ロンドンのマーケット完全ガイド|曜日を外すと何も無い

    London Markets: The Day of the Week Decides Everything

    ロンドンの市場は、行く曜日で売っているものが変わります。日曜の朝しか立たない花市場、土曜だけアンティークが並ぶ通り、木曜は昼で終わる区画。主要5か所について、何曜日に何が売られていて、外すとどうなるかをまとめました。

    2026年8月時点の情報

    要点

    日曜だけ
    コロンビア・ロード(花市場)。8時ごろ〜15時ごろ
    土曜が本番
    ポートベロー・ロード(アンティーク)
    月曜が休み
    バラ・マーケット。火〜日で営業
    毎日開いている
    カムデン・マーケット。10〜19時ごろ
    外すと
    旅程は組み直せない。次の機会は1週間後

    ロンドンの観光ガイドは市場を「場所」として紹介しますが、実際に行くと分かるのは、市場は場所というより「曜日」だということです。

    コロンビア・ロードは日曜の午前中しか存在しません。月曜に同じ通りへ行っても、そこにあるのは数軒のカフェと閉まったシャッターだけです。ポートベロー・ロードは毎日何かしら開いていますが、写真で見たあのアンティークの通りが現れるのは土曜だけ。バラ・マーケットは月曜が休みです。

    しかも市場は旅程の組み直しが効きません。美術館なら「明日行こう」で済みますが、日曜だけの市場を逃したら、次の機会は1週間後です。滞在が5日なら、その5日にどの曜日が含まれるかで、行ける市場が決まってしまう。

    だからこの記事は、市場ごとの紹介より先に曜日の表を置きます。まず自分の滞在に含まれる曜日を見て、そこから行き先を決めてください。

    1. 曜日から決める

    自分の滞在に含まれる曜日を見て、行き先を決める

    まず全体像です。「その市場が営業しているか」ではなく、「本来の姿で立っているか」 で書いています。営業はしていても中身が別物、という日があるためです。

    市場
    バラ・マーケット
    ポートベロー・ロード
    コロンビア・ロード
    カムデン・マーケット
    スピタルフィールズ

    ◎=本番 ○=通常営業 △=日用品中心で観光向きではない 半=昼で終了 休=立たない

    この表から言えることは単純です。日曜が滞在に含まれるなら、午前中はコロンビア・ロードに充ててください。 他の曜日には代えが利きません。土曜が含まれるなら、ポートベローのアンティークが本番を迎えます。

    逆に、月曜から水曜しかロンドンにいない人は、市場に過度な期待をしないほうがいい。バラ・マーケットとカムデンは開いていますが、写真で見るような「市場らしい市場」の日ではありません。

    実務メモ

    • 祝日(バンクホリデー)と年末年始は通常と違う。行く前に公式サイトで確認する
    • どの市場も、終了時刻の1時間前には店じまいを始める店が出る
    • 曜日は変わりにくいが、営業時間は変わる。この記事も時刻は目安として書いている

    注意

    コロンビア・ロードだけは代えが利かない

    日曜の午前中以外、この市場は存在しません。 月曜に行っても閉まった店が並ぶ通りがあるだけです。ロンドン滞在に日曜が1日しかないなら、その午前をどう使うかは早めに決めてください。

    2. コロンビア・ロード — 日曜の午前だけ

    花市場。買わなくても行く価値がある

    イースト・ロンドンの細い通りに、日曜の朝だけ花と植木の露店がびっしり並びます。8時ごろに始まり、15時ごろには終わります。

    旅行者が花を買って持ち帰るのは現実的ではありません。それでもこの市場が観光として強いのは、売り手の呼び込みそのものが見物だからです。ロンドンっ子の売り声が通りに響き、人が肩をぶつけながら進む。写真を撮るだけでも十分に元が取れます。

    時間帯で性格が変わります。

    • 8〜10時: 品揃えが最も良く、人が比較的少ない。写真を撮るならここ
    • 10〜13時: 最も混む。通りを進むのに時間がかかる
    • 14時以降: 売り手が売れ残りを値下げし始める。声が一番大きくなるのはこの時間

