べて置かれています。1点ずつ見るより、棚を横に比べながら歩くと、ハンターが何を知ろうとしていたのかが見えてきます。
- 見落としやすい
水曜午後の無料ツアー
毎週水曜の14時15分から、学芸員が見どころを案内する30分ほどのツアーがあります。予約は不要で先着12人。英語ですが、どの棚の前で立ち止まるべきかが分かるだけでも参加する価値があります。
- コツ
広場の向かいにソーン博物館
リンカーンズ・イン・フィールズの北側には、サー・ジョン・ソーンズ博物館があります。広場を挟んで向かい合う2館で、どちらも無料です。午前にどちらか、午後にもう片方という回り方ができます。
基本情報
- 大人料金
- 無料
- 子ども料金
- 無料
- 滞在時間の目安
- 1.3時間
- 予約
- 不要
- 写真撮影
- 個人利用のみ可(フラッシュ不可)
- 最寄駅
- Holborn(徒歩5分)
知っていると見え方が変わる話
展示から外された「アイルランドの巨人」
身長2メートル30センチ近くあったチャールズ・バーンは、18世紀のロンドンで見世物として知られた人物でした。死後に解剖されることを恐れ、遺体を海に沈めるよう頼んでいましたが、ハンターは手を回して遺体を手に入れ、骨格を標本にしました。骨格は200年以上この館に展示されてきましたが、2023年の再開時に展示から外されました。研究のための収蔵は続いています。
チャーチルの入れ歯と、ワーテルローの歯
収蔵品には、ウィンストン・チャーチルの入れ歯や、ワーテルローの戦場で戦死者から抜かれた歯も含まれます。19世紀の入れ歯には戦場で集めた人間の歯が使われ、「ワーテルローの歯」という言葉が残っているほどです。
場所
38–43 Lincoln's Inn Fields, London WC2A 3PE
みんなの口コミ
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ロンドンには無料で入れる館が多くあります。近くの館と組み合わせて回るのがおすすめです。