Natural History Museum
自然史博物館
恐竜の骨は天井を支える柱のように聳え、悠久の時間が大理石に刻まれている。
どんなところか
ロンドンのケンジントンに位置する自然史博物館は、世界有数の規模と充実したコレクションを誇る、自然科学のテーマパークのような場所です。1881年の開館以来、恐竜の化石や鉱物、動植物の標本など1億7000万点以上もの展示品が来館者を驚きと感動で迎えています。 特に子ども連れのご家族におすすめしたいのが、この博物館の圧倒的な迫力と楽しさ。巨大なティラノサウルスの骨格や、全長が約27メートルもあるディプロドクスの復元模型は、子どもたちの好奇心を一気に引き出します。館内には、触って学べるインタラクティブな展示や、実際に体験できるワークショップも豊富に用意されており、遊びながら自然の神秘や科学の面白さを実感できます。 さらに、博物館自体が美しいヴィクトリア朝建築で、歴史的な雰囲気の中で学びながら楽しめるのも魅力のひとつ。入場は無料なので、家族で気軽に訪れやすいのも嬉しいポイントです。 自然の壮大さと最新の科学が融合したこの場所で、親子でたくさんの発見と感動を共有できます。ここでの体験は、間違いなく子どもたちを未来の理系スターへと導くことでしょう。
自然史博物館の所要時間と回り方
入口のクジラと恐竜、地球の展示だけなら1時間、主な展示室をひと通りなら2〜3時間、上の階や庭園まで回るなら半日です。
- 入場無料で予約なしでも入れますが、週末と学校の休みは入口に列ができます。公式サイトで無料の入場チケットを取っておくと確実です。
- 開館は10:00〜17:50(最終入場17:30)。
- 入口は正面のクロムウェル・ロード側(ヒンツェ・ホールに出る)と、東側のエキシビション・ロード側(アース・ホールに出る)の2か所です。
1時間で回るなら
ヒンツェ・ホールのシロナガスクジラの骨格、恐竜ギャラリー、アース・ホールのステゴサウルスを見て、地球儀を抜けるエスカレーターで地震の展示へ上がります。
- 1
シロナガスクジラの骨格『ホープ』
ヒンツェ・ホール(Ground floor)8分
正面入口を入った大広間に吊られた、全長25mの本物の骨格。真下から見上げてください。
- 2
恐竜ギャラリー
Ground floor(Central Building)20分
動くティラノサウルスや、最初に見つかったティラノサウルスの骨格の一部がある、館内でいちばん混む展示室です。混む日は入場待ちの列ができます。
- 3
ステゴサウルスの『ソフィー』
アース・ホール(Ground floor・東棟)7分
もっとも完全なステゴサウルスの骨格のひとつ。恐竜ギャラリーではなく、こちらにいます。
- 4
地球儀のエスカレーターと地震の展示
Volcanoes and Earthquakes(東棟 Floor 2)15分
アース・ホールから金属の地球儀の中を通るエスカレーターで上がると、1995年の阪神・淡路大震災の揺れを、日本のスーパーを模した部屋で再現しています。
恐竜ギャラリーに列ができていたら、先にアース・ホールと地震の展示を回して、あとで戻るほうが待たずに済みます。
各地点の分数は見る時間の目安で、合計に館内の移動を足すと1時間になります。
2〜3時間で回るなら
1時間の4か所に、哺乳類ホールのシロナガスクジラの模型、Treasures、鉱物の展示室、建物の装飾を足します。
- 1
シロナガスクジラの骨格『ホープ』
ヒンツェ・ホール(Ground floor)8分
大広間の天井から吊られた全長25mの骨格。
- 2
建物の装飾
ヒンツェ・ホールの柱と天井5分
柱や壁のテラコッタの動植物は、西側が現生の種、東側が絶滅した種と描き分けられています。
- 3
恐竜ギャラリー
Ground floor(Central Building)25分
動くティラノサウルス、トリケラトプスの頭骨、学術的に最初に知られたイグアノドンの骨格。
- 4
哺乳類とシロナガスクジラの模型
Mammals Hall(Ground floor)15分
1930年代にこの部屋の中で組み上げられた実物大の模型。骨格の『ホープ』と見比べると大きさが実感できます。
- 5
Treasures
Cadogan Gallery(Floor 1・Central Building)15分
ダーウィン『種の起源』の初版や、絶滅したバーバリライオンの頭骨など、館が選んだ逸品を集めた暗い展示室。
- 6
鉱物の展示室
