オールド・ロイヤル・ネイバル・カレッジOld Royal Naval College
海事都市グリニッジの中心で500年の歴史と芸術を体感する
- 料金
- £17.50〜
- 所要時間
- 1〜1.5時間
- 最寄駅
- Cutty Sark 徒歩3分
- 開館時間
- 10:00〜17:00 (敷地は8:00〜23:00)
料金・開館時間は変更されることがあります。訪問前に 公式サイト で最新情報をご確認ください。
オールド・ロイヤル・ネイバル・カレッジは、世界遺産マリタイム・グリニッジの中心に位置し、クリストファー・レンが設計した英国建築の代表作として知られる歴史的複合施設です。ヘンリー8世ゆかりの地としての物語から、海軍士官学校、王立病院としての役割まで500年以上の歴史を持ち、圧巻のペインテッドホールや海軍礼拝堂をはじめ、展示・ツアーが充実。映画・ドラマのロケ地としても有名で、訪れる人を壮大な歴史世界へ誘います。
このページの内容
着いてからの歩き方
オールド・ロイヤル・ネイバル・カレッジに着いたら、この順に見ていくと迷いません。
- 見どころ
ペインテッド・ホール
「イギリスのシスティーナ礼拝堂」と呼ばれる大広間。ジェームズ・ソーンヒルが1708年から1726年まで、18年をかけて壁と天井を描き切りました。面積は3,700平方メートル超。報酬は天井が1平方ヤードあたり3ポンド、壁は1ポンドで、生涯の大半を費やした割に安かったと言われます。
- コツ
寝転がって見る
天井画を見上げ続けると首が痛くなるので、床に寝そべって見るための鏡付きのカートやビーズクッションが置かれています。遠慮せず使ってください。ここは見上げる姿勢を前提に設計された部屋です。
- 見どころ
礼拝堂
ペインテッド・ホールの向かいにある、1779年の火災後に再建された礼拝堂。派手なホールとは対照的に、白と淡い色で統一された新古典主義の内装です。同じ敷地でこれほど印象の違う2つの空間が向き合っているのが、この施設の面白いところ。入場は無料です。
- 見落としやすい
ネルソン提督が安置された部屋
トラファルガーの海戦で戦死したネルソンの遺体は、1806年1月5日から7日までの3日間、このペインテッド・ホールに安置されました。弔問者は15,000人を超え、入りきれずに帰された人が大勢いたと記録されています。群衆が入口へ殺到して警備が制止できなくなるほどでした。いま静かに天井画を見上げている場所が、そのときは国葬の前室でした。
- コツ
映画で見た景色かもしれない
均整の取れた石造りの中庭は撮影地として頻繁に使われていて、『パイレーツ・オブ・カリビアン』『レ・ミゼラブル』『ダークナイト ライジング』などに登場します。敷地内を歩くだけなら無料なので、有料のペインテッド・ホールに入らなくても十分に楽しめます。
歴史
この敷地にはもともとグリニッジ宮殿が建っていました。ヘンリー8世が生まれ、その娘メアリー1世とエリザベス1世も生まれた場所です。テューダー朝にとっては重要な宮殿でしたが、内乱期に荒廃し、17世紀末には取り壊されます。
跡地に作られたのは宮殿ではなく、負傷した水兵のための施設でした。1694年、メアリー2世が海戦で傷ついた水兵を収容する王立病院の設立を決めます。設計はクリストファー・レン。彼はこの仕事を無報酬で引き受けました。
レンの設計には制約がありました。川からクイーンズ・ハウスへの眺望を遮ってはならないという条件です。そこで彼は建物を左右に分け、中央を大きく空けました。テムズ川から見たときに、2つの棟の間からクイーンズ・ハウスと丘の上の天文台が一直線に見える——あの構図は、この制約から生まれたものです。
1869年に病院は閉鎖され、その後は王立海軍大学として士官の教育機関になりました。海軍が去ったのは1998年で、いまは一般に公開されています。
画家が19年を費やした天井
ペインテッド・ホールは「英国のシスティーナ礼拝堂」と呼ばれます。装飾された壁と天井の面積は3,700平方メートルを超え、王や女王、神話の登場人物など200人以上が描かれています。
これを描いたのは画家ジェームズ・ソーンヒル。着手は1707年、完成は1726年——19年かかりました。
報酬の決め方が独特です。彼は面積あたりの単価で支払われました。壁は1平方ヤードにつき1ポンド、天井は3ポンド。天井が3倍なのは、見上げた姿勢で描く負担が大きいためです。総額は£6,685で、現在の価値ではおよそ140万ポンドに相当します。
19年という年月を考えると、決して割のいい仕事ではありませんでした。ソーンヒルは支払いをめぐって何度も交渉しています。
そして皮肉なことに、この壮麗な広間は当初の用途では使われませんでした。水兵の食堂として作られたものの、あまりに立派すぎて日常の食事には不向きとされ、実際には特別な行事のときだけ使われる空間になります。1805年、トラファルガーで戦死したネルソン提督の遺体が安置されたのもこの部屋でした。
豆知識
- ソーンヒルは自分を絵の中に描き込んだ。西壁の端に、こちらを見ている人物がいます。画家本人の自画像で、片手を差し出す仕草をしています。未払いの報酬を請求しているのだ、という解釈が語られてきました。
- 映画のロケ地として繰り返し使われる。『レ・ミゼラブル』『パイレーツ・オブ・カリビアン』『ダークナイト ライジング』『ザ・クラウン』など枚挙にいとまがありません。18世紀の街並みや宮殿を撮るとき、実際にその時代の建物が丸ごと残っているためです。
- 1864年の木製ボウリング場が残っている。スキットル・アレーと呼ばれる細長い地下の空間で、水兵の娯楽施設でした。当時のまま保存されています。
- 敷地はユネスコ世界遺産「マリタイム・グリニッジ」の中核。天文台、クイーンズ・ハウス、国立海洋博物館と合わせてひとつの遺産として登録されています。
敷地は無料、ペインテッド・ホールは有料
敷地内を歩くだけなら無料です。中庭も、川沿いの遊歩道も自由に入れます。ペインテッド・ホールと展示部分だけが有料になっています。
ペインテッド・ホールでは寝椅子に横になって天井を眺められるようになっています。首を痛めずに細部まで見られるので、遠慮せず使ってください。
グリニッジは天文台、国立海洋博物館、カティサーク、マーケットが徒歩圏に集まっています。この一帯だけで半日から1日は過ごせるので、まとめて回る前提で予定を組むと効率がよいです。
中心部からはDLRかリバーバスで来られます。川から近づくと、レンが意図した「両棟の間からクイーンズ・ハウスが見える」構図をそのまま体験できます。
場所とアクセス
みんなの口コミ
オールド・ロイヤル・ネイバル・カレッジを訪れた感想や、これから行く人に役立つコツがあれば教えてください。
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