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ロンドンの6つのスタジアム比較|席の選び方と失敗しない買い方
London's Six Premier League Stadiums
同じ価格帯でも、席の位置で観戦体験はまったく変わります。ゴール裏は熱狂的だが90分立ちっぱなし、上段は戦術がよく見える、最前列は意外と見にくい。6つのスタジアムの性格と、席種の選び方をまとめます。
要点
- 最大
- トッテナム・ホットスパー・スタジアム(62,850人)。ロンドン最大です
- 最小
- Gtech コミュニティ・スタジアム(17,250人)。その分ピッチが近い
- 最も古い
- クレイヴン・コテージ。1896年開場、木造スタンドが現役です
- 雰囲気
- セルハースト・パークのゴール裏がリーグ屈指と評されます
- おすすめの席
- 側面の上段。ピッチ全体が視野に入り、戦術がよく見えます
- 避けたい席
- 最前列と、ゴール裏の最下段。視界が低く遠い側が見えません
チケットを買うとき、多くの人は価格だけを見ます。しかし同じ価格帯でも、席の位置によって体験はまったく別物になります。
- ゴール裏は熱狂的ですが、90分立ちっぱなしで、遠い側のゴールは点に見えます
- 側面の上段は戦術がよく見えますが、選手の表情は分かりません
- 最前列は一見よさそうで、実は最も見にくい席です
そして、スタジアムごとに性格が違います。1896年開場の木造スタンドが残るクレイヴン・コテージと、2019年開業でヨーロッパ最高水準の設備を持つトッテナム・ホットスパー・スタジアムでは、体験している「サッカー」がほとんど別の競技に感じられるほどです。
この記事は、6つのスタジアムの性格と、どの席を買えば失敗しないかをまとめます。
目次
1. 6スタジアムの基本データ
| スタジアム | クラブ | 収容 | 開場 | 性格 |
|---|---|---|---|---|
| トッテナム・ホットスパー・スタジアム | トッテナム・ホットスパー | 62,850 | 2019年 | 最新・最大 |
| エミレーツ・スタジアム | アーセナル | 60,704 | 2006年 | 大型・モダン |
| スタンフォード・ブリッジ | チェルシー | 40,044 | 1877年 | 中規模・好立地 |
| クレイヴン・コテージ | フラム | 27,782 | 1896年 | 最古級・川沿い |
| セルハースト・パーク | クリスタル・パレス | 25,194 | 1924年 | 古豪・熱狂的 |
| Gtech コミュニティ・スタジアム | ブレントフォード | 17,250 | 2020年 | 新設・小規模 |
収容人数の差が3.6倍あります。これは体験の質に直結します。62,850人のトッテナムと17,250人のブレントフォードでは、選手との距離も、音の響き方も、まったく違います。
「大きいほうがいい」わけではありません。小さいスタジアムのほうが、ピッチが近く、音が濃いという利点があります。
2. スタジアムごとの性格
トッテナム・ホットスパー・スタジアム(トッテナム・ホットスパー)
2019年開業。ヨーロッパで最も設備の整ったスタジアムのひとつとされます。
- South Stand は一枚バンクとしてヨーロッパ最大の17,500席。壁のようにそびえ、迫力があります
- スタジアム内にマイクロブルワリーがあり、専用のビールが飲めます
- ピッチが可動式で、下からアメリカンフットボール用の人工芝が出てきます
- 収容62,850人でロンドン最大
「近未来的なスタジアム体験」を求めるならここです。ただし中心部から遠く、駅からも徒歩20分前後かかります。
エミレーツ・スタジアム(アーセナル)
2006年開業、収容60,704人。
- Arsenal 駅から徒歩3分という、大型スタジアムとしては驚異的な近さ
- スタジアム外周にクラブの歴史を刻んだアートワークが並びます
- 前身のハイバリーの名残が周辺に残っており、街歩きとしても面白い
チケットの入手は6クラブで最も困難です。
スタンフォード・ブリッジ(チェルシー)
1877年開場。改修を重ねて現在の姿になりました。収容40,044人。
- Fulham Broadway 駅から徒歩5分。中心部からディストリクト線1本で、アクセスは6クラブ最良
- 敷地内にホテルとレストランがあり、試合日以外も賑わっています
- 収容が4万人と中規模なため、チケットの競争率は高めです
「移動の楽さ」を最優先するならここです。
クレイヴン・コテージ(フラム)
1896年開場。ロンドンで最も古く、最も美しいスタジアムです。
- テムズ川のほとりに建ち、川沿いを歩いて到着できます
- Grade II 指定建築の木造スタンド(Johnny Haynes Stand)が現役で使われています
- クラブの創設者にちなむ「Cottage」と呼ばれる小さな建物がピッチ脇にあります
試合を観るためだけでなく、建築を見るために行く価値がある唯一のスタジアムです。近年 Riverside Stand が改修され、川に面したテラスができました。
セルハースト・パーク(クリスタル・パレス)
1924年開場、収容25,194人。
- Holmesdale End の応援は、プレミアリーグ屈指と評されます
- 収容が小さく音が反響するため、体感の音量が異常に大きい
