The National Gallery
ナショナル・ギャラリー
金の額縁は窓だ。ターナーの曇天、ヴァン・ゴッホの陽光。絵画に吸い込まれるたび、あなたの時間は遅れてやってくる。
どんなところか
ロンドンのトラファルガー広場に位置するThe National Gallery(ナショナル・ギャラリー)は、13世紀から20世紀初頭にかけてのヨーロッパ絵画を網羅的に展示する英国を代表する美術館です。
入場無料でありながら、世界的に評価の高いコレクションを誇り、ルネサンスから印象派、ポスト印象派まで約2,300点以上の名作が揃います。
ハイライトには、フェルメールの「ヴァージナルの前に座る若い女性」、モネの「睡蓮の池」、ゴッホの「ひまわり」、レオナルド・ダ・ヴィンチの「岩窟の聖母」、ターナーやレンブラント、ルーベンスの作品も含まれます。
特にゴッホの「ひまわり」は、日本からの来館者にも絶大な人気を誇っています。
ギャラリーは複数のセクションに分かれており、時代別・地域別に作品を鑑賞できる構成になっており、芸術的な旅を時系列で体感することが可能です。
建物自体もネオクラシカル様式で美しく、周囲の歴史的な雰囲気とも調和しています。
ロンドンを訪れる際には、絶対に見逃せない芸術の殿堂です。
ナショナル・ギャラリーの所要時間と回り方
名画に絞れば1時間、時代順に代表作をたどるなら2〜3時間、全館をひと通り歩くなら半日です。
- 入口はトラファルガー広場に面したセインズベリー翼です。入場は無料で、無料の時間指定チケットを取っておくと優先して入れます(予約なしでも入れます)。
- 開館は10:00〜18:00、金曜だけ21:00まで。
- 閉まっている部屋は日によって変わります。2026年10月5日の時点では7・8室、16・17室、30・31室などが閉まっていました。
1時間で回るなら
セインズベリー翼の『岩窟の聖母』と『アルノルフィーニ夫妻の肖像』から、ホルバイン『大使たち』、ターナー、ゴッホの部屋へ。時代順に5か所だけ寄ります。
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Room 4310分
『ひまわり』は2026年6月6日〜10月11日、米フィラデルフィア美術館に貸し出されています。展示に戻る日は作品ページで確かめてください。同じ部屋の『ゴッホの椅子』『糸杉のある麦畑』はそのまま見られます。
時間が余ったら、すぐ近くのRoom 44でスーラ『アニエールの水浴』、Room 46でモネの睡蓮を。
各地点の分数は見る時間の目安で、合計に館内の移動を足すと1時間になります。
2〜3時間で回るなら
初期ルネサンスから印象派まで、時代順に16か所。ベラスケス、レンブラント、フェルメール、カラヴァッジョも入ります。
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カラヴァッジョ『エマオの晩餐』
Room 326分
イタリア・バロックの部屋。カラヴァッジョが3点と、アルテミジア・ジェンティレスキの自画像があります。
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Room 415分
初期の印象派の部屋。この絵は切り分けられた断片を、のちにドガがつなぎ直した姿で残っています。モネ『ウェストミンスター下のテムズ川』も同じ部屋に。
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各地点の分数は見る時間の目安で、合計に館内の移動を足すと2〜3時間になります。
半日で回るなら
セインズベリー翼から本館へ、時代の区切りごとに全館を歩きます。真ん中で一度休憩を入れます。
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中世と初期ルネサンス(1260〜1550年)
セインズベリー翼 Room 51〜6660分
金地の板絵から、ファン・エイク、ボッティチェリ、ピエロ・デッラ・フランチェスカ(Room 66)、レオナルドまで。部屋の数が多く、ここだけで1時間かかります。
- 2
ルネサンス(1500〜1600年)
本館 Room 2〜1440分
ホルバイン『大使たち』(Room 4)、ヴェネツィア派(Room 10)、マンテーニャの連作『カエサルの勝利』(Room 12)。
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休憩
館内のカフェ20分
カフェとレストランが館内に複数あります。場所は館内図で。
- 4
バロック(1600〜1700年)
Room 15〜3250分
ルーベンス(Room 18)、ベラスケス(19)、レンブラント(22)、フェルメール(25)、カラヴァッジョ(32)。
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18世紀
Room 33〜37・中央ホール25分
18世紀のヴェネツィア絵画(Room 33)、ゲインズバラやスタッブスの英国絵画(34)。中央ホールには等身大の肖像画が並びます。
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19世紀から20世紀初め
Room 38〜4645分
