ロンドンのバスの乗り方|均一運賃£1.75と60分無料乗り継ぎ

    Buses and Trams

    ロンドンの赤い2階建てバスは、どこまで乗っても £1.75。しかも60分以内の乗り継ぎは無料です。降りるときのタッチは要りません。乗り方の手順、観光に使える路線、そして2026年11月1日の値上げまで整理しました。

    2026年8月時点の情報

    要点

    運賃
    1回 £1.75。ゾーンに関係なく均一。どこまで乗っても同じ
    乗り継ぎ
    最初のタッチから60分以内なら、追加のバス・トラムは無料
    1日上限
    £5.25。地下鉄とは別枠で計算されます
    支払い
    タッチ決済カードか Oyster。現金は使えません
    降車
    タッチ不要。STOP ボタンを押して降りるだけ
    値上げ
    2026年11月1日から £1.85、1日上限 £5.55

    ロンドンのバスは、旅行者に過小評価されています。

    「路線が複雑そう」「乗り方が分からない」と敬遠されがちですが、実際にはロンドンで最もコストパフォーマンスの高い乗り物です。£1.75 でロンドンの端から端まで行けて、60分以内なら何本乗り継いでも追加料金がかかりません。しかも2階建ての最前列に座れば、街を見下ろしながら移動できます。有料の観光バスと同じ景色が、その一部の値段で見られるということです。

    地下鉄と違って地上を走るので街の連続性が見えます。「あの建物は何だろう」と思ったとき、地下鉄では何も分かりません。バスなら分かります。

    1. 乗り方の手順

    1. バス停で、来たバスの番号を確認する。同じ停留所に何路線も来ます
    2. 手を挙げて合図する。何もしないと通過されることがあります
    3. 前のドアから乗り、運転席横の端末にカードをタッチ
    4. 降りたい停留所の手前で、赤い STOP ボタンを押す。車内のどこにでもあります
    5. 降りるときのタッチは不要。中央または後ろのドアから降ります

    手を挙げるという作法

    日本のバスとの最大の違いがこれです。ロンドンのバス停は多くの路線が共用しているので、運転手は「誰がどの路線を待っているか」が分かりません。乗りたいバスが近づいてきたら、はっきり手を挙げてください。

    同じく、降りるときも STOP ボタンを押さないと止まりません。押し忘れると次の停留所まで行きます。

    現金は使えません

    **ロンドンのバスは2014年に現金の受け取りをやめました。**タッチ決済カードか Oyster が必須です。カードが使えない状態で乗ろうとしても、運転手にはどうすることもできません。

    実務メモ

    • バス停には「A」「B」などのアルファベットが振られていることがある。同じ交差点でも方向ごとに別の停留所なので、Citymapper が指定した記号のバス停に行くこと
    • 赤い STOP ボタンは手すりにもポールにも付いている。2階にもある
    • 混雑時は中央のドアから乗せてくれることがあるが、その場合も乗車時のタッチは必要。ドア付近にもリーダーがある

    ヒント

    2階の最前列は早い者勝ち

    2階建てバスの2階最前列は、ロンドンで最も安い展望席です。始発に近い停留所ほど取りやすく、Zone 2 以遠から乗ると座れる確率が上がります。階段は急なので、バスが完全に停まってから上がってください。

    2. 運賃とホッパー運賃

    項目料金
    バス・トラム 1回£1.75
    1日上限£5.25
    月〜日の上限£24.70
    7 Day Bus & Tram Pass£24.70
    月額 Bus & Tram Pass£94.90

    ホッパー運賃が効く

    最初のタッチから60分以内なら、追加のバス・トラムは無料です。乗り継ぎ回数に制限はありません。同じ路線に乗り直しても構いません。

    つまり、60分の間に3本乗り継いでも払うのは £1.75 だけ。ロンドンのバス網は非常に密なので、直通がなくても乗り継げばたいていの場所に行けます。「乗り換えが必要だから地下鉄にしよう」と考える必要はありません。

    1日上限は地下鉄と別枠

    バス・トラムだけを使った日は、1日 £5.25 が上限です。ただし同じ日に地下鉄も使った場合は、地下鉄側の上限(Zone 1–2 なら £8.90)に統合されます。バス代が別途 £5.25 加算されるわけではありません。

    上限額の仕組み全体については運賃と支払い方法のすべてで解説しています。

    実務メモ

    • ホッパーの60分は「最初にタッチした時刻」から数える。2本目に乗った時刻からではない
    • ホッパー運賃は地下鉄・鉄道には適用されない。バスとトラムの間だけ
    • バス・トラムにはピーク/オフピークの区別がない。いつ乗っても同額

    注意

    2026年11月1日に値上げされます

    市長の凍結措置により £1.75 が2023年3月から据え置かれてきましたが、2026年11月1日から £1.85 に改定されます。1日上限は £5.25 → £5.55、7 Day Bus & Tram Pass は £24.70 → £26.10。子ども・割引運賃も同時に £0.90 に上がります。

