ロンドンのスタジアムへの行き方と帰り方|本当の難所は帰りです

    Getting To and From the Stadium

    6つのスタジアムそれぞれの最寄り駅と所要時間をまとめます。ただし本当に難しいのは帰りです。試合終了後は数万人が同時に駅へ向かい、入場規制がかかります。待たずに帰る方法も含めて解説します。

    2026年8月時点の情報

    要点

    移動手段
    地下鉄か鉄道の一択。車と配車アプリは使えません
    到着
    キックオフの90分前。駅から徒歩3〜20分かかります
    帰りの所要
    駅の入場規制で30〜60分待つことがあります
    最も楽な行き先
    スタンフォード・ブリッジ。中心部から地下鉄1本、駅から徒歩5分
    最も時間がかかる
    トッテナム・ホットスパー・スタジアム。中心部から40〜50分みてください
    回避策
    1つ先の駅まで歩く。20分歩けば規制のない駅に着きます

    ロンドンのスタジアムへは、地下鉄か鉄道で行く以外の選択肢が実質ありません

    車は論外です。スタジアム周辺は試合前後に交通規制がかかり、駐車場もほとんどありません。配車アプリ(Uber・Bolt)も、周辺に進入できないうえ、試合後は価格が急騰します。

    そして——行きより帰りのほうが、はるかに難しいです。

    行きは数時間かけてバラバラに集まりますが、帰りは6万人が同時に駅へ向かいます。TfL は最寄り駅に入場規制をかけ、駅の外に行列を作らせます。これを知らないと、試合後の予定がまるごと崩れます。

    この記事は、6つのスタジアムそれぞれの行き方と、帰りの現実的な戦略をまとめたものです。

    1. 6つのスタジアムへの行き方

    中心部(Zone 1)を起点とした場合

    アーセナル|エミレーツ・スタジアム

    項目内容
    最寄り駅Arsenal
    路線ピカデリー線
    駅から徒歩約3分
    収容60,704人

    トッテナム・ホットスパー|トッテナム・ホットスパー・スタジアム

    項目内容
    最寄り駅Tottenham Hale / White Hart Lane
    路線ヴィクトリア線 / オーバーグラウンド
    駅から徒歩約20分
    収容62,850人

    チェルシー|スタンフォード・ブリッジ

    項目内容
    最寄り駅Fulham Broadway
    路線ディストリクト線
    駅から徒歩約5分
    収容40,044人

    クリスタル・パレス|セルハースト・パーク

    項目内容
    最寄り駅Selhurst / Norwood Junction
    路線ナショナル・レール(ロンドン・ブリッジ等から)
    駅から徒歩約10分
    収容25,194人

    フラム|クレイヴン・コテージ

    項目内容
    最寄り駅Putney Bridge
    路線ディストリクト線
    駅から徒歩約12分
    収容27,782人

    ブレントフォード|Gtech コミュニティ・スタジアム

    項目内容
    最寄り駅Brentford / Kew Bridge
    路線ナショナル・レール(ウォータールー等から)
    駅から徒歩約8分
    収容17,250人

    所要時間の実感

    • 最も楽:スタンフォード・ブリッジ。ディストリクト線1本、Fulham Broadway 駅を出たらもう目の前です
    • 最も遠い:トッテナム・ホットスパー・スタジアム。中心部から40〜50分、駅からも徒歩20分前後かかります
    • 中間:エミレーツは駅から徒歩3分と近いものの、ピカデリー線が非常に混みます

    いずれもZone 1 から Zone 2〜3 の範囲なので、運賃は数ポンドです。タッチ決済のカードで改札を通れます。

    実務メモ

    • スタジアムに近い駅ほど混む。1つ手前の駅で降りて歩くと、行きも快適になる
    • エミレーツの最寄りのひとつ Holloway Road 駅は、試合日には閉鎖される
    • セルハースト・パークとGtechは地下鉄ではなく鉄道(National Rail)。ロンドン・ブリッジやウォータールーから乗る

    補足

    運賃はタッチ決済でそのまま乗れます

    スタジアムへの移動も、通常の地下鉄・鉄道と同じです。日本のタッチ決済対応クレジットカードをそのまま改札にかざせば乗れて、1日の上限額も適用されます。詳しくはロンドンの運賃と支払い方法を参照してください。

    2. 行き:90分前に着く

    クラブが公式に推奨しているのはキックオフの90分前到着です。

    なぜそんなに早いのか

    • 最寄り駅から入場規制が始まる。エミレーツの Arsenal 駅では、駅の外に誘導用の列が作られます
    • 手荷物検査で数分〜十数分
    • 駅からスタジアムまでが徒歩3〜20分
    • 入場ゲートの列

