ウェッジウッドWedgwood
陶工が科学者として仕事をした結果生まれた窯。あの水色の器は、古代ローマの壺を再現しようとした副産物だった。
価格の目安
£25〜500
取扱店
ジョン・ルイス
最寄り: Oxford Circus 駅
ウェッジウッドの特徴
ウェッジウッドの器が特別なのは、素材そのものが発明品だという点です。
ジャスパーウェアという素地は既存の陶土ではありません。数千回の実験の末にできた新しい材料で、だからこそあの水色は他所では出せません。「ウェッジウッド・ブルー」が色名として通用しているのはそのためです。
アウトレットとの価格差が全カテゴリで最大 食器は定価とアウトレット価格の開きが最も大きい分野です。同じ品がビスター・ヴィレッジでは大きく下がっていることがあり、値引き幅だけで言えばこのリストで一番です。
1客から買える セットで揃える必要はありません。カップ1客、小皿1枚から買えて、£30〜40 から入れます。荷物の負担と予算を自分で調整できるのが、他の高額ブランドとの違いです。
買い足せる Wild Strawberry のように1960年代から続くパターンがあり、後から同じ柄を足せます。1回の旅行で完結させず、次に来たときに増やすという買い方ができます。
ただし割れ物です。持ち帰りの計画だけは先に立ててください。
裏印は「ポートランドの壺」
器を裏返すと、小さな壺の絵が押されています。これがウェッジウッドの記号です。
描かれているのは、**ジャスパーウェアが生まれるきっかけになった当の「ポートランドの壺」**です。古代ローマのガラス器を陶器で再現しようとして、その過程で新しい素地ができた——その原因になった壺を、そのままブランドの印にしている。
ジョサイア本人が「我が最大の仕事はポートランドの壺である」と語っており、彼の像は今もこの壺を抱えた姿で作られています。失敗の副産物ではなく、目指した相手のほうを記号に選んだわけです。
実用上も重要で、裏印は真贋と年代の手がかりになります。アウトレットや骨董市で買うときは、まず器をひっくり返してください。
ウェッジウッドの歴史
1759年、ジョサイア・ウェッジウッドがスタッフォードシャーで創業しました。陶工の家に生まれた13人兄弟の末子です。
記録する陶工
彼の仕事のやり方は、当時の職人と決定的に違いました。すべて記録したのです。
窯の温度を測る道具(高温計)を自作し、配合を変えるたびに、焼成温度を変えるたびに、結果を書き残す。数千回に及ぶ実験記録が残っており、この態度が評価されて王立協会(Royal Society)の会員に選ばれています。陶工というより素材の研究者でした。
9歳のとき天然痘で膝を痛め、後に右脚を切断しています。ろくろを蹴って回す仕事ができなくなったことが、作る側から設計する側に回るきっかけになったともいわれます。
失敗から生まれた水色
代表的なジャスパーウェア——つや消しの下地に白い浮き彫りを重ねた、あの水色の器——は、目的の産物ではありません。
もともとは古代ローマのガラス器**「ポートランドの壺」**を陶器で再現しようとしていました。黒地に白い浮き彫りが施されたあの壺を、ガラスではなく陶で作れないか。その過程で、硫酸バリウムを混ぜた新しい素地ができた。
つまり模倣を目指した結果、新しい素材ができたわけです。狙って発明されたものではありません。代表的な淡い青は「ウェッジウッド・ブルー」として色名になっています。
作らせ方を変えた
産業面でも大きな仕事をしています。
それまで陶器は、一人の職人が最初から最後まで作るものでした。ウェッジウッドはこれを工程ごとに分割し、それぞれに専任を置いた。さらに職人を自宅ではなく工場に通わせ、時間で管理した。
これは今の工場労働の原型です。彼は陶器の作り方だけでなく、作らせ方を変えた人でもありました。

ジョサイア・ウェッジウッド。数千回の実験記録が評価され、王立協会の会員に選ばれた。
ロンドンでの買い方
全カテゴリの中で、アウトレットとの価格差が最も大きくなるのが食器です。定価との開きが大きく、狙う価値があります。
どこで買うか
| 場所 | 価格 | 品揃え |
|---|---|---|
| ジョン・ルイス/セルフリッジズ | 定価 | 現行ラインが揃う |
| ハロッズ | 定価 | 高価格帯が中心 |
| ビスター・ヴィレッジ | 大きく下がる | 型落ち・廃番中心 |
品揃えを優先するなら百貨店、価格を優先するならアウトレットです。ただし後者は同じ柄で揃えられるとは限りません。1客ずつなら問題ありませんが、セットで揃えたいなら百貨店のほうが確実です。
持ち帰りを先に決める
このカテゴリだけは、買う前に持ち帰り方を決めておくのが必須です。
店で梱包してもらっても、預け荷物の扱いは保証されません。実際に割れて帰る人がいます。
- 小物なら — 衣類で包んでスーツケースの中央に。周囲を柔らかいもので固める
- セットなら — 店から日本への配送を頼む。送料はかかるが確実
- 手荷物 — 割れ物は機内持ち込みが最も安全。ただし重量とサイズの制限に注意
「気に入ったから買う」を先にやって、持ち帰りを後で考えると、空港で詰め直す羽目になります。
小さいものから
初めてなら、カップ1客や小皿から入るのが現実的です。ジャスパーウェアの小物なら £40〜150 程度で、荷物の負担も小さい。
Wild Strawberry のように1960年代から続くパターンは、後から買い足せるという利点もあります。
ひとこと: 割れ物です。買う前に持ち帰り方(手荷物・預け・配送)を決めておくこと。ここを後回しにすると空港で困ります。
何を買えばいいか
長く定番として残っているものを中心に選びました。価格は変わります。目安として見てください。
ワイルド・ストロベリー
Wild Strawberry1960年代から続くパターン。カップ1客から買え、後から買い足せる。
£30〜
主な店舗・アウトレット
営業時間は載せていません。変わりやすく、古い情報を頼りに行くと閉まっていることがあるためです。 行く前に公式サイトで確認してください。
- 取扱店
ジョン・ルイス
300 Oxford Street
Oxford Circus 駅
現行ラインが最も揃う。セットで同じ柄を集めたいならここが確実。
- 取扱店
ハロッズ
87-135 Brompton Road, Knightsbridge
Knightsbridge 駅
高価格帯が中心。
- アウトレット
ビスター・ヴィレッジ
50 Pingle Drive, Bicester OX26 6WD
Bicester Village 駅(マリルボン駅から約1時間)
値引き幅は全カテゴリで最大級。ただし型落ち・廃番中心で、同じ柄で揃えられるとは限らない。