シティ/タワー地区の歩き方|無料の展望台と、平日と週末の使い分け
The City & Tower
ロンドン塔とタワーブリッジ、そしてセント・ポール大聖堂。加えて高層ビルの無料展望台が集中しています。金融街なので平日と週末で街の表情が正反対になり、どちらに行くかで体験が変わります。
要点
- 最寄駅
- St Paul's(西端)、Bank(中心)、Tower Hill(東端)
- 歩く時間
- 3〜4時間。ロンドン塔に入るなら+3時間
- 向いている時間帯
- 平日の午前。店が開いていて、かつロンドン塔が空いています
- エリア内の移動
- 徒歩。セント・ポールからロンドン塔まで歩いて約25分
- 無料で入れる場所
- スカイガーデン、ガーキン、レドンホール・マーケット、バービカン
- 注意
- 無料展望台は事前予約が必須。当日ふらりと行っても入れません
シティは、ロンドンで最も曜日によって表情が変わるエリアです。
ここは金融街です。平日は約50万人が通勤してきますが、居住人口は1万人に届きません。つまり平日の昼はスーツの人で埋まり、週末は驚くほど無人になる。土曜のシティの路地を歩くと、ロンドンの中心にいるとは思えない静けさです。
ところが、同じエリアにあるロンドン塔とタワーブリッジは観光地なので、週末のほうが混みます。この2つの流れが逆を向いているのが、このエリアの計画を難しくしています。
もう1つの特徴は、無料の展望台があることです。スカイガーデン(愛称「ウォーキー・トーキー」のビルの最上部)と、ガーキン。どちらも高層ビルの上階が無料で開放されています。ただし事前予約が必要で、これを知らずに行くと入れません。
西から東へ、大聖堂から城塞まで
所要 3〜4時間(ロンドン塔の入場を含めると6時間)St Paul's 駅から始めて、金融街の中心を抜けながら東のロンドン塔へ。展望台に上がる場合は、予約時刻を先に決めてからこのルートの順番を調整してください。
- 1セント・ポール大聖堂滞在 2時間
ロンドン大火のあとクリストファー・レンが再建したドーム。内部は有料ですが、528段を上るとドームの上の展望回廊に出られます。所要2時間。
↓ 徒歩8分。東へ、チープサイドを進む
- 2レドンホール・マーケット滞在 30分
ヴィクトリア朝のガラス屋根の市場。緑と臙脂に塗られた鉄骨が美しく、ハリー・ポッターの撮影にも使われました。通り抜けるだけなら無料で、5分あれば十分です。
↓ 徒歩3分。北東すぐにガーキンが見える
- 3ザ・ガーキン滞在 15〜30分
きゅうり型の高層ビル。外から見上げるのが基本ですが、最上階のバーは予約すれば入れます。周囲の路地から見上げる構図が定番です。
↓ 徒歩6分。南西へ戻る形でフェンチャーチ通りへ
- 4スカイガーデン滞在 1時間 (入場から1時間が持ち時間)
35階の屋内庭園。無料ですが事前予約が必須です。ロンドン塔とタワーブリッジを見下ろす角度で、このエリアで最も眺めが良い場所といえます。
↓ 徒歩5分。南東へ下ってロンドン大火記念塔へ
- 5ロンドン大火記念塔滞在 30分
1666年のロンドン大火を記念する石柱。311段の螺旋階段を上ると展望台に出ます。高さは低いですが、周りに高いビルが少ない方角が開けています。
↓ 徒歩8分。テムズ川に向かって南東へ
- 6
- 7
目次
1. 無料の展望台は予約が要る
知らずに行くと、ビルの前で追い返されます
ロンドンには有料の展望台(ザ・シャード、ロンドン・アイ)がありますが、このエリアには無料のものが2つあります。眺望だけが目的なら、お金を払う必要はほぼありません。
| 場所 | 高さ | 予約 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| スカイガーデン | 35〜37階 | 必須(約3週間前から) | 屋内庭園。最も眺めが良い |
| ザ・ガーキン | 最上階 | バー利用として予約 | 飲食が前提 |
「ウォーキー・トーキー」はスカイガーデンが入っているビルの愛称です。別の展望台ではありません。両方を予定に入れても、行き先は同じ1箇所です。
スカイガーデンの予約方法
公式サイトで無料の時間指定チケットを取ります。約3週間先まで開放され、人気の時間帯(夕方)はすぐ埋まります。
- 予約サイトで日時を選ぶ
- 名前とメールを入力すれば完了。料金はかかりません
- 当日は入口でチケットのQRコードと身分証(パスポート) を提示
身分証を忘れると入れません。ここが最もよくある失敗です。
予約が取れなかった場合
バーやレストランの席を予約するという抜け道があります。飲食代はかかりますが、展望フロアには入れます。当日の朝にキャンセルが出ることもあるので、直前に空きを確認する価値はあります。
日没時刻を狙う
日没の30〜60分前の枠が最も人気です。明るいうちの景色と、日が落ちてからの夜景の両方が見られるためです。冬は15:30頃に日が落ちるので、夕方の早い時間で夜景が撮れます。
注意
無料でも予約と身分証が必須
スカイガーデンは、料金は無料ですが事前予約と当日の身分証提示が必須です。予約なしで行っても入れません。オフィスビルのセキュリティを通る扱いになるため、パスポートを持参してください。
2. ロンドン塔に何時間かけるか
所要3時間以上。このエリアで最も時間を使う場所です。半日をここに充てる前提で考えてください。
見るべき順番
- クラウン・ジュエル(王冠宝器)— 最も混みます。開門直後に直行してください。11時を過ぎると長い列になります
