ロンドンで落とし物をしたら|地下鉄・バス・タクシー別の探し方

    Finding Lost Property in London

    盗難と落とし物では、探す場所がまったく違います。地下鉄やバスに置き忘れたなら、窓口は警察ではなく TfL の遺失物センターです。保管期間は3ヶ月。ただしバスだけは、最初の3日間の動き方が違います。

    2026年8月時点の情報

    いま危険な状況なら

    身に危険がある、犯人がまだその場にいる、けがをしたなら 999。 すでに終わったことの通報は 101(緊急でない警察の窓口)。銀行を名乗る不審な連絡は、いったん切って 159 にかけ直します。

    まず、この順番でやってください

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      まず盗まれたのか、置き忘れたのかを切り分ける

      盗難なら警察、置き忘れなら交通機関の遺失物窓口です。窓口が違うので、ここを間違えると時間を失います。

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      気づいてすぐどの交通機関で失くしたかを特定する

      地下鉄・バス・DLR・Overground・Elizabeth line・ブラックキャブは TfL。Uber などのミニキャブと National Rail は事業者ごとに別の窓口です。

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      バスなら3日以内先に営業所(garage)に直接問い合わせる

      遺失物センターに送られる前なら、営業所で受け取れます。TfL も最初の3日間は運行会社に直接聞くよう案内しています。

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      そのあとTfL の問い合わせフォームを出す

      回答まで最大15日かかります。繁忙期はさらに延びるので、出したあとは待つしかありません。

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      並行してカード類が入っていたなら止める

      見つかる見込みがあっても、財布ごとなら先に止めてください。出てきたら再開できます。

    要点

    TfL の対象
    地下鉄・バス・DLR・Overground・Elizabeth line・ブラックキャブ
    対象外
    Uber などのミニキャブ、National Rail、トラム、リバーサービス
    問い合わせ
    NotLost のオンラインフォーム
    回答まで
    最大15日(繁忙期はさらに)
    保管期間
    3ヶ月(現金は12ヶ月)
    受け取り
    要予約。飛び込みでは受け取れません

    まず切り分けてください。盗まれたのか、置き忘れたのか。

    これが曖昧なまま動くと、警察と交通機関の間を往復して時間を失います。混雑した車内でバッグを開けられたなら盗難、網棚に載せたまま降りたなら落とし物。どちらかで窓口がまったく変わります。

    置き忘れの場合、ロンドンには驚くほど機能する遺失物の仕組みがあります。TfL の遺失物センターは年間20万点以上を扱っていて、地下鉄やバスの忘れ物はここに集約されます。戻ってくる可能性は、日本ほどではないにせよ、決して低くありません。

    ただし時間の制約対象範囲の線引きがあります。この2つを外すと、あるはずの物にたどり着けません。

    1. どこに問い合わせるかを決める

    TfL の対象と対象外を、先に切り分ける

    最も多い失敗が、Uber で失くした物を TfL に問い合わせることです。これは対象外なので、いくら待っても見つかりません。

    TfL の遺失物センターが扱うもの

    • ロンドン地下鉄(Underground)
    • ロンドンバス
    • DLR
    • ロンドン Overground
    • Elizabeth line
    • ブラックキャブ(黒タクシー)
    • ロンドン・ケーブルカー
    • ヴィクトリア・コーチステーション

    扱わないもの(窓口が別)

    どこで失くしたか問い合わせ先
    Uber・Bolt などのミニキャブアプリ内のヘルプから運転手に連絡
    National Rail(国鉄の列車)乗った鉄道会社ごとの窓口
    トラム、リバーサービスそれぞれ専用の手続き
    店・レストラン・美術館その施設に直接
    路上で落とした警察の落とし物窓口

    ブラックキャブは TfL、Uber は TfL ではない。ここが最も間違えやすい分岐です。黒塗りの伝統的なタクシーは TfL の管轄ですが、配車アプリで呼んだ車は事業者の管轄になります。