    3. 観光に使える路線

    有料の観光バスの前に、これを試してください

    ロンドンには「ホップオン・ホップオフ」の観光バスがありますが、1日券で £30〜40 します。通常の路線バスで同じ景色が £1.75 で見られる区間がいくつもあります。

    路線経路見どころ
    11番ヴィクトリア駅 → ウェストミンスター → トラファルガー広場 → ストランド → セント・ポール大聖堂 → リヴァプール・ストリートロンドンの「王道」を1本で縦断
    15番トラファルガー広場 → ストランド → フリート街 → セント・ポール → タワー・ヒル(ロンドン塔)シティの歴史地区
    24番ハムステッド・ヒース → カムデン → ソーホー → トラファルガー広場 → ウェストミンスター北部の住宅地から中心部へ
    9番ケンジントン → ハイド・パーク → ピカデリー → トラファルガー広場西側の高級住宅地とパーク
    RV1 ほか川沿いの路線サウス・バンク周辺テムズ川の南岸

    11番が最もおすすめです。ヴィクトリアからセント・ポールまで、ウェストミンスター寺院、国会議事堂、ホワイトホール、トラファルガー広場を順に通ります。2階の最前列に座れば、そのまま観光になります。

    もちろん、これは有料の観光バスと違って解説の音声ガイドはありません。ガイドが要るかどうかで選んでください。

    ヒント

    移動と観光を兼ねる

    目的地に行く手段としてバスを選ぶと、移動時間が観光時間に変わります。地下鉄なら15分の区間がバスで25分かかっても、その10分で街が見られるなら損ではありません。時間に余裕のある日は、意識してバスを選んでみてください。

    4. 深夜バス

    ロンドンの深夜移動は、実質バスが主役です。地下鉄の終夜運転(Night Tube)は金曜と土曜の一部路線だけですが、深夜バスは毎日走っています

    • 路線番号の頭に N が付きます(N9、N29、N15 など)
    • 一部の路線は N が付かないまま24時間運行しています
    • 運賃は日中と同じ £1.75。深夜割増はありません

    深夜バスは日中の同番号路線とは経路が違うことがあります。Citymapper で「今の時刻」でルートを検索し直してください。

    深夜バスを使うか、配車アプリを使うか

    深夜バスは安全に運行されていますが、金曜・土曜の深夜は酔客が多く、雰囲気が良いとは言えないことがあります。荷物が多い、一人で不安がある、目的地がバス停から遠いといった場合は、無理をせず配車アプリを使ってくださいタクシーと配車アプリ)。

    実務メモ

    • 深夜バスは本数が少ない路線もある。20〜30分待つ前提で計画する
    • トラファルガー広場は多くの深夜バスの結節点。中心部から帰るなら、まずここに出るルートが組みやすい

    5. トラム

    ロンドンのトラム(London Trams)は、南部のクロイドン周辺だけを走ります。ウィンブルドン、クロイドン、ベッケナムなどを結ぶ路線です。

    • 運賃はバスと共通(£1.75、1日上限 £5.25)
    • ホッパー運賃もバスとの間で適用されます
    • 乗るときにタッチ、降りるときは不要(バスと同じ)
    • ただし停留所にあるリーダーでタッチします。車内ではありません

    観光でトラムに乗る機会はまずありません。ウィンブルドンのテニス博物館へ行く場合や、南ロンドンに住んでいる場合に使うことになります。

    注意

    トラムは乗車前にホームでタッチ

    バスと違い、トラムは停留所(ホーム)に立っているリーダーでタッチします。車内には端末がありません。タッチせずに乗ると無賃乗車になり、検札で罰金の対象になります。

    6. 知っておくと困らないこと

    混雑と遅延

    ロンドンのバスは道路を走るので、渋滞の影響をそのまま受けます。中心部の夕方は特に遅く、地下鉄なら10分の区間に30分かかることがあります。時間の読める移動には向きません。

    バリアフリー

    ロンドンのバスはすべて低床でスロープが出ます。車椅子スペースが1台分あり、ベビーカーも折りたたまずに乗せられます。ただし車椅子が優先で、スペースが埋まっていると次のバスを待つことになります。

    地下鉄よりバスのほうがバリアフリー性は高いというのが実際のところです。エレベーターのない地下鉄駅を避けるために、あえてバスを選ぶ人は多くいます。

    子ども

    11歳未満は無料です。大人と一緒でなくても構いません(地下鉄と違い、バスは同伴条件がありません)。11〜15歳は割引運賃ですが、Oyster への事前設定が必要です。

    実務メモ

    • バス停の時刻表は「◯分ごと」の頻度表示が多く、正確な時刻が書かれていないことがある。アプリの到着予測を見るほうが確実
    • バス停のデジタル表示は次の3〜4本の到着予測を出す。Countdown という名前のサービスで、番号ごとに何分後かが分かる
    • 2階に上がるなら、降りる停留所の1つ手前で下に降り始める。階段が急で、走行中は危ない

    よくある質問

    参考・公式情報

    料金・時刻・制度は変更されます。本記事は2026年8月時点の情報です。渡航前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。

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