- ビーフィーターのガイドツアー — 30〜45分、無料(入場料に含まれる)。塔の歴史を語りながら回ってくれます。英語ですが、身振りと話芸で見せるので聞き取れなくても面白い
- ホワイト・タワー — 中央の白い塔。武具と甲冑の展示
- 処刑場跡と城壁 — アン・ブーリンが処刑された場所
混雑を避ける
- 開門直後(9:00〜10:00)が最も空いています
- 週末より平日
- 夏季は終日混みます
チケット
事前予約のほうが安く、当日券は列に並びます。ロンドン・パスなどのシティパスに含まれていることもあります。
カラス
塔には6羽のカラス(Ravens)が飼われています。「カラスがいなくなると王国が滅びる」という伝説があり、実際に飼育担当官がいます。敷地内を歩いていると普通にいます。餌をやったり近づいたりしないでください。噛まれます。
実務メモ
- クラウン・ジュエルの展示は動く歩道の上から見る形式。立ち止まれないので、一周して二度並ぶ人もいる
- ビーフィーターのツアーは30分おきに入口付近から出発。到着時に次の開始時刻を確認しておく
- 塔内は石畳と階段が多く、ベビーカーは扱いにくい。抱っこ紐のほうが動きやすい
3. 平日と週末、どちらに来るか
このエリアだけは、曜日で街が反転します
平日のシティ
- 店とカフェが開いている
- 昼時はランチを買う人の列ができる
- パブは17時以降、仕事帰りの人で外まで溢れる
- ロンドン塔とタワーブリッジは比較的空いている
週末のシティ
- 金融街の店は閉まっていることが多い
- 路地が無人になり、写真は撮りやすい
- ロンドン塔とタワーブリッジは混む
- レドンホール・マーケットも店舗は閉まる(通り抜けは可能)
どちらを選ぶか
平日をおすすめします。理由は食事です。週末のシティは、食べる場所を探すのに苦労します。観光地であるロンドン塔の周辺には店がありますが、シティ中心部(Bank 周辺)は日曜にほぼ何も開いていません。
ただし、「無人の金融街を歩く」こと自体が面白いという見方もあります。日曜の朝のシティは、ロンドンで最も静かな場所のひとつです。ローマ時代の城壁跡や古い教会を、誰にも邪魔されずに見て回れます。
ヒント
日曜の朝は写真が撮り放題
レドンホール・マーケットやロイヤル・エクスチェンジ周辺は、平日だと人が多すぎて建物の写真が撮れません。日曜の朝なら誰もいません。店は閉まっていますが、建築を見に行くなら日曜が最適です。
4. ローマから現代まで、重なった街
シティはロンドンで最も古い場所です。ローマ帝国が「ロンディニウム」を築いたのがこの範囲で、現在の金融街はその上に建っています。
ローマの痕跡
- ロンドン城壁跡 — Tower Hill 駅のすぐ横に、ローマ時代の城壁が露出しています。無料で見られます
- ロンドン・ミトラエウム — ブルームバーグのビル地下に復元されたミトラス教の神殿。入場無料(要予約)
中世
- ロンドン塔 — 1066年以降の城塞
- チャーターハウス — 14世紀の修道院跡。無料で入れます
ロンドン大火(1666年)
シティの大半を焼いた火事です。セント・ポール大聖堂も、周辺の教会も、この後に建て直されたものです。ロンドン大火記念塔(The Monument)は出火地点の近くに建っており、塔の高さ(62m)は出火した家までの距離と同じに設計されています。
現代
ガーキン、ウォーキー・トーキー、チーズグレーター。愛称で呼ばれる高層ビル群が2000年代以降に建ちました。中世の教会のすぐ隣にガラスの塔が建っている——この重なりがシティの見どころです。
実務メモ
- ロンドン・ミトラエウムは無料だが要予約。ブルームバーグのビル地下で、光と音の演出つきの展示になっている
- シティには小さな古い教会が点在している。多くが無料で入れて、平日の昼は開いている
5. 歩くときの実務
食事
平日の昼は選択肢が多く、週末は激減します。平日はサラリーマン向けのサンドイッチ店やフードホールが充実していて、£8〜15程度で済みます。
週末に食事をするなら、ロンドン塔周辺(観光地なので開いている)か、タワーブリッジを渡ってサウスバンク側に出るのが確実です。
パブ
シティには古いパブが多く残っています。平日の17時以降は、仕事帰りの人で歩道まで溢れます。これはこのエリアの名物風景といえます。
ただし週末は閉まる店が多いので、パブ目当てなら平日に来てください。
トイレ
セント・ポール大聖堂(入場者のみ)、バービカン・センター、大型のショッピングフロア(One New Change)が使えます。One New Change はセント・ポールの隣にあり、屋上テラスからは大聖堂のドームが間近に見えます(無料)。
歩く距離
セント・ポールからロンドン塔まで、歩いて約25分です。途中で寄り道すると1時間以上になります。地下鉄で移動することもできますが、路地の風景がこのエリアの見どころなので、歩くことをおすすめします。
雨の日
レドンホール・マーケットとバービカン・センターは屋根があります。スカイガーデンも屋内なので、予約が取れていれば雨でも成立します。ただし展望は望めません。
実務メモ
- One New Change の屋上テラスは無料で、セント・ポール大聖堂のドームを間近に見られる穴場
- シティの路地は入り組んでいて、地図アプリでも迷いやすい。大きな通り沿いを歩くほうが結果的に速いことがある
シティ/タワー地区のスポット一覧11件

