セント・マーティン・イン・ザ・フィールズSt Martin-in-the-Fields
アメリカ中の教会が、この建物の形を真似た
- 料金
- 大人 無料(夜のコンサートは有料) / 子ども 無料
- 所要時間
- 30分〜1時間
- 最寄駅
- Charing Cross 徒歩2分
- 開館時間
- 8:30〜18:00頃(時期で前後する)
料金・開館時間は変更されることがあります。訪問前に 公式サイト で最新情報をご確認ください。
トラファルガー広場の北東の角に建つ教会。1726年にジェイムズ・ギブズが設計した「神殿の柱廊の上に尖塔が乗る」という形は、その後の英語圏の教会建築の原型になり、とくに北米で数え切れないほど模倣された。地下の納骨堂は現在カフェになっていて、18世紀の墓石の上で食事ができる。昼の無料コンサートと、夜のろうそくを灯したコンサートがほぼ毎日ある。入堂は無料。
このページの内容
着いてからの歩き方
セント・マーティン・イン・ザ・フィールズに着いたら、この順に見ていくと迷いません。
- 到着
トラファルガー広場の北東の角、階段を上がる
ナショナル・ギャラリーの右手、広場より一段高い位置に柱廊が突き出しています。この階段は待ち合わせ場所としても使われます。入堂は無料で、扉は基本的に開いています。
- 見どころ
この形が、大陸ひとつぶんに複製された
神殿のような柱廊の上に尖塔が立つ、という組み合わせは1726年のこの建物が最初です。設計者のジェイムズ・ギブズが2年後に図版集を出したため、図面が印刷物として流通しました。米国の古い町に建つ白い尖塔の教会の多くが、この建物の子孫にあたります。
- 見落としやすい
祭壇の背後の窓だけが現代
東側の窓は、戦災で壊れたものの代わりに2008年に入れられました。透明なガラスが歪んだ楕円と十字に絞り込まれています。古い教会の中でここだけが現代なので、他の窓と見比べてください。
- 見どころ
地下の納骨堂で食事ができる
入口は教会ではなく、広場側に立つガラスの円筒です。そこから階段を降りると、納骨堂がそのままカフェになっています。床は18世紀の墓石で、文字の擦り減った石の上で昼食を食べることになります。同じ地下に、路上生活者を支援する団体が拠点を置いています。
- コツ
昼のコンサートは無料、夜は有料
週に数回、昼に無料または寄付制のコンサートがあります。夜のろうそくを灯したコンサートは有料でチケットが要ります。ここで結成されたアカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズは、いまも世界の一線にある楽団です。日程は公式で確認してください。
- コツ
隣が無料の美術館2館
ナショナル・ギャラリーとナショナル・ポートレート・ギャラリーが真隣です。どちらも入場無料なので、美術館で疲れたときの休憩場所として、この教会と地下のカフェを組み込むと1日の動きが楽になります。
この形が、大陸ひとつぶんの風景を決めた
教会そのものは13世紀からこの場所にある。名前の「野の中の」は文字どおりで、当時ここはシティとウェストミンスターのあいだに広がる野原だった。
現在の建物は1722年から26年、ジェイムズ・ギブズの設計による。ギブズがやったのは、それまで両立しないとされていた2つを1つの建物に載せることだった。正面はギリシア神殿のような柱廊、その屋根から尖塔が立ち上がる。古典建築の文法では、神殿の上に塔は乗らない。実際、当時は様式の混乱として批判もされた。
ところがこの形が、決定的に流行した。理由のひとつはギブズが1728年に自分の設計の図版集を出したことにある。図面が印刷物として流通したおかげで、建築家のいない土地でも同じ形の教会が建てられるようになった。とくに北米の植民地で大量に模倣され、いま米国の古い町に建つ白い尖塔の教会の多くが、この建物の子孫にあたる。一つの教会が、一つの大陸の風景を決めた例である。
登録簿にも名前が残る。チャールズ2世の愛人だった女優ネル・グウィンは1687年にここに葬られた。家具師のトマス・チッペンデールはここで結婚している。
扉を閉めない教会
20世紀に入ってこの教会の性格を決めたのは、ディック・シェパードという一人の主任司祭である。1914年に着任し、第一次大戦のさなか、前線へ向かう兵士のために教会の扉を閉めないことを決めた。堂内でも地下でも、誰が寝てもよいことにした。「扉が常に開いている教会」という呼び名はここから来ている。
1924年、彼はこの教会から英国で初めて礼拝のラジオ中継を行った。人が来るのを待つのではなく、こちらから出ていくという発想である。
その姿勢は現在まで続いている。地下の納骨堂はカフェになっていて、床は18世紀の墓石のままである。文字の擦り減った石の上で昼食を食べることになる。同じ地下に、路上生活者を支援する団体が拠点を置いている。観光と福祉が同じ床の上で動いている建物は珍しい。
音楽ももう1本の柱である。アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズは1959年にこの堂内で結成された室内管弦楽団で、いまも世界の一線にある。昼の無料コンサートと、夜のろうそくを灯したコンサートが、ほぼ毎日行われている。
祭壇の背後の東窓も見ておきたい。戦災で壊れた窓の代わりに2008年に入れられたもので、透明なガラスが歪んだ楕円と十字に絞り込まれている。古い教会の中で、ここだけが現代である。
豆知識
- 入堂は無料。昼のコンサートは無料または寄付制、夜のコンサートは有料でチケットが要る
- 地下のカフェへは教会の入口ではなく、広場側に立つガラスの円筒から階段を降りる
- 同じ地下に金属板の拓本を取る工房(ブラス・ラビング)がある
- ナショナル・ギャラリーとナショナル・ポートレート・ギャラリーが真隣。トラファルガー広場を歩くついでに寄れる
- 建物は広場より一段高い。柱廊の階段は待ち合わせ場所として使われている
場所とアクセス
みんなの口コミ
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