
バンケティング・ハウスBanqueting House
英国初のパラディアン様式と歴史的事件の舞台となった宮殿ホール

バンケティング・ハウスは1622年、建築家イニゴー・ジョーンズによる英国初のパラディアン様式建築として完成。チャールズ1世の処刑が行われた歴史的な場所であり、内部にはルーベンスによる壮麗な天井画が残る。国王ジェームズ1世のための宴会場兼社交空間として使用され、後には議会レセプションや叙勲式などの重要行事が行われた。英国王室史の象徴的遺構として、静かな重厚感を今に伝える。
概要
バンケティング・ハウス(Banqueting House)は、ロンドン・ホワイトホールに位置する17世紀初頭の宮殿建築で、イニゴー・ジョーンズが設計した英国初のパラディアン様式の建物です。
1622年にジェームズ1世のための饗宴ホールとして完成しました。
この建物は英国史に深く刻まれています。最もよく知られるのは、1649年にチャールズ1世がここで処刑されたという歴史的事件の現場となったこと。
また、内部を飾るピーテル・ポール・ルーベンスの天井画は壮麗で、バロック芸術の最高峰のひとつとされています。
見どころ
🎨 ルーベンスの天井画(Rubens Ceiling)
- ホールの天井全面を覆う壮大な絵画シリーズ
- 1636年に完成し、王権神授を称えるテーマで描かれている
- 芸術史的価値が極めて高く、バロック期の傑作として評価される
👑 チャールズ1世処刑の歴史
- 1649年1月30日、バンケティング・ハウス前に設置された特設台で王が処刑された
- 王政崩壊の象徴的出来事で、英国史の大転換点となった
- 建物そのものが“歴史の証人”として残っている
🍷 アンダークラフト(The Undercroft)
- 元々ジェームズ1世の「隠れ家」「飲み部屋」として設計された空間
- 王が公務の喧騒から逃れ、友人と過ごした秘密の社交場
🏛️ 宮廷イベントの舞台
歴史を通じて以下のような王室行事が行われた:
- 議会のレセプション
- 叙勲式(Investitures)
- 祝賀会や公式儀礼
壮麗な天井画の下で行われる儀式は、荘厳で独特の雰囲気があります。
チケット情報
バンケティング・ハウスのチケット料金は以下の通りです:
- 子供(15歳以下):無料
- コンセッション(学生16歳以上、または60歳以上):£4.00
- 大人:£5.00
VAT(付加価値税)は免除されており、良心的な料金設定となっています。
営業時間
バンケティング・ハウスは現在 一般公開は休止中 です。
ただし、プライベートイベントやウェディングには利用可能です。
訪問を計画する際は公式サイトで最新情報を確認してください。
アクセス
バンケティング・ハウスはホワイトホールにあり、ロンドン中心部からのアクセスが非常に良好です。
🚇 地下鉄(Tube)
- Westminster(Jubilee, Circle, District)
- Embankment(Bakerloo, Northern, District, Circle)
🚆 鉄道
- Charing Cross 駅から徒歩圏内
🚌 バス
ホワイトホール沿いに多数のバス路線が停車します。
公共交通機関だけで簡単にアクセス可能で、周辺には
バッキンガム宮殿、ホースガーズ、ダウニング街など観光スポットが集中しています。
豆知識
🌟 バンケティング・ハウスの豆知識
-
ホワイトホール宮殿で唯一現存する建物
かつて巨大だったホワイトホール宮殿は火災で失われ、現在残るのはこの建物だけ。 -
ルーベンスの天井画は外すことが不可能
巨大で繊細なため、建物ごと保護されている。 -
チャールズ1世は処刑直前に身体が震えないよう“厚着”していた
寒さによる震えを“恐れ”と誤解されたくなかったため。 -
建築様式は英国にパラディアン建築を広める重要な契機となった
イニゴー・ジョーンズの革新的デザインが後世に大きな影響を与えた。