Aeneas and the Sibyl, Lake Avernus
J.M.W. ターナー, 1798年頃
テート・ブリテン Room 31

この作品は、ローマ詩人ヴァージルの『アエネーイス』を題材にした油彩画で、ターナーが神話画に挑戦した初期の試みと考えられています。物語は、トロイ戦士アエネアスが父の幽霊に会うために冥界を訪れる場面です。
アエネアスは、ナポリ近郊クーマエの巫女であるシビュラに出会い、冥界を案内してもらうことになります。舞台となるのはイタリアの火山湖アヴェルヌスで、古代には冥界への入り口と信じられていました。ターナーはこの神話的空間を独特の光と大気感で表現し、古典文学を視覚化する意欲的な試みを示しています。