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    Whistlejacket

    ホイッスルジャケット

    Must See

    ジョージ・スタッブス, 約1762年

    ナショナル・ギャラリー Room 34

    ホイッスルジャケット

    作品の概要

    この絵は、2代ロッキンガム侯チャールズ・ワトソン=ウェントワースが所有していた競走馬「ホイッスルジャケット」を描いたものです。背景は一切なく、馬が単独でキャンバスいっぱいに描かれた異例の構図です。

    『ホイッスルジャケット』は、ジョージ・スタッブスによる油彩画(約1762年)で、ほぼ実物大で描いたものです。馬はルヴァード(levade)の姿勢をとり、頭をこちらに向けています。
    背景は一切描かれず、わずかな影のみが床を示す構図で、その
    英雄的規模とシンプルさ
    は同時代人に強い衝撃を与えました。当初は「未完成ではないか」との噂が立ちましたが、今日では依頼主ロッキンガム侯爵の意図によるものと考えられています。

    スタッブスは馬の解剖学を徹底的に研究しており、筋肉、血管、毛並みまで精緻に描写。馬の個体差(傷やシワ)も精密に描写しています。背景のない構図は、馬を孤独と自由の象徴として際立たせ、ロマン主義の先駆けと評価されています。

    当時、動物画は「格下のジャンル」とされていました。しかしこの作品は、王侯貴族の肖像画に匹敵するスケールで描かれ、動物画の地位向上にもつながりました。

    1997年、ナショナル・ギャラリーがヘリテージ・ロッタリー基金の支援を受けて£1,100万で購入しました。

    まるで建物の設計自体がこの絵を主役にしてるような展示配置で、十の部屋を隔ててもなお、その姿は遠くからでも見えるように置かれています。人間でも、ほかの名画でも、これほどの存在感を放つものは、この世にはないでしょう。

    ここがポイント!

      • 実物大に近い規模で描かれたサラブレッドの肖像画
      • 背景を排した構図は依頼主ロッキンガム侯爵の意向と考えられる
      • ロマン主義を先取りする孤高の馬の表現
      • エントランス側から長いエンフィラード(連続する部屋越しの眺め)を通して遠くからでも見えるように配置