    30分前に駅に着いても、席に座れるのはキックオフ直前かその後になります。

    電車が混む

    試合の1〜2時間前、スタジアム方面の電車は通勤ラッシュ並みに混雑します。同じユニフォームを着た人々で車内が埋まり、歌が始まることもあります。これ自体が体験の一部ですが、荷物が多いと辛いので、やはり手ぶらで行くべきです。

    遅れそうなとき

    焦って走らないでください。ロンドンのスタジアムは、キックオフ後も入場できます。前半の途中に入っても、係員が席まで案内してくれます(プレー中は階段で待たされることがあります)。

    数分の遅れのために危険な移動をするより、遅れて入るほうが安全です。

    実務メモ

    • 行きの電車で相手チームのユニフォームを着ていると、軽くからかわれることがある。悪意はないことがほとんど
    • スタジアム周辺のパブに寄るなら、さらに1〜2時間早く出る
    • 駅のトイレは混雑する。宿を出る前に済ませておく

    3. 帰り:ここが本当の難所です

    何も知らずに駅へ向かうと、1時間立ち尽くします

    試合終了の瞬間、数万人が一斉に同じ方向へ歩き始めます

    エミレーツなら60,704人、トッテナムなら62,850人。これが徒歩数分の距離にある1つか2つの駅に集中します。

    当然、駅は捌ききれません。TfL は入場規制(queueing system)を敷き、駅の外の道路に折り返しの行列を作らせます

    どれくらい待つか

    30〜60分が目安です。雨の日でも、屋外で並びます。

    4つの戦略

    ① 20〜30分、席に残る(推奨)

    多くのスタジアムは終了後すぐには追い出しません。席に座ったまま20〜30分待つと、ピークが過ぎます。選手がピッチを一周する様子を見られることもあります。

    最も楽で、最も快適な方法です。

    ② パブに入る

    地元の人がやっているのはこれです。スタジアム周辺のパブに入り、1〜2杯飲んでから帰ります。試合の余韻を他のサポーターと共有できる、最もイギリスらしい過ごし方でもあります。

    ただし満席になるので、席は期待しないでください。

    ③ 1つ先の駅まで歩く

    これが最も効率的です。最寄り駅を素通りして、15〜20分歩いて隣の駅へ向かいます。規制がかかっていないことが多く、電車も空いています。

    • エミレーツ → Highbury & Islington や Finsbury Park へ
    • スタンフォード・ブリッジ → West Brompton や Earl's Court へ
    ④ バスを使う

    意外と有効です。バスは規制の対象外で、乗ってしまえば座れることもあります。ただしスタジアム周辺の道路が規制されているため、数百メートル歩いてからバス停を探す必要があります。

    実務メモ

    • ロスタイムに席を立つと駅の混雑を完全に回避できるが、決勝ゴールを見逃すリスクがある
    • 配車アプリは試合後に価格が2〜3倍になる。しかも周辺に進入できず、離れた場所まで歩かされる
    • 夜の試合の場合、帰りが23時を回ることがある。地下鉄の終電を事前に確認しておく

    注意

    試合後にディナーの予約を入れない

    「17時に試合が終わるから、19時に中心部でディナー」という計画は危険です。駅の規制で1時間、移動で40分かかると、それだけで到着が19時を回ります。試合の日は、終了後2時間は何も予定を入れないのが安全です。

    4. アウェイサポーターの動線

    イングランドのサッカーでは、ホームとアウェイのサポーターが物理的に分離されます。座席だけでなく、移動の動線まで分けられます。

    何が起きるか

    アウェイサポーターは、試合後に警察の誘導のもとでまとまって駅まで移動します。この間、周辺の道路が一時的に封鎖されることがあります。

    また、アウェイサポーターの退場がホーム側より遅らせられることがあります(安全上の措置)。

    旅行者としての振る舞い

    • アウェイサポーターの集団に紛れ込まない。彼らの動線に入ると、一緒に誘導されます
    • どちらのユニフォームも着ていないなら、特に気にする必要はありません
    • 相手チームのユニフォームを着てホームエリアを歩くのは、避けたほうが無難です

    治安についての実感

    現在のプレミアリーグの試合は、家族連れが安心して行ける場所です。1980年代のフーリガン全盛期のイメージで恐れる必要はありません。警備は徹底しており、スタジアム内外で暴力を見ることはまずありません。

    ただし、ロンドン勢同士のダービーは雰囲気が明確に違います。これについてはロンドン・ダービーという特別な試合に書きました。

    実務メモ

    • 警察官(police)と係員(steward)は別。道を聞くなら係員のほうが親切なことが多い
    • どちらのクラブのグッズも着ずに行けば、どの店でもパブでも中立でいられる
    • アウェイ側のゴール裏は応援が最も激しい。遠目に見るだけでも面白い

    よくある質問

    参考・公式情報

    料金・時刻・制度は変更されます。本記事は2026年8月時点の情報です。渡航前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。

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