劇場街の食事・プリシアターメニュー|開演前の2時間の使い方
Pre-Theatre Dining in London's Theatreland
開演前の食事には、専用の割安コースがあります。プリシアターメニューの仕組みと予約の時間割、劇場内のバーで済ませる選択肢、終演後に開いている店までまとめました。
要点
- 誰向けか
- 観劇の日の食事をどうするか決めたい人
- いつ読むか
- 公演日が決まり、レストランを予約する前
- プリシアター提供時間
- 17:00〜19:00頃の入店が目安。店ごとに違います
- 予約する時刻
- 開演の2時間前。19:30開演なら17:30に席へ
観劇の日は、食事の時間割が難しくなります。19:30開演だと、普通に夕食を取るには早すぎ、終わってからでは遅すぎる。ロンドンの劇場街は、この問題を100年かけて解決してきました。プリシアターメニュー(pre-theatre menu)です。
開演前の時間帯に限って、2〜3皿のコースを通常より安い固定価格で出す仕組みで、劇場街の多くのレストランが用意しています。時間内に食べ終えられるよう提供も速く、観劇に間に合うように設計されています。
目次
1. プリシアターメニューとは
劇場街とその周辺のレストランが、夕方の早い時間帯に限定して出す固定価格のコースです。
- 内容:2皿(前菜+主菜、または主菜+デザート)か3皿が一般的。
- 時間帯:17:00〜19:00頃の入店を条件にしている店が多く、店によって17:30まで、18:45までなど幅があります。
- 価格:通常のアラカルトで同じ皿数を頼むより明確に安く設定されています。
- 提供の速さ:観劇に間に合わせる前提なので、料理が出てくるのが速い。これが最大の価値です。
なぜ安いのか。 レストラン側の事情です。夕方の早い時間は本来なら客の入らない時間帯で、そこを埋められるなら価格を下げる価値がある。19時以降の本来の稼ぎ時には、劇場へ向かった客の席が空いて次の客を入れられる。双方に都合がよいので定着しました。
ヒント
予約時に「観劇がある」と伝える
予約時や着席時に "We have theatre tickets for 7:30" と伝えておくと、それに合わせて提供のペースを調整してくれる店がほとんどです。デザートやコーヒーを出すタイミングも見てくれます。伝えるかどうかで、終盤の慌ただしさが変わります。
2. 何時に予約すればいいか
逆算します。開演の2時間前に席に着くのが基本の目安です。
19:30開演の場合:
| 時刻 | 何をするか |
|---|---|
| 17:30 | レストランに着席 |
| 18:50 | 会計を済ませて店を出る |
| 19:00 | 劇場に到着(開演30分前) |
| 19:30 | 開演 |
2時間は余裕がありすぎるように見えますが、プリシアターメニューでも2皿で1時間15分前後はかかります。加えて英国のレストランでは、会計を頼んでから伝票が来るまでに時間がかかることが珍しくありません。「Can we have the bill, please?」と言ってから10分待つのは普通のことです。
劇場から徒歩5分以内の店を選ぶと、この計算がずっと楽になります。劇場街は密集しているので、選択肢は十分にあります。
実務メモ
- 会計は料理が終わった段階で早めに頼んでください。待っているあいだにコーヒーを飲めば時間を無駄にしません。
- マチネ(14:30開演)の場合は、逆に終演後の食事のほうが取りやすくなります。17時台に空いている店を選べます。
3. どのあたりで探すか
劇場街の食事は、劇場からの距離でだいたい性格が変わります。
- コヴェント・ガーデン周辺:レストランの密度がもっとも高いエリアです。観光客向けの店から本格的な店まで幅広く、プリシアターメニューを出す店も多くあります。
- ソーホー:劇場街の北側。小さな店が密集し、各国料理が揃っています。人気店は予約なしだと入れません。
- チャイナタウン:レスター・スクエアのすぐ北。提供が速く、開演前に短時間で済ませたいときに向いています。予約なしでも入りやすい店が多いエリアです。
- ストランド沿い:アデルフィ劇場やサヴォイ劇場に近い側。ホテルのレストランも含め、落ち着いた店が多めです。
予約は必須と考えてください。 劇場街の18時台は、同じ考えの人で埋まります。とくに金曜・土曜は当日に飛び込みで入れる店は限られます。
当サイトではレストラン・パブのガイドで料理別に店を紹介しています。パブでの注文の作法はパブの入り方・マナーにまとめました。
注意
サービス料の確認を
英国のレストランでは、伝票に service charge(12.5%程度)が最初から含まれていることが多くあります。含まれている場合、それ以上のチップは不要です。二重に払わないよう、伝票の内訳を確認してください。詳しくはチップと支払いのガイドにまとめています。
4. 劇場の中で済ませるという選択
そもそもレストランに行かない、という手もあります。
劇場のバー
ほぼすべての劇場にバーがあり、開場時刻から営業しています。飲み物のほか、軽食やスナックを置いている劇場もあります。食事としては軽いものの、移動が要らず、席まで数十歩という利点は大きい。
さらに、開演前に飲み物を注文して「休憩中に取りに来る」と伝えておけるバーが多くあります。休憩は15〜20分で全員がバーに殺到するため、これをやっておくと列に並ばずに済みます。
アイスクリーム
英国の劇場の名物です。休憩中、客席まで売りに来る劇場があります。小さなカップ入りで、これが夕食になるわけではありませんが、体験として一度は。
食事を後回しにする
夜公演なら、終演は22時前後。この時間から食事を取るのは、日本の感覚では遅いものの、ロンドンでは選択肢があります。チャイナタウンや大きめのパブは遅くまで開いており、劇場帰りの客を見込んでいる店もあります。ただし多くのレストランはラストオーダーが22時前後なので、終演後に入るつもりなら閉店時刻を先に調べておいてください。
実務メモ
- 劇場のバーは現金不可のことが多く、カードかスマートフォン決済が基本です。
- 劇場によっては、事前予約でインターバル用の飲み物を席まで届けるサービスがあります。
よくある質問
ほかの観劇ガイド
チケットを取るまで
人気ミュージカルをチェック
観劇前にあらすじや曲を予習しておくと、当日の理解がぐっと深まります。


