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    ロンドん!は、ロンドンの深層に迫る力量も器量もない中途半端な存在ですが、旅の判断をほんの少し整える一文が紛れていれば、それだけで存在理由になります。

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    The Strawberry Girl

    いちご売りの少女

    Must See

    ジョシュア・レイノルズ, 1772–1773年頃

    ウォレス・コレクション Boudoir

    いちご売りの少女

    作品の概要

    『いちご売りの少女』は、ジョシュア・レイノルズが1772–1773年頃に制作した代表的な『ファンシー・ピクチャー』です。

    18世紀のロンドンでは、いちご売りは日常的な光景でした。通常は女性が描かれることが多い中、本作では少女(伝統的にレイノルズの姪とされる)が描かれています。森の中の背景やクリーム色のドレス、ピンクのターバン、青い首リボン、果物であふれたかごなど、従来の都市的文脈を離れた独創的な演出が特徴です。

    レイノルズは、フランスのジャン=バティスト・グルーズの『ファンシー・ピクチャー』やレンブラントの少女像(特に『窓辺の少女』)から影響を受けたと考えられます。光の演出も巧みで、人物が背景から際立つように強い光が当てられています。また、赤や黄の湖顔料を用いたピンク色のドレスや、多層のグレーズにより半透明感のある表現を実現し、古典絵画の風合いを意識していました。

    本作は少なくとも4点描かれましたが、現存するのはウォレス・コレクションとボウード・ハウスの2点のみです。ウォレス・コレクション版では、少女の顔はハート型で前髪がターバンの下から覗いています。X線調査では、もともとはボウード版に近い構図だったことが判明しており、制作中に構図を修正した可能性があります。

    依頼作品ではなく、レイノルズ自身のコレクションにあった本作は、19世紀には『無邪気な時代』と並び、最も人気のある『ファンシー・ピクチャー』となりました。1857年には第4代ハートフォード侯が詩人兼収集家サミュエル・ロジャースのオークションで購入しました。レイノルズ自身が最も誇る作品の一つとして評価しています。

    ここがポイント!

      • 18世紀ロンドンのいちご売りの少女を描いた、レイノルズの『ファンシー・ピクチャー』の代表作
      • 森の中で少女を描くことで都市の背景から隔離し、光と構図で人物を際立たせた独創的表現
      • レイノルズ自身が最も独創的かつ成功した作品と評価しており、色彩や装飾に実験的手法が用いられている