The Field of Waterloo
ワーテルローの戦場
J.M.W. ターナー, 1818年
テート・ブリテン Room 6

作品の概要
この作品は、ワーテルローの戦い(1815年)の戦場の様子を描いた油彩画で、1818年に初めて展示されました。ターナーは1817年に現地を訪れ、多くのスケッチを行っています。画面では、戦場に散乱する死体が赤く積み重なり、光と影の劇的な表現によって戦争の悲惨さが強調されています。
当時、戦争画は国家的誇りを示すものとされることが多かったのに対し、ターナーは友軍も敵軍も関係なく、死者を一つの「赤い埋葬」に混ぜて描くことで、戦争の普遍的な悲劇を表現しました。初展示時には、バイロンの詩『チャイルド・ハロルドの巡礼』の一節が画面横に掲示され、作品のテーマを補強しています。戦争画としての迫力と人道的視点を兼ね備えたターナーの代表作です。
ここがポイント
- ワーテルローの戦い(1815年)の惨状を生々しく描写
- 死体の積み重なりや赤い色彩による戦争の悲劇的な雰囲気
- 国籍や階級を問わず戦争の犠牲者を描くことで、従来の愛国的戦争画の枠を超えた表現