The Shipwreck
J.M.W. ターナー, 1805年(展示)
テート・ブリテン Room 36

この作品は、J.M.W. ターナーが1805年に展示した油彩画で、嵐と難破船というテーマを描いた代表作です。画面には、過密な救命ボートを救おうと奮闘する漁師たちと、暗い海に転覆する船が描かれています。
ターナーは海の崇高(maritime Sublime)を得意とし、劇的な海上の危険を強く伝えます。本作では観る者を海上の嵐の真っ只中に立たせるような構図で、陸地は見えず、まるで私たち自身も荒波の中にいるかのような没入感を与えます。
また、1804年出版のウィリアム・フォルコナーの詩『The Shipwreck』や、同作を挿絵付きで描いたニコラス・ポコックの影響を受けた可能性があります。ターナーの劇的表現と海洋画の技術が光る、初期の傑作海景画です。