A Woman Peeling Apples
ピーテル・デ・ホーホ, 1663年
ウォレス・コレクション East Gallery II

『リンゴをむく女性』は、ピーテル・デ・ホーホが1663年に描いた室内画です。
この作品では、上品な衣装の女性が椅子に座り、子どもをそばに置いてリンゴをむく日常の一場面が描かれています。女性は家庭を切り盛りする模範的な母親像として表現されており、暖炉の柱に描かれたキューピッド像によって、夫婦間の愛情や結婚生活のテーマも暗示されています。
デ・ホーホは、室内の自然光を巧みに取り入れ、透視法による奥行き表現と光の扱いに優れた画家です。本作もその技法の典型で、ヨハネス・フェルメールの光あふれる室内画を思わせる作品として、かつて誤ってフェルメール作とされることもありました。
この作品は、17世紀オランダの家庭生活と光の演出を学ぶ上で重要な一作です。