    Uber の場合

    アプリを開き、該当の乗車履歴から「忘れ物」の項目を選ぶと、運転手に電話をつなぐ導線があります。運転手の善意に依存する仕組みなので、早いほど可能性が高くなります。返却時には手数料を求められるのが通例です。

    実務メモ

    • どの路線・何時ごろ・どの車両だったかをメモしておくと照会が通りやすい
    • Oyster やコンタクトレス決済の乗車履歴から、乗った時刻を特定できる
    • 美術館や店なら、閉館前に電話するほうが確実。翌日には別の場所に移されることがある

    2. バスだけは、最初の3日が違う

    遺失物センターに送られる前に、営業所で受け取れる

    バスで失くした場合、3日以内なら運行会社の営業所(garage)に直接問い合わせるほうが早いことがあります。TfL 自身がそう案内しています。

    理由は物の流れです。バスの車内で見つかった忘れ物は、いったんその路線を運行する会社の営業所に集められ、そこから遺失物センターに送られます。まだ営業所にある段階なら、そこで受け取れるわけです。

    センターに送られてしまうと、照会に最大15日、受け取りは要予約、さらに手数料がかかります。最初の数日の差が大きいのはこのためです。

    営業所の調べ方

    路線番号が分かれば、その路線を運行している会社を調べられます。バス停の時刻表や TfL のサイトに運行会社名が出ています。会社名が分かれば、営業所の連絡先にたどり着けます。

    路線が分からない場合

    乗った路線を覚えていないなら、営業所を特定できないので、素直に TfL のフォームに出してください。乗った時間帯と、乗車・降車したバス停の名前が分かれば、照会の手がかりになります。

    補足

    地下鉄の場合は駅でも聞ける

    地下鉄で失くした物も、センターに送られる前なら駅で保管されていることがあります。降りた駅が分かっているなら、その駅の窓口で聞いてみる価値があります。

    ただし地下鉄はバスほど「営業所で止まる」時間が長くないため、期待しすぎないでください。駅で聞いて空振りだったら、フォームに切り替えます。

    3. TfL に問い合わせる

    オンラインのフォームから。回答までは待つしかない

    問い合わせは NotLost というシステムから行います。

    https://notlostenquiry.com/tfl/

    入力する内容

    • 失くした物の詳細(種類、色、ブランド、特徴)
    • 失くした日時
    • 乗った路線・区間
    • 連絡先

    特徴は具体的に書いてください。「黒い財布」では同種の届出に埋もれます。「黒い二つ折り、内側に日本語の名刺、右下に擦れた傷」まで書くと、照合の精度が上がります。

    回答までの時間

    最大15日かかります。繁忙期はさらに延びます。この間、催促しても早くはなりません。

    届いていない物について問い合わせているのか、まだ届いていないだけなのかは、こちらからは区別できません。15日待って音沙汰がなければ、その時点で諦めるかどうかを判断するという進め方になります。

    保管期間

    対象期間
    一般の物品失くした日から3ヶ月
    現金12ヶ月まで請求可能

    期間を過ぎた物は処分または寄付に回されます。3ヶ月が実質的な締切だと考えてください。

    実務メモ

    • 写真があれば添えられる。同じ型の物が複数あるときに効く
    • 連絡先のメールアドレスは、確実に見るものを書く。迷惑メールに入ることがある
    • 帰国が近い旅行者は、フォームに「帰国日」を書き添えておくと相談に乗ってもらえることがある

    4. 受け取りと手数料

    予約が要る。そして無料ではない

    見つかった場合、受け取りには予約が必要です。飛び込みでは受け取れません。

    手数料の考え方

    状況費用
    駅や営業所で、センターに送られる前に受け取る無料
    遺失物センターで受け取る手数料あり(品目によって異なる)
    ブラックキャブで見つかった物追加の手数料(運転手への謝礼として)
    郵送・宅配で受け取る別途配送料

