London from Greenwich Park
J.M.W. ターナー, 1809年
テート・ブリテン Room 31

この作品は、グリニッジ・パークから見た1809年のロンドンを描いた油彩画です。当時のロンドンは世界最大かつ最も活気ある都市で、ターナーは自作の詩を添えて展示しました。都市は「心配事の世界」として描かれ、雲に覆われた重苦しい雰囲気の中に、建築物がもたらす希望の光が差し込む構図になっています。
中央にはグリニッジ・ホスピタル(退役海軍士官のための施設)が配置され、テムズ川の陽光に照らされた流れが視線を導き、遠景にはセントポール大聖堂のドームがそびえています。ターナーは都市の圧迫感と光による救済的効果を巧みに対比させ、詩的かつ画期的な都市風景画としての魅力を示しています。