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雨の日のロンドン モデルコース|濡れずに1日を組み立てる
London on a Rainy Day
ロンドンの雨は、日本人が想像する雨とは降り方が違います。傘をさす人が少ないのも、天気予報が当てにならないのも理由があります。この記事では、雨の日に予定を組み替えるための屋内ルートと、地下道・アーケードでほとんど濡れずに移動する方法をまとめます。
まず、ロンドンの雨で予定を全部捨てる必要はありません。
日本の雨は「降る日」と「降らない日」がはっきり分かれますが、ロンドンの雨は1日のうちに何度も降っては止むのが普通です。年間降水量そのものは東京より少なく、1回あたりの雨量も少ない。「今日は雨」という予報でも、実際には20分降って1時間晴れる、という日がほとんどです。
だから現地の人は傘をさしません。さす前に止むからです。代わりにフードの付いた上着を着ます。
この記事は「1日中降り続いている」「風が強くて傘が壊れる」ような、本当に屋外がつらい日のための組み替え案です。小雨程度なら通常のモデルコースをそのまま実行して構いません。
目次
1. まず、予定を変えるべきかを判断する
小雨で屋内に逃げるのはもったいない
天気予報を見て判断するより、傘が必要かどうかで切り分けたほうが実務的です。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 小雨・霧雨(drizzle) | 予定どおり。フード付きの上着で十分。現地の人は傘をささない |
| 降ったり止んだり | 予定どおり。屋内施設を午前・午後に1つずつ挟んで雨宿りに使う |
| 1日中降り続く予報 | この記事のルートに切り替え |
| 風が強い(windy + rain) | 傘は使えません。必ず屋内中心に。傘は確実に壊れます |
判断に使うなら Met Office(英国気象庁)の公式アプリが最も精度が高く、1時間ごとの降水確率が出ます。BBC Weather も同じデータ源です。
そして、ロンドンの天気予報は3日先までしか信用できません。旅行の1週間前に「雨だから」と予定を組み替えるのは早すぎます。前日の夜に決めてください。
実務メモ
- 「雨が降りそうだから博物館」は正解だが、雨の日は博物館も混む。開館直後に入るのが唯一の対策
- 地下鉄の駅構内は雨宿りに使える。改札の外側にも屋根のある空間がある駅が多い
- 夏でも雨が降ると体感温度が一気に下がる。羽織るものを1枚持っておく
ヒント
傘は現地で買ったほうがいい
日本から持っていくなら折りたたみより、丈夫な長傘です。ロンドンの雨は横から降るので、安い折りたたみ傘は骨が折れます。現地のスーパーや薬局(Boots など)で£10前後の傘が買えるので、壊れる前提で現地調達するのも手です。
2. 雨の日の1日ルート
ほとんど濡れずに回れる
すべて無料または屋内で構成しています。移動は地下鉄と屋根付き通路が中心です。
午前
- 大英博物館(開館直後、所要 2〜3時間、無料)— 雨の日はここが最も混みます。開館10分前に着いてください。ガラス屋根の大中庭(グレート・コート)は、雨が屋根を打つ音まで含めて雰囲気があります
昼
- ブルームズベリーのパブで昼食(徒歩5分)— 雨の日のパブは、それ自体がロンドンらしい体験です
午後
- ナショナル・ギャラリー(地下鉄で5分+徒歩、所要 1.5時間、無料)— トラファルガー広場に面しています
- バーリントン・アーケード(徒歩10分)— 1819年開業の屋根付き商店街。ガラス天井の下を歩くだけでも楽しめます
- フォートナム&メイソン(隣接)— 紅茶とビスケット。お土産はここで完結します
- ピカデリー・サーカス(徒歩3分)— 雨に濡れたネオンの反射がむしろ絵になります
夜
- ウエストエンドでミュージカル(開演は概ね19:30)— 雨の日の最適解です。3時間近く屋内にいられて、劇場の目の前まで地下鉄で行けます
屋根の下でつなぐ区間
- ホルボーン〜トッテナム・コート・ロード:地下鉄で1駅
- バーリントン・アーケード → フォートナム&メイソン → ピカデリー・サーカス駅:ほぼ濡れません
- コヴェント・ガーデン:マーケット棟の中は屋根があり、雨宿りしながら大道芸が見られます
実務メモ
- 大英博物館は入口の荷物検査で外に並ぶ。雨の日はここだけ濡れるので、開館前に着くか、逆に昼過ぎを狙う
- 濡れた傘は博物館のクロークに預けられる。館内に傘立てがある施設も多い
- ミュージカルは当日券が出ることもあるが、雨の日は席が埋まりやすい。前日までに取っておく
3. 屋内で1日過ごせる場所
無料だけで組み切れる
ロンドンの主要博物館は常設展が無料です。1館だけで数時間過ごせるので、2館ハシゴすれば1日が埋まります。
| 施設 | エリア | 所要 | 料金 |
|---|---|---|---|
| 大英博物館 | ブルームズベリー | 2〜3時間 | 無料 |
| ナショナル・ギャラリー | トラファルガー広場 | 1.5〜2時間 | 無料 |
| 自然史博物館 | サウス・ケンジントン | 2時間 | 無料 |
| 科学博物館 | サウス・ケンジントン | 2時間 | 無料 |