セント・ポール大聖堂
ロンドンの象徴的な大聖堂

タワーブリッジ
テムズ川に架かる可動式の橋

ロンドン塔
ロンドンの歴史が詰まった要塞

スカイガーデン
ロンドンを無料で一望できる空中庭園
ザ・ガーキン(30 セント・メアリー・アックス)
ロンドンの空に浮かぶ“きゅうり”、近くで眺めるだけでも価値がある名建築

チャーターハウス
中世修道院から続く、ロンドン中心部の静かな隠れ宝石

レドンホール・マーケット
歴史と美食が融合したシティ・オブ・ロンドンの華麗な屋内マーケット
ロンドン大火記念塔
311段の階段の先に広がる、ロンドン再生の象徴

バービカン・アート・ギャラリー
ロンドン随一の実験的アートが集まる現代美術ギャラリー

バービカン・センター
ヨーロッパ最大級、芸術が集結する巨大カルチャー拠点

マンション・ハウス
ロンドン市長公邸で味わう、格式高いシティの伝統
よくある質問
参考・公式情報
- Historic Royal Palaces — Tower of London
- Sky Garden — Book your visit
- St Paul's Cathedral — Visit
- Tower Bridge — Plan your visit
料金・時刻・制度は変更されます。本記事は2026年8月時点の情報です。渡航前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。