物語の芯と見どころの紹介です。幕ごとのあらすじと結末は、 読みたい人だけが開ける形で下にまとめています。
幕が開くと、舞台には誰もいません。差し込む光の中で、一人の声が呼びかけるように歌いはじめる——そして客席の通路から、キリンが、象が、ガゼルの群れが、あなたの座席のすぐ横を通って舞台へ向かっていきます。
この最初の10分のために劇場へ行く価値がある、と言われる作品です。動物たちは着ぐるみではなく、演者の姿が見えたまま操られる巨大な人形。仕掛けが見えているのに動物にしか見えない、という体験そのものが演出の核になっています。
物語は、父を失った子ライオンが自分の責任から逃げ、やがて向き合うまでの話。筋はディズニー映画のとおりで、日本の観客にはほぼ説明が要りません。だからこそ、知っている物語がどう舞台に翻訳されているかを見る作品として成立しています。歌はアフリカの言語のまま歌われる場面も多く、意味が分からなくても圧倒されます。
王の息子として生まれた子ライオン。父の死に自分の責任があると思い込み、王国から逃げ出したまま大人になる。
シンバの父。厳しくも温かい王として描かれ、退場したあとも息子の中で問い続ける存在になる。
兄への劣等感を抱え続けてきた叔父。力ではなく言葉と策略で王座を奪う。
シンバの幼なじみ。荒れ果てた王国に残り、逃げた彼を連れ戻しに来る側になる。
ミーアキャットとイボイノシシの二人組。「悩まない」という生き方をシンバに教え、結果的に彼の帰還を遅らせる。
舞台版では語り手として大きく役割が増え、冒頭の「Circle of Life」を歌う人物になっている。
開幕と同時に、キリンや象やガゼルが舞台からではなく客席の通路から現れ、観客のすぐ横を通って舞台へ向かいます。この演出のため、通路側の席では動物が手の届く距離を通過します。座席を選ぶときに知っておくと体験が変わる、数少ない作品です。
演出・衣装・仮面を手がけたジュリー・テイモアは、動物を演じる人間の表情が見えることを前提に設計しました。仮面は頭部を覆わず、顔の上に掲げるように装着されます。素材はカーボンファイバーで、長期公演に耐える強度を保ちながら演者が終演まで着けていられる軽さにしてあります。テイモアはこの仕事で1998年のトニー賞演出賞と衣装デザイン賞を受賞しました。
冒頭の呼びかけをはじめ、英語ではない言語で歌われる場面が随所にあります。意味を追う必要がないぶん、声そのものと打楽器に集中できます。英語に不安がある人ほど得をする構成で、実際この作品は英語のハードルが低い一本として挙げられます。
動物だけでなく、草原の草、乾いた大地、水面までが演者と装置によって表現されます。頭に草を生やした演者が並んで揺れることで平原になり、その同じ人々が次の場面では別のものになる。映像では代替できない、舞台ならではの見立てが全編にわたって続きます。
ライオン・キング を観る日を決めるための情報です。2026年8月時点。演出の改訂で上演時間が変わることがあるため、当日の予定は 公式サイトの案内も確認したうえで組んでください。
劇場が案内する推奨年齢です。入場制限とは限りません。
歌と台詞が交互に来る一般的な構成です。要点は歌で繰り返されることが多く、台詞を取りこぼしても筋を見失いにくくなっています。原作のディズニー映画が日本で広く知られており、筋を知ったうえで観る人が多い作品です。パペットと衣装による視覚表現の比重が大きく、英語を細かく追えなくても場面の意味を取りやすくなっています。
Ticketmaster の販売情報より。8月21日(金)時点。休演日や追加公演が変わることがあるため、購入前に公式サイトでご確認ください。
ほか 280 公演。
座席の選び方や最寄り駅はLyceum Theatreの劇場ガイドにまとめています。