| V&A(装飾芸術・デザイン) | サウス・ケンジントン | 2時間 | 無料 |
| テート・モダン | サウスバンク | 1.5時間 | 無料 |
| テート・ブリテン | ピムリコ | 1.5時間 | 無料 |
| 帝国戦争博物館 | ランベス | 2時間 | 無料 |
| 国立海洋博物館 | グリニッジ | 1.5時間 | 無料 |
| ウォレス・コレクション | マリルボーン | 1時間 | 無料 |
サウス・ケンジントンは雨の日の最強エリア
自然史博物館・科学博物館・V&A の3館が徒歩圏に集まっています。しかも地下鉄サウス・ケンジントン駅から3館へ地下通路(subway)が通っており、地上に出ずに行けます。雨の日にこれ以上の条件はありません。
ただし3館を1日で回るのは無理です。2館に絞ってください。
博物館以外の屋内
- バーリントン・アーケード / ロイヤル・アーケード — 屋根付きの高級商店街
- レドンホール・マーケット — ガラス屋根の市場。ハリー・ポッターのロケ地
- ハロッズ / リバティ / セルフリッジズ — デパートは1日過ごせる規模
- アフタヌーンティー(要予約)— 2〜3時間かかるので、雨の午後に最適
- パブ — 暖炉のあるパブでエールを飲むのは、雨の日にこそ似合います
ヒント
サウス・ケンジントン駅の地下通路
駅の改札を出て「SUBWAY TO MUSEUMS」の表示に従うと、自然史博物館・科学博物館・V&A まで地下を歩いて行けます。雨の日はもちろん、冬の寒い日にも効きます。ただし帰りは博物館の正面出口から地上に出る構造なので、戻るときは地下通路の入口を探してください。
4. 雨の日に避けるべきもの
行っても楽しめない・中止になる
中止・縮小されるもの
- 衛兵交代式 — 悪天候で中止になります。当日朝に公式サイトで実施の有無を確認してください
- 屋外マーケット — ポートベロー、カムデンの屋外部分は出店が減ります
- オープントップの観光バス — 2階席は屋根がなく、雨だと乗る意味がありません
- テムズ川クルーズの屋外デッキ — 船は出ますが、外に立てません
行っても損なもの
- ロンドン・アイ — 視界が効きません。日時指定予約なので、雨予報が出たら変更できるか確認を
- スカイ・ガーデン / ザ・シャード — 同上。雲の中に入ると何も見えません
- セント・ポール大聖堂のドーム — 528段登った先が白一色になります。内部の見学だけなら価値は落ちません
- 公園の散策 — ハイド・パーク、リージェンツ・パークなどは晴れの日に取っておく
ロンドン塔は微妙なライン
屋外を歩く時間がかなり長い施設です。ただしビーフィーターのガイドツアーは雨天でも実施され、王冠ジュエルの展示は屋内。「行けなくはないが、晴れの日のほうが確実に良い」ので、日程に余裕があるなら晴れの日に回してください。
実務メモ
- 日時指定チケットは、施設によって変更・払い戻しの条件が違う。ロンドン・アイなど眺望が売りの施設は購入時に条件を確認しておく
- 衛兵交代式は雨天中止の判断が当日朝に出る。行ってから知ると午前が丸ごと消える
注意
展望施設の予約は天気と相談
ロンドン・アイ、スカイ・ガーデン、ザ・シャードは雨だと何も見えません。特にスカイ・ガーデンは無料な代わりに約3週間前の予約が必要で、当日の変更はまず効きません。滞在中の晴れそうな日に寄せるか、無料のスカイ・ガーデンなら「外れたら諦める」割り切りが必要です。
5. 雨の日の装備
靴が一番重要
靴
これが最重要です。ロンドンは石畳と煉瓦敷きが多く、水が溜まります。1日1万歩以上歩くので、濡れた靴で歩き続けると靴擦れができます。
- 防水のスニーカーかブーツが理想
- 布のスニーカーは確実に浸みます
- 替えの靴下を1足カバンに入れておくと、最悪の事態を防げます
上着
フード付きの防水アウターが正解です。現地の人はほぼこれです。傘をさすかどうかで迷わずに済み、両手が空きます。
傘
持つなら丈夫な長傘。ロンドンの雨は風を伴うので、コンビニの折りたたみ傘は骨が折れます。現地の Boots やスーパーで£10前後で買えます。
カバン
- リュックは背中側が濡れます。中に大事なものを入れるならビニール袋を1枚
- 濡れた傘を入れられるよう、袋を持っておくと博物館で困りません
電子機器
スマホは常に濡れます。防水ケースまでは不要ですが、拭くためのハンカチかタオルを1枚。雨の日は指が濡れてタッチ決済の画面操作がしづらくなります。
注意
新品の靴で行かないこと
晴れの日でも同じですが、雨の日はさらに深刻です。濡れた新品の革靴やスニーカーは、ほぼ確実に靴擦れを起こします。履き慣れた防水の靴で行ってください。これだけで旅の快適さが変わります。
この記事で紹介したスポット
料金・所要時間・行き方は、それぞれの詳細ページにまとめています。
よくある質問
参考・公式情報
- Met Office – 英国気象庁の天気予報
- The British Museum – 開館時間
- Science Museum – 開館時間・展示
- Household Division – 衛兵交代式の実施予定
料金・時刻・制度は変更されます。本記事は2026年8月時点の情報です。渡航前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。