ジェーン・グレイの処刑(Room 38)、ターナー(40)、印象派(41)、ゴッホ(43)、スーラ(44)、モネ(46)。人気の部屋が最後に集まるので、時間を残しておいてください。
各地点の分数は見る時間の目安で、合計に館内の移動を足すと半日になります。
2026年10月5日に公式の館内図と案内で確かめた内容です。展示替え・作品の貸し出し・改装で部屋や順路は変わるので、当日は館内の案内も見てください(National Gallery – Level 2(部屋ごとの展示)、National Gallery – Plan your visit、National Gallery – Sunflowers、Philadelphia Art Museum – Van Gogh's Sunflowers)。
これだけは見て帰りたい
ナショナル・ギャラリーを短時間で回るなら、まずこの3つ。 展示室の番号は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
- 1
ゴッホ《ひまわり》
1888年、アルルでゴーガンを迎えるために描かれた連作のひとつ。世界に複数ある《ひまわり》のうちの1点で、1924年にコートールド基金の援助で収蔵されました。黄色だけで画面を構成しながら、花の一本ごとに咲き具合が違うのが分かります。
- 2
ファン・エイク《アルノルフィーニ夫妻像》
1434年。奥の壁にかかった凸面鏡に、部屋に入ってきた二人の人物が映り込んでいます。鏡の上には「ヤン・ファン・エイクここにありき」というラテン語の署名。絵の中に画家自身が立ち会っている構造で、西洋絵画史でもっとも議論されてきた一枚です。
- 3
セインズベリー・ウィング(初期ルネサンス)
トラファルガー広場に面した新館。1250年から1500年までのイタリア・フランドル・ドイツ絵画が並びます。金地の宗教画から遠近法の獲得までを、部屋を移動しながら順に追える構成になっています。
着いてからの歩き方
ナショナル・ギャラリーに着いたら、この順に見ていくと迷いません。 展示室の番号や配置は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
- 到着
正面はセインズベリー翼に変わった
2年の閉鎖工事を経て、2025年5月にセインズベリー翼が新しい正面入口として開きました。トラファルガー広場から段差なしで入れ、天井の高い明るいホールに出ます。以前の中央ポルティコ(階段を上る古典様式の入口)を目印に来ると迷うので、広場に向かって左手の建物を目指してください。
- 見どころ
13世紀から時代順に歩ける
再開に合わせて全館が掛け替えられ、約1,000点が13世紀から20世紀へと時代順に並びました。セインズベリー翼から入ると最初期の板絵から始まるので、順路をたどるだけで西洋絵画の流れが体感できます。逆走すると時代が巻き戻るため、迷ったら年代表示を確認してください。
- コツ
有名作だけを見るなら1時間で足りる
全室を丁寧に見ると半日では終わりません。ファン・エイク、ターナー、ゴッホのひまわりといった名前の知れた作品は特定の数室に集まっているので、時間がなければ受付で当日の配置を聞いて、その部屋だけを回るほうが満足度が高くなります。
- 見落としやすい
入場は無料だが特別展だけ有料
常設のコレクションは誰でも無料で、予約も要りません。館内で行列を見かけたら、それはたいてい有料の特別展の入口です。無料の展示室は別の扉から入れるので、並ぶ前にどちらの列か確かめてください。
- コツ
金曜は21時まで開いている
金曜だけ21:00まで開きます。夕方の広場は観光客が減り、館内も落ち着くので、絵の前に立ち止まれる時間が長くなります。トラファルガー広場に面しているため、見終わってから夜のウェストエンドへ歩いて移動できるのも金曜の利点です。
見どころ作品
基本情報
- 大人料金
- 無料
- 子ども料金
- 無料
- 滞在時間の目安
- 3時間
- 写真撮影
- 撮影自由
- 荷物預かり
- 無料
- 最寄駅
- Charing Cross Station(徒歩5分)
- 最寄バス停
- Trafalgar Square(徒歩1分)
- 音声ガイド
- あり / 英語等
知っていると見え方が変わる話
コレクションは「国民のもの」
所蔵する2,000点あまりの絵画は国民の共有財産と位置づけられ、年間361日、無料で公開されています。企画展のみ有料です。王室コレクションを母体とするルーヴルやプラドとは成り立ちが異なり、1824年に議会が銀行家の遺したコレクションを購入したことから始まりました。
戦時中は絵を疎開させ、月に一枚だけ戻していた
第二次大戦中、収蔵品はウェールズの採石場に疎開しました。館内が空になったことに対し、市民から絵を見たいという声が上がり、毎月一枚だけロンドンに戻して公開する「今月の絵」が行われました。空襲下でも人々が絵を見に並んだ記録が残っています。
場所
Trafalgar Square, London WC2N 5DN
みんなの口コミ
ナショナル・ギャラリーを訪れた感想や、次に行く人へのアドバイスがあれば教えてください。
ほかの美術館も見る
ロンドンには無料で入れる館が多くあります。近くの館と組み合わせて回るのがおすすめです。




