    金額は品目ごとに定められており、改定されます。この記事では断定しません。TfL の遺失物ページで確認してください。

    傘のような安価な物だと、手数料のほうが高くつくことがあります。取りに行く前に、費用と手間に見合うかを一度考えてください。

    帰国してしまった場合

    すでに日本に帰っているなら、郵送を依頼できます。国際配送になるので送料は相応にかかりますが、パスポートや思い入れのある物であれば選択肢になります。

    受け取りに必要なもの

    • 予約の確認
    • 身分証明書
    • 照会の参照番号
    • 手数料の支払い手段

    所有者であることを説明できる情報(中身、傷の位置、購入時期など)を求められることがあります。フォームに書いた内容と食い違わないようにしてください。

    注意

    カード類が入っていたら、見つかる前に止めてください

    財布やカードケースを失くした場合、「見つかるかもしれないから」とカードの停止を先延ばしにするのは危険です。

    カードの凍結はあとから解除できます。出てきたら再開すればいいだけなので、先に止めるほうが常に得です。手順はスリ・ひったくりに遭った直後にやることにまとめています。

    5. やはり盗まれていた場合

    窓口が警察に変わる

    探しているうちに「これは置き忘れではなく盗まれたのだ」と分かることがあります。その場合、窓口が警察に変わります

    なぜ切り替える必要があるか

    保険を請求するつもりなら、盗難として警察に届け出た記録(crime reference number)が要ります。遺失物として TfL に問い合わせただけでは、保険会社は受け付けません。

    逆に、明らかな置き忘れを盗難として通報するのは適切ではありません。事実に沿って選んでください。

    判断の目安

    状況扱い
    網棚に載せたまま降りた落とし物
    ポケットに入れていたはずが、いつの間にかない盗難の可能性が高い
    バッグのファスナーが開いていた盗難
    座席に置いて席を離れた隙になくなった盗難

    迷う場合は、警察に相談して判断を仰ぐのが確実です。届出の方法は警察に届け出る(crime reference number)を参照してください。通報は無料です。

    よくある質問

    参考・公式情報

    料金・時刻・制度は変更されます。本記事は2026年8月時点の情報です。渡航前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。

    本記事は手続きの流れを説明する情報提供であり、法的な助言ではありません。 警察・大使館・保険会社の運用や手数料は改定されることがあります (領事手数料は 毎年4月1日 に改定されます)。実際に手続きをする前に、各機関の公式ページで最新の 必要書類と金額をご確認ください。事件性のある被害や、身の安全に関わる 状況では、まず警察に相談してください。

    ほかのトラブル対応ガイド

    Theftスリ・ひったくりに遭った直後にやること最初の30分で決まります。カードを止める順番、スマホを遠隔ロックする手順、そして絶対にやってはいけない「位置情報を頼りに自分で取り返しに行く」こと。
    Passportパスポートを失くした・盗まれた帰国できなくなるわけではありません。警察の届出証明を取り、大使館で「帰国のための渡航書」を出してもらう道があります。必要書類と順番を、締切から逆算して。
    Stalkingつきまとい・ストーカー被害に遭ったら我慢して耐えるものではありません。通報するか決める前から相談できる専門窓口があります。声を出せないまま999を呼ぶ方法と、安全を確保してから記録を取る順番。
    Scams詐欺に遭ったら(銀行の返金義務)自分で振り込んでしまっても、諦めるのはまだ早い。2024年10月から銀行に返金義務が課されました。上限£85,000。そして159という、知らないと損をする番号の話。
    Crime Reference警察に届け出る(crime reference number)物が戻らなくても届け出る理由があります。保険請求も、大使館の渡航書も、この番号がないと進みません。999 と 101 とオンラインの使い分けを、はっきりさせます。
    Insurance保険に請求する(旅行保険・カード付帯)請求が通らない理由は、補償の中身ではなく手続きの順番にあります。受理番号を待つと期限を過ぎる、という落とし穴と、免責額を先に計算すべき理由。
    Embassy大使館にできること・できないことパスポートの発給と領事面会はできます。弁護士費用の負担と裁判の通訳はできません。線を先に知っておくほうが、いざというとき確実に頼れます。