物語の芯と見どころの紹介です。幕ごとのあらすじと結末は、 読みたい人だけが開ける形で下にまとめています。
パン一切れを盗んだ。それだけで19年を監獄で過ごした男が、仮釈放されて世に出てくる。名前を呼ばれることはなく、誰もが「囚人番号24601」として彼を扱う。
行く先々で追い返され、凍える夜に一人の司教が彼を家に入れる。男はその家の銀食器を盗んで逃げ、捕まって連れ戻される。ところが司教は警官の前で言う——それは私が与えたものだ、と。そして燭台まで持たせて送り出す。この赦しが、男の残りの人生をすべて決めてしまう。
ここから物語は、身分を隠して生きる男と、彼を追い続ける警官の40年に及ぶ追跡劇になる。だがこの作品が本当に描くのは逃走ではなく、赦された人間が次に誰を赦すか、という連鎖のほうです。工場を追われた母、その娘、バリケードで死んでいく学生たち——貧しさの底にいる人々が次々に現れ、最後には「明日は来るのか」という問いを客席に残して幕が下ります。
パンを盗んで19年服役した男。司教に赦されて別人として生き直すが、過去がいつ露見するかという恐怖を生涯手放せない。
「罪人は永遠に罪人だ」という一点だけを信じて生きてきた男。悪人ではなく、法を疑ったことがないだけの人物。
隠し子がいると知られて解雇され、娘を養うために髪も歯も売る。物語の前半で退場するが、その後のすべての引き金になる。
宿屋夫婦に虐待されていた少女。バルジャンに引き取られ、彼が守るべき唯一のものになる。
宿屋夫婦の娘。マリウスに想いを寄せながら、彼とコゼットの仲を取り持ってしまう。
裕福な家を捨てて蜂起に加わった青年。コゼットに一目で恋をし、愛と理想の間で引き裂かれる。
台詞にあたる部分まで旋律に乗るため、聞き取りの負荷は高い一方、音楽が途切れないぶん感情の流れは掴みやすい構造です。日本でも上演が重ねられ、原作小説とあわせて筋がよく知られているので、場面の対応を取りやすい作品でもあります。
学生たちが家具を積み上げて築くバリケードは、客席から見て正面に立ちはだかります。そこに立てこもった若者が一人ずつ倒れていく後半は、音楽が薄くなっていくことで人数の減少が耳でも分かる作りです。
初演以来この作品の代名詞だった盆(回り舞台)は、2019年からの新演出で外されました。ソンドハイム劇場(旧クイーンズ劇場)での再開場は2020年1月で、マット・キンリーによる新しい美術は以前より抽象的です。映像で見た記憶のまま行くと印象が違うので、知っておくと戸惑いません。
追う側のジャベールは私欲で動いておらず、法を信じきっているだけの人物として書かれています。だからこそ終盤、その信念が崩れたときの独白が効きます。誰かを憎んで観る作品ではない、という点がこの物語の芯です。
レ・ミゼラブル を観る日を決めるための情報です。2026年8月時点。演出の改訂で上演時間が変わることがあるため、当日の予定は 公式サイトの案内も確認したうえで組んでください。
劇場が案内する推奨年齢です。入場制限とは限りません。
台詞での説明が少なく、筋は歌と場面展開で進みます。歌詞そのものは聞き取りにくいことがあるため、あらすじと曲順を先に読んでおくと追いやすくなります。台詞にあたる部分もほぼ歌で進みます。日本でも上演が重ねられ、原作小説と併せて筋が知られているため、場面の対応を取りやすい作品です。
Ticketmaster の販売情報より。9月10日(木)時点。休演日や追加公演が変わることがあるため、購入前に公式サイトでご確認ください。
ほか 205 公演。
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