顔の手入れをしていた美容師が、客への礼に配った入浴剤から始まった。香りを重ねて着るという考え方を広めた店。

価格の目安
£30〜150
旗艦店
ジョー マローン ロンドン スローン・ストリート店
最寄り: Knightsbridge 駅 / Sloane Square 駅
ジョー マローンの発明は、香りそのものではなく 「重ねる」という使い方のほうです。
一般に香水は1本を選ぶものでした。この店は2本以上を肌の上で組み合わせることを前提に設計されています。フレグランス・コンバイニングと呼ばれる考え方で、同じ商品を買っても人によって違う香りになる。
土産としての完成度が高い 黒いリボンをかけたクリーム色の箱が、そのまま贈り物の形になっています。店で無料で包んでくれ、リボンの色を選べることもあります。包装のために別途何かを買う必要がないという点で、土産の効率がいい。
入口が £30 前後 香水本体は £60 以上しますが、小容量のコロンや石鹸、ハンドクリームなら £30 前後から。荷物にならず、液体の持ち込み制限にもかかりにくい。
日本より安く、種類が多い 日本でも買えますが、本国のほうが価格が低く、日本未展開の香りや限定品が並びます。ペンハリガンほど極端ではありませんが、差ははっきりあります。
このブランドに図案のロゴはありません。あるのはクリーム色の箱に黒いリボンという組み合わせだけです。
フォートナム&メイソンのオー・ド・ニルと同じで、色の組み合わせが記号として機能している例です。棚に並んでいれば、文字を読まなくても分かる。
瓶自体も極端に簡素です。透明なガラスに黒い蓋、白いラベル。ペンハリガンが瓶の形と動物の栓で個性を出すのとは正反対で、中身の香り以外の情報を極力削っている。
これは「重ねて使う」という設計と辻褄が合っています。瓶ごとに強い個性があると、組み合わせる発想が出てきません。どれも同じ見た目だからこそ、2本、3本と並べて足し算する使い方が自然になります。
ジョー・マローンは美容師として働いていました。昼は花屋、夜はフェイシャルの施術という時期もあったといいます。
転機は、施術を受けた客への礼として配った入浴剤でした。ナツメグとジンジャーを使ったもので、これに「また欲しい」という声が集まります。
商品として作ったものではなく、贈り物が注文になったという始まり方です。
1990年にブランドを立ち上げ、1994年にロンドンに最初の店を開きます。1999年にはスローン・ストリートに旗艦店を構えました。
彼女が広めたのがフレグランス・コンバイニング(重ね付け)です。
香水は1本を選んで着けるもの、という前提を崩し、2本以上を肌の上で組み合わせることを提案しました。同じ商品を買っても、組み合わせと順番で結果が変わる。
同時に、当時あまり使われなくなっていたコロンという濃度の区分を復活させた点でも知られます。軽く、重ねやすい濃度です。
今でこそ香りの重ね付けは一般的な話題になりましたが、この店はそのかなり前から前提として設計していました。
1999年にエスティ ローダーに売却され、現在も同社の傘下にあります。創業者本人はその後ブランドを離れ、別に Jo Loves を立ち上げました。
つまり 「ジョー・マローン」という名前の店に、ジョー・マローン本人はいません。名前とブランドが分離している例です。
日本でも買えますが、価格が低く、日本未展開の香りがあります。ペンハリガンほど極端な差ではありませんが、寄る価値はあります。
ロンドン市内に直営店が多数あり、百貨店(セルフリッジズ、ハロッズ、ジョン・ルイス)にもほぼ確実に入っています。わざわざ探す必要がないブランドです。
観光の動線上で見かけたら寄る、という程度で足ります。
このブランドの本領は組み合わせにあります。
店員に「重ね付けを試したい」と伝えると、相性のいい2本を提案してくれます。片方を手首、もう片方を肘の内側に付けて、時間を置いてから確認する。これが本来の使い方です。
1本だけ嗅いで決めるより、店で組み合わせまで決めてしまうほうが失敗しません。
香水と同じ扱いです。
帰国日の朝に買って機内へ、というのが最も多い失敗です。
クリーム色の箱に黒いリボンの包装が、そのまま贈り物になります。店で無料で包んでくれるので、別途包装を用意する必要がありません。
配る用なら石鹸やハンドクリームが £30 前後で、軽く、割れません。
ひとこと: 店員に「重ね付けを試したい」と伝えると相性のいい2本を出してくれます。1本だけ嗅いで決めるより失敗しません。
Jo Malone London の公式アカウントの投稿です。
長く定番として残っているものを中心に選びました。価格は変わります。目安として見てください。
液体制限にかかりにくく軽い。配る土産として最も扱いやすい。
£25〜40
重いので数は絞ること。箱のまま贈り物になる。
£55〜
営業時間は載せていません。変わりやすく、古い情報を頼りに行くと閉まっていることがあるためです。 行く前に公式サイトで確認してください。
Sloane Street, London SW1
Knightsbridge 駅 / Sloane Square 駅
1999年に開いた旗艦店。ハロッズからも歩ける。
Bond Street 駅 / Oxford Circus 駅 ほか
ほぼ確実に入っている。わざわざ探す必要がなく、観光の動線上で寄れる。
コスメ・香り · 1870年創業
1870年、トルコ風呂の隣に開いた理髪店から始まった香水店。最初の香りは、その浴場の匂いを再現したものだった。

ファッション · 1856年創業
トレンチコートという衣服そのものを作った会社。あのチェックは裏地として生まれたもので、最初は表に出るものではなかった。

ファッション · 1970年創業
英国の仕立ての型を守りながら、色でそれを裏切る。多色のストライプは、その態度がそのまま柄になったもの。

ファッション · 1952年創業
ウィンブルドンを3連覇した選手が作ったポロシャツ。月桂樹の冠は、労働者階級の子が入れなかったクラブの記章だった。

ファッション · 1971年創業
パンクの服を作った店が、そのまま英国を代表するブランドになった。王冠に土星の環を足したロゴは「体制の外を回る」という意味。

ファッション · 1992年創業
サヴィル・ロウで仕立てを覚えた男が作った、最も攻撃的な英国ブランド。ドクロのスカーフは2003年の海賊がテーマのコレクションから来ている。