ウォレス・コレクションは、ロンドン中心部メリルボーンにあるハートフォード・ハウスを会場とした美術館で、18~19世紀に侯爵家とリチャード・ウォレス卿が収集した美術品や工芸品を展示しています。館内にはフラゴナールの「ぶらんこ」をはじめとするロココ美術、レンブラントやルーベンスなどオールドマスターの名画、さらには武具・鎧、セーヴル磁器や18世紀フランス家具といった多彩な作品が並びます。展示室は邸宅の雰囲気を生かした華やかな内装で、それぞれが異なる色彩と調度品で飾られており、作品と空間が一体となった鑑賞体験が魅力です。1897年にレディ・ウォレスから国に寄贈され、1900年に一般公開が始まって以来、現在も入館無料で開放され、静かに芸術と歴史を楽しめる特別な場所となっています。