- 観光客が少なく、地元のクラブという色が最も濃い
「イングランドのサッカーの空気」を最も濃く体験できる場所です。設備は古く、中心部からも遠いですが、それを補って余りある雰囲気があります。
Gtech コミュニティ・スタジアム(ブレントフォード)
2020年開業、収容17,250人でリーグ最小級。
- ピッチとスタンドの距離が非常に近い。どの席からもよく見えます
- スタジアムの四隅が4軒のパブに囲まれていることで有名
- 新しいので設備は快適
小規模スタジアムの良さが凝縮されています。初めての観戦で「よく見える席」を確実に取りたいなら有力です。
実務メモ
- クレイヴン・コテージは試合がない日でも外観を見に行ける。テムズ川沿いの散歩コースとして優秀
- トッテナムのスタジアム内ブルワリーは、試合日以外のツアーでも訪問できることがある
- スタンフォード・ブリッジは周辺に飲食店が多く、試合前後の食事に困らない
3. 席の選び方
同じ値段でも体験が変わります
スタジアムのスタンドは、おおむね次の構成です。
| 位置 | 英語表記の例 | 特徴 |
|---|---|---|
| 側面・下段 | Lower Tier, West/East Stand | 選手が近い。ただし遠い側が見にくい |
| 側面・上段 | Upper Tier | ピッチ全体が見える。戦術が分かる |
| ゴール裏 | The End, Behind the goal, North/South Stand | 熱狂的。90分立ちっぱなし |
| コーナー | Corner | 安いことが多い。視界は悪くない |
おすすめは「側面の上段」
初めての観戦で最も満足度が高いのは、側面の上段です。
- ピッチ全体が視野に入り、選手の動きとフォーメーションが見える
- 座って落ち着いて観られる
- 価格は中程度
テレビ中継のカメラは側面の高い位置にあります。あの視点に最も近いのが上段です。
避けたほうがいい席
① 最前列(Row 1〜3)
一見良さそうですが、ピッチが目線より低く、遠い側のプレーがまったく見えません。選手が近くを通ったときの迫力はありますが、試合を理解するには向きません。
② ゴール裏の最下段
同じ理由です。加えて、前の人が立つと何も見えなくなります。
③ 柱のある古いスタジアム
クレイヴン・コテージやセルハースト・パークのような古いスタンドには、視界を遮る柱がある席が存在します。「Restricted View」と明記されていれば安いですが、初めての観戦では避けるべきです。
熱狂を体験したいなら
ゴール裏一択です。歌の中心地であり、90分間立ちっぱなしで、周囲と一体になれます。試合を分析的に観ることは諦めることになりますが、「体験」を求めるならこちらが正解です。
ヒント
「Restricted View」は安いが、初回では選ばない
柱などで視界が遮られる席は Restricted View と明記され、通常より£10〜£20安く売られます。何度も通う地元の人には合理的な選択ですが、日本から来て一度きりの観戦なら、数ポンドの差で後悔しないほうがいいです。
4. スタジアム設備の実際
屋根はあるが、壁はない
ロンドンのスタジアムには屋根がありますが、壁がありません。風が吹き抜けます。
冬の夜の試合は、日本の真冬の屋外イベントと同じ装備が必要です。ダウンジャケット、手袋、帽子。上段ほど風が強く、体感温度が低くなります。
トイレ
ハーフタイムに極端に混雑します。前半終了の2〜3分前に席を立つのが、地元の人がやっている回避法です。
飲食
コンコース(内周の通路)に売店があります。パイ £5前後、ビール £6.50前後。ほぼ全スタジアムがキャッシュレスで、現金は使えません。
なお、席でアルコールを飲むことは法律で禁じられています(ピッチが見える場所での飲用が禁止)。ビールはコンコースで飲んでください。
Wi-Fi と電波
新しいスタジアム(トッテナム、ブレントフォード)は無料Wi-Fiが整備されています。ただし試合前後は数万人が同時に使うため、繋がらないと考えたほうが安全です。
チケットは必ず事前にアプリへ読み込んでおいてください。現地でダウンロードしようとすると失敗します。
バリアフリー
すべてのスタジアムに車椅子用スペースがあり、同伴者用の席とセットで販売されています。専用の窓口経由での購入になるので、クラブに直接問い合わせてください。ロンドンの主要スタジアムはこの対応に慣れています。
実務メモ
- 双眼鏡があると上段でも選手の表情が見える。小型のものなら持ち込める
- スタジアムのクラブショップは試合後に大混雑する。買い物は試合前に済ませる
- 座席の足元は狭い。大きなコートを着ていくと、置き場所に困ることがある
よくある質問
参考・公式情報
- Premier League — Tickets
- Premier League — 安全なチケットの買い方
- Premier League — アウェイチケット £30 上限の延長
- Criminal Justice and Public Order Act 1994 s.166(転売規制)
- Football Supporters' Association
料金・時刻・制度は変更されます。本記事は2026年8月時点の情報です。渡航前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。