サヴィル・ロウで仕立てを覚えた男が作った、最も攻撃的な英国ブランド。ドクロのスカーフは2003年の海賊がテーマのコレクションから来ている。

価格の目安
£200〜1,500
旗艦店
アレキサンダー・マックイーン オールド・ボンド・ストリート店
最寄り: Green Park 駅 / Piccadilly Circus 駅
マックイーンの服の説得力は、技術の土台がサヴィル・ロウにあることから来ています。
前衛的な見た目だけが語られがちですが、本人は10代でサヴィル・ロウの仕立て屋(アンダーソン&シェパード、ギーブス&ホークス)に徒弟に入り、正統の技術を身につけた人です。壊し方を知っているのは、正しい作り方を知っているからという順序になっています。
肩の作りが違う このブランドのジャケットは肩の構築が独特で、着ると体の線が変わります。仕立ての技術がそのまま残っている部分で、写真では伝わりにくく試着して初めて分かる種類の違いです。
ドクロのスカーフという入口 服は £1,000 を超えますが、ドクロ柄のスカーフなら £300 前後。2000年代半ばに爆発的に流行した品で、今もブランドの記号として通用します。荷物にもなりません。
世界初のアウトレットが英国にある ビスター・ヴィレッジの店は、マックイーンとして世界で最初のアウトレットです。値引き幅が大きく、このブランドを買うなら英国が最も条件がいい。
意外なことに、ドクロはブランド創業時からの記号ではありません。
1992年の創業から10年以上経った2003年、春夏コレクション「Irere」で登場しました。テーマは海賊です。モデルの腰やバッグに巻かれたスカーフが評判になり、ケイト・モスらが持ったことで一気に広まりました。
つまり1シーズンの小道具が、ブランドを代表する記号に昇格したわけです。バーバリーのチェックが裏地から表に出てきたのと同じ経路をたどっています。
死を扱うモチーフはマックイーン本人の作風と深く合っていたため、後から見ると必然のように見えますが、始まりは海賊の衣装でした。

ドクロのリング。2003年の海賊がテーマのコレクションから広まったモチーフ。
リー・アレキサンダー・マックイーンは1969年ロンドン生まれ。タクシー運転手の息子で、6人兄弟の末子でした。

リー・アレキサンダー・マックイーン。タクシー運転手の息子で、16歳でサヴィル・ロウの徒弟になった。
画像: Ed Kavishe / fashionwirepress.com / CC BY 3.0, via Wikimedia Commons
16歳で学校を出て、サヴィル・ロウの仕立て屋に入ります。アンダーソン&シェパード、次いでギーブス&ホークス。英国紳士服の中枢で、型紙と裁断の技術を身につけました。
その後セントラル・セント・マーチンズの修士課程に進み、1992年の修了コレクションがイザベラ・ブロウの目に留まります。彼女がコレクションを丸ごと買い取ったことが出発点になりました。
1990年代の彼のショーは、しばしば見る側を不快にさせるものでした。ロボットアームがモデルの服に塗料を吹きつける、水槽の中を歩かせる、義足のモデルを立たせる。服を見せる場ではなく、演出そのものが作品でした。
同時に、その服の土台にあるのはサヴィル・ロウの技術です。構築的な肩、精密な裁断。壊れて見えるものが、実は極めて正確に作られている。この落差が評価されました。
1996年から2001年まではジバンシィのデザイナーも務めています。
2010年に本人が亡くなった後、サラ・バートンが後を継ぎました。2011年のキャサリン妃のウェディングドレスは彼女の仕事です。
現在もブランドは続いており、ドクロと構築的な仕立てという2つの軸は保たれています。
英国で買う条件が最も良いブランドのひとつです。世界初のアウトレットが英国にあり、日本の正規価格との差もはっきり出ます。
オールド・ボンド・ストリートの店が中心です。メイフェアの高級店が集まる一帯にあり、他のブランドと合わせて回れます。
百貨店ではハロッズ、セルフリッジズにも入っています。
ビスター・ヴィレッジのマックイーンは、このブランドとして世界で最初に開いたアウトレットです。
値引き幅が大きく、スカーフや小物なら定価との差がはっきり出ます。ただし例によって型落ち中心で、往復と滞在で丸1日かかります。ヴィヴィアン・ウエストウッドやマルベリーも同じ敷地内にあるので、この3ブランドを狙うなら1日使う価値が出てきます。
服は £1,000 を超え、荷物としても重い。現実的な選択はスカーフと小物です。
ジャケットを買うなら必ず試着してください。肩の構築が独特で、写真では分からない差があります。

McQueen の文字が象徴的な財布。
ひとこと: ジャケットは肩の構築が独特で、着ると体の線が変わります。写真では分からないので必ず試着してください。
Alexander McQueen の公式アカウントの投稿です。
長く定番として残っているものを中心に選びました。価格は変わります。目安として見てください。
2003年の海賊がテーマのコレクション由来。最も軽く、最も分かりやすい入口。
£300〜400
厚いソールの型が定番。荷物にはなるが日本との価格差は大きい。
£400〜550
スカーフより小さく安い。記号としての分かりやすさは同じ。
£200〜350
営業時間は載せていません。変わりやすく、古い情報を頼りに行くと閉まっていることがあるためです。 行く前に公式サイトで確認してください。
27 Old Bond Street, Mayfair, London W1S 4QE
Green Park 駅 / Piccadilly Circus 駅
メイフェアの高級店が集まる一帯。他のブランドと合わせて回れる。
50 Pingle Drive, Bicester OX26 6WD
Bicester Village 駅(マリルボン駅から約1時間)
マックイーンとして世界初のアウトレット。同じ敷地にヴィヴィアン・ウエストウッドとマルベリーもあるので、まとめて回るなら1日使う価値がある。

ファッション · 1856年創業
トレンチコートという衣服そのものを作った会社。あのチェックは裏地として生まれたもので、最初は表に出るものではなかった。

ファッション · 1970年創業
英国の仕立ての型を守りながら、色でそれを裏切る。多色のストライプは、その態度がそのまま柄になったもの。

ファッション · 1952年創業
ウィンブルドンを3連覇した選手が作ったポロシャツ。月桂樹の冠は、労働者階級の子が入れなかったクラブの記章だった。

ファッション · 1971年創業
パンクの服を作った店が、そのまま英国を代表するブランドになった。王冠に土星の環を足したロゴは「体制の外を回る」という意味。

ファッション · 2011年創業
オデーサ出身の元法学生がロンドンで始めたブランド。売れ残りの生地を作り直すことを、環境対策ではなく手法として選んでいる。

靴・レザー · 1960年創業
作業靴として売り出され、その頑丈さゆえに反体制の象徴になった。空気入りソールを考えたのは、足を折ったドイツ人の軍医だった。