    通りの両側には小さな店(陶器、石鹸、カフェ、パン屋)が並んでいて、こちらは市場目当ての人を当て込んで日曜に開けています。花より、この店のほうが土産としては現実的です。

    最寄りはオールド・ストリート駅かベスナル・グリーン駅で、どちらからも歩きます。ショーディッチとブリック・レーンが近いので、日曜午前をコロンビア・ロード、午後をブリック・レーン周辺とつなげる組み方が効率的です。

    実務メモ

    • 花を買わなくてよい。通りの脇の店とカフェだけでも成立する
    • 通りが細く、10時以降は本当に進めなくなる。早い時間が快適
    • 同じ日曜に立つブリック・レーンとスピタルフィールズが徒歩圏。まとめて回せる

    3. ポートベロー・ロード — 土曜がアンティーク

    他の曜日は、ただの生活の市場

    ノッティング・ヒルの長い坂道に立つ市場です。「ロンドンの蚤の市」として写真で紹介されるのは、ほぼ例外なく土曜の姿です。

    曜日で中身がはっきり変わります。

    • 土曜: アンティークが本番。銀器、時計、古地図、カメラ。通り全体に露店が出て、一日で最も混む
    • 金曜: アンティークが一部出る。ヴィンテージ衣料も。土曜より空いていて、落ち着いて見られる
    • 木曜: 昼ごろで終了する
    • 月〜水: 生鮮食品と日用品が中心。観光として行く通りではない
    • 日曜: 露店は立たない

    つまり、アンティーク目当てなら土曜、混雑を避けたいなら金曜です。月曜から水曜に「ポートベロー・マーケットに行こう」と出かけると、八百屋と日用品の並ぶ通りを歩くことになります。

    土曜は人が多く、坂の下(ノッティング・ヒル・ゲート駅側)から入ると人の流れに逆らうことになります。ラドブローク・グローヴ駅から坂の上に出て、下りながら歩くほうが楽です。

    値札は交渉の出発点で、特にアンティークは声をかければ下がることがあります。ただし現金のほうが交渉しやすい店が残っているので、少額の現金を持っておくと選択肢が増えます。

    実務メモ

    • アンティークは土曜、落ち着いて見るなら金曜
    • ラドブローク・グローヴ駅から坂を下るルートのほうが人の流れに乗れる
    • 映画『ノッティングヒルの恋人』の書店を探す人が多いが、当時の店とは別物になっている

    ヒント

    ブラウンベティのティーポットが安く出ることがある

    アンティークの区画には古い食器が並びます。イギリスの家庭で使われてきた茶色いティーポット(ブラウンベティ) が数ポンドで出ていることがあり、新品を店で買うより安い。ただし状態の見極めが要るので、確実に持ち帰りたいなら新品を選んでください。

    4. バラ・マーケット — 月曜が休み

    食べ物専門。買う市場ではなく食べる市場

    ロンドン・ブリッジ駅のすぐ隣にある食品市場です。月曜が休みで、火曜から日曜まで営業しています。土曜が最も混み、日曜は少し短めに閉まります。

    ここは土産を買う場所というより、その場で食べる場所です。チーズ、生ハム、パン、オイスター、カレー、パエリア。屋台で買って立ったまま食べるのが基本の使い方になります。持ち帰り前提の土産という観点では、日持ちのしない生鮮が中心なので効率がよくありません。

    土産として現実的なのは、日持ちする加工品に絞ることです。

    • 瓶詰めのジャム、チャツネ、ハチミツ
    • 紅茶やコーヒーの豆
    • 密封された菓子類

    一方、チーズと生ハムは日本への持ち込みに検疫の制限があります。 買ってその場で食べる分には問題ありませんが、持ち帰る前提で買わないでください。

    混雑は時間帯で大きく変わります。土曜の昼は身動きが取りづらいほどで、平日の午前中が最も快適です。ロンドン・ブリッジ駅から直結に近く、テムズ川沿いの観光(ザ・シャード、テート・モダン、ボロー・ハイストリート)と組み合わせやすい立地です。

