マルベリーMulberry

    靴・レザー
    1971年創業
    サマセット州

    サマセットの農家の納屋で始まった革製品の会社。今も英国内の自社工場で作り続けている、数少ないブランド。

    マルベリー

    画像: Jaggery / CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons

    価格の目安

    £100〜1,500

    旗艦店

    マルベリー リージェント・ストリート店

    最寄り: Oxford Circus 駅 / Piccadilly Circus 駅

    マルベリーの特徴

    マルベリーの価値は、英国の高級ブランドで、実際に英国で作っているという点にあります。ここは意外と稀です。

    多くの英国ブランドは生産を国外に移しました。マルベリーはサマセットに自社工場を2つ持ち、今も国内で作り続けています。「英国ブランドの鞄を英国で買う」が、生産地まで含めて成立します。

    ザ・ルーカリー 1989年に開いた工場の名前です。600人以上の職人が働き、週に2,800個の鞄を作っています。親子で働く人が多いことでも知られる、地域の産業としての顔を持った工場です。

    革が育つ 使われるのは表面加工を抑えた革で、使ううちに色が深くなり艶が出ます。バブアーのワックスコットンと同じで、新品が完成形ではないという考え方の製品です。

    アウトレットの条件が良い サマセットの工場に隣接したファクトリーショップがあり、さらにビスター・ヴィレッジにも入っています。日本の正規価格との差が大きく、鞄1つで数万円変わることも珍しくありません。

    ロゴは実在する木

    **マルベリー(mulberry)は「桑の木」**です。ロゴにも桑の木が描かれています。

    創業地サマセットの、創業者の家の敷地にあった桑の木から取られた名前だと語られてきました。地名でも創業者名でもなく、そこに生えていた木を社名にしている。バブアーが港の灯台を選んだのと同じ発想です。

    もう一つの記号がポストマンズロック(Postman's Lock)——郵便鞄のような、差し込んで回す金具です。Bayswater の正面に付いている、あの留め具のこと。装飾ではなく実際に鞄を閉じる金具が、そのままブランドの見分け方になっています。

    ドクターマーチンの黄色いステッチと同じで、機能している部品が記号になった型です。

    マルベリーの歴史

    1971年、ロジャー・ソールが母親から誕生日にもらった資金で始めました。当時24歳。

    納屋から始まった

    最初の仕事場はサマセットの農家の納屋でした。作っていたのはベルトとチョーカーで、鞄ではありません。母親のジョーンがデザインを手伝っています。

    社名の由来は、**敷地にあった桑の木(mulberry tree)**とされます。地名でも人名でもない、そこに生えていた木から取った名前です。

    英国内で作り続ける

    1973年にサマセットのチルコンプトンに工場を構え、以後この土地を離れていません。

    **1989年に開いた「ザ・ルーカリー(The Rookery)」**が現在の主力工場です。600人以上の職人が働き、週に2,800個の鞄を作っています。親子や家族で働く人が多いことでも知られ、地域の産業として根を張っています。

    多くの英国ブランドが生産を国外に移した中で、国内生産を保ち続けたことがこのブランドの性格を決めました。

    Bayswater と Alexa

    2000年代に入って一般に広く知られるようになります。

    Bayswater(2003年)は西ロンドンの地名から取られた型で、正面のポストマンズロックが特徴です。長く定番として続いています。

    Alexa(2007年頃)は、モデルで司会者のアレクサ・チャンが持っていた古い型の鞄を元にしたものです。彼女がブランドの Elkington という男性用の鞄を持っていたことが着想になり、その名前が付きました。客の使い方から製品が生まれたという珍しい経緯です。

    ロンドンでの買い方

    日本の正規価格との差が大きく、アウトレットの条件も良いブランドです。鞄1つで数万円変わることがあります。

    ロンドンで買う

    リージェント・ストリートやボンド・ストリート周辺に直営店があり、百貨店(セルフリッジズ、ハロッズ、ジョン・ルイス)にも入っています。現行ラインを見るならここです。

    アウトレットが2種類ある

    ここがこのブランドの特徴です。

    場所内容
    サマセットのファクトリーショップ工場に隣接。B級品と旧型が中心で値引き幅が最大
    ビスター・ヴィレッジロンドンから約1時間。型落ち中心

    サマセットの工場併設店(シェプトン・マレット周辺)は値引き幅が最も大きい場所ですが、ロンドンからは遠く、ここだけのために行くのは現実的ではありません。バースやコッツウォルズを回る旅程なら組み込めます。

    ビスター・ヴィレッジのほうが現実的です。同じ敷地にヴィヴィアン・ウエストウッドやアレキサンダー・マックイーンもあるので、まとめて回れます。

    革は育つ前提で選ぶ

    表面加工を抑えた革を使っているため、使ううちに色が深くなり艶が出ます

    裏を返すと新品は傷が付きやすいということでもあります。水濡れのシミも残ります。気になる人は、購入時に防水スプレーの要否を店員に確認してください。型と革の種類によって扱いが変わります。

    何を買うか

    定番は BayswaterAlexa ですが、どちらも £1,000 前後します。

    予算を抑えるなら小型の革小物(財布、カードケース、キーケース)が £100〜300 で、同じ革と金具が使われています。荷物にもなりません。

    サマセットの工場併設ファクトリーショップ。値引き幅は最大だが、ロンドンからは遠い。

    サマセットの工場併設ファクトリーショップ。値引き幅は最大だが、ロンドンからは遠い。

    画像: Steve Barnes / CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons

    ひとこと: 革は使うほど色が深くなる前提のものです。逆に新品ほど傷が付きやすいので、気になるなら購入時に防水スプレーの要否を店員に確認してください。

    公式アカウントより

    Mulberry の公式アカウントの投稿です。

    何を買えばいいか

    長く定番として残っているものを中心に選びました。価格は変わります。目安として見てください。

    • ベイズウォーター

      Bayswater

      2003年発表の定番。正面のポストマンズロックが目印。西ロンドンの地名から。

      £1,000〜1,400

    • アレクサ

      Alexa

      アレクサ・チャンが持っていた男性用の鞄が着想。客の使い方から生まれた型。

      £900〜1,300

    • 革小物

      Small Leather Goods

      財布やカードケース。鞄と同じ革と金具が使われ、荷物にならない。

      £100〜300

    主な店舗・アウトレット

    営業時間は載せていません。変わりやすく、古い情報を頼りに行くと閉まっていることがあるためです。 行く前に公式サイトで確認してください。

    • 旗艦店

      マルベリー リージェント・ストリート店

      Regent Street, London W1B

      Oxford Circus 駅 / Piccadilly Circus 駅

      現行ラインが揃う。ボンド・ストリート周辺にも店がある。

    • アウトレット

      マルベリー ファクトリーショップ(サマセット)

      Kilver Court, Shepton Mallet, Somerset

      ロンドンからは遠方。バース/コッツウォルズ方面の旅程向け

      工場に隣接した直営アウトレット。B級品と旧型が中心で値引き幅は最大。ただしここだけのために行くのは現実的でない。

    • アウトレット

      ビスター・ヴィレッジ

      50 Pingle Drive, Bicester OX26 6WD

      Bicester Village 駅(マリルボン駅から約1時間)

      ロンドンから行くならこちらが現実的。同じ敷地にヴィヴィアン・ウエストウッドとマックイーンもある。

    よくある質問

    Mulberry 公式サイト →

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