    実務メモ

    • 月曜だけ休み。ここを間違える人が多い
    • 土曜の昼は本当に混む。平日午前が快適
    • 肉・乳製品は日本に持ち帰れない。その場で食べる前提で買う

    注意

    チーズと生ハムは持ち帰れない

    日本は肉製品と一部の乳製品の持ち込みを制限しています。 バラ・マーケットの主役はまさにこの2つなので、土産として買わないでください。持ち帰るなら瓶詰めや菓子など、常温で日持ちする加工品に絞ります。

    5. カムデンとスピタルフィールズ — 曜日を選ばない2か所

    どの曜日に行っても成立する

    曜日の制約が事実上ない市場もあります。旅程の隙間に入れやすいのはこの2つです。

    カムデン・マーケットは年中無休で、10時から19時ごろまで開いています。運河沿いの広い敷地に、古着、革製品、パンクとゴスの衣料、アクセサリー、そして各国の屋台が集まっています。週末は混みますが、平日でも十分に市場として成立しているのが利点です。

    土産という観点では雑貨とTシャツが中心で、質より量と勢いの場所です。ここでしか買えないものを探すというより、街の空気を見に行くほうが目的として正確です。カムデン・タウン駅から徒歩5分ほど、チョーク・ファーム駅からも歩けます。

    スピタルフィールズ・マーケットは屋根のある常設市場で、こちらも毎日開いています。日曜が最も規模が大きく、独立系のデザイナーやイラストレーターの露店が増えます。プリント、陶器、アクセサリーなど、作り手から直接買えるものが多く、土産としての当たりが出やすいのはこちらです。

    リヴァプール・ストリート駅から徒歩数分で、ブリック・レーンとコロンビア・ロードが徒歩圏にあります。日曜に東ロンドンをまとめて回る組み方が、この3か所では最も効率的です。

    実務メモ

    • カムデンは平日でも成立する数少ない市場。旅程の隙間に入れやすい
    • スピタルフィールズは日曜が本番。作り手から直接買える露店が増える
    • 日曜の東ロンドンは、コロンビア・ロード → スピタルフィールズ → ブリック・レーンで徒歩圏

    6. 市場で困らないための実務

    支払い、スリ、値段交渉

    市場に共通する実務をまとめます。

    支払いはカードでほぼ足ります。 ロンドンの露店は小さな屋台でもカード端末を持っているのが普通で、タッチ決済が使えます。ただしアンティークの個人店など、現金のほうが交渉しやすい場面は残っています。£20〜40 程度の現金を持っておくと選択肢が減りません。

    スリには市場が最も注意すべき場所です。 人が密集して肩がぶつかる状況が常時発生するので、条件が揃っています。リュックは前に抱える、尻ポケットに財布を入れない、スマートフォンを手に持ったまま歩かない。この3つで大半は防げます。

    値段交渉ができるのは、アンティークと古着です。 食品と新品の雑貨は定価で、交渉の余地はほとんどありません。交渉するなら、複数まとめて買うときに「これも買うから」と切り出すのが最も通りやすい。1点だけで大幅な値下げを求めても、まず通りません。

    大きな荷物は市場に向きません。 通路が狭く人が多いので、スーツケースを引いて回るのは現実的ではありません。到着日や出発日に市場を入れるなら、駅のロッカーか宿に荷物を預けてから向かってください。

    実務メモ

    • カードはほぼ使える。ただし現金 £20〜40 で交渉の余地が広がる
    • 交渉できるのはアンティークと古着だけ。食品と新品は定価
    • スーツケースを引いて市場を回るのは無理。先に預ける

    よくある質問

    参考・公式情報

    料金・時刻・制度は変更されます。本記事は2026年8月時点の情報です。渡航前に各公式サイトで最新情報をご確認ください。

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