Minerals(Floor 1)15分
長い部屋に古い陳列棚が並ぶ展示室。奥のThe Vaultに宝石や希少な鉱物が集めてあります。
- 7
ステゴサウルスの『ソフィー』
アース・ホール(Ground floor・東棟)7分
エスカレーターに乗る前に。
- 8
地球儀のエスカレーターと地震の展示
Volcanoes and Earthquakes(東棟 Floor 2)20分
1995年の阪神・淡路大震災の揺れを再現した部屋があります。
各地点の分数は見る時間の目安で、合計に館内の移動を足すと2〜3時間になります。
半日で回るなら
2〜3時間の順路に、巨大なセコイアの断面、ダーウィン・センターのコクーン、2024年に開いた庭園を足して、途中で一度休みます。
- 1
ヒンツェ・ホールと建物の装飾
Ground floor15分
クジラの骨格『ホープ』と、西と東で描き分けられたテラコッタの動植物。
- 2
恐竜ギャラリー
Ground floor(Central Building)25分
開館直後か夕方に回すと待たずに入れます。
- 3
哺乳類ホール
Ground floor15分
1930年代の実物大のシロナガスクジラの模型。
- 4
Treasuresと鉱物の展示室
Floor 1(Central Building)30分
『種の起源』の初版、The Vaultの宝石。
- 5
ジャイアント・セコイアの断面
ヒンツェ・ホール Floor 210分
1891年に切り倒されたとき樹齢1,300年だった木の断面。年輪に歴史の出来事が書き添えてあります。
- 6
休憩
館内のカフェ20分
Ground floorにカフェが複数あります。場所は館内図で。
- 7
ダーウィン・センターのコクーン
West wing(Cocoon Level 7→5)30分
繭の形をした建物の中を、7階から5階へ下りながら、研究と標本の収蔵の様子を見る展示です。
- 8
アース・ホールと地震の展示
東棟 Ground floor〜Floor 230分
ステゴサウルスの『ソフィー』から、地球儀のエスカレーターで地震と火山の展示へ。
- 9
庭園
Evolution Garden・Nature Discovery Garden30分
2024年7月に開いた無料の庭園。地球の歴史を岩石と植物でたどる小道があり、館内で疲れたときの休憩にも向きます。
各地点の分数は見る時間の目安で、合計に館内の移動を足すと半日になります。
2026年10月5日に公式の館内図と案内で確かめた内容です。展示替え・作品の貸し出し・改装で部屋や順路は変わるので、当日は館内の案内も見てください(Natural History Museum – Visit、Natural History Museum – Museum map(PDF)、Natural History Museum – Dinosaurs、Natural History Museum – Volcanoes and Earthquakes、Natural History Museum – The giant sequoia)。
これだけは見て帰りたい
自然史博物館を短時間で回るなら、まずこの3つ。 展示室の番号は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
- 1
シロナガスクジラの骨格「ホープ」
Hintze Hall(正面大ホール)
全長25.2メートル。天井から吊るされた本物のシロナガスクジラの骨格で、真下を歩けます。20世紀に絶滅寸前まで捕獲されながら、国際的な保護によって数を戻しつつある種であることから「ホープ(希望)」と名付けられました。
- 2
地球ギャラリーのエスカレーター
Earth Galleries
巨大な金属製の地球儀の中心を、エスカレーターで貫いて上がる仕掛け。その先に地震や火山の展示が続きます。1995年の改装で作られたもので、展示に入る前の演出としてよくできています。
- 3
建築そのもの
全館
アルフレッド・ウォーターハウス設計の1881年の建物。柱や天井に動植物のテラコッタ装飾が施され、生きている種と絶滅した種が館内で描き分けられています。展示物を見に来て、建物を見上げて帰る人が多い館です。
着いてからの歩き方
自然史博物館に着いたら、この順に見ていくと迷いません。 展示室の番号や配置は改装で変わることがあるので、当日は館内の案内で確認してください。
- 到着
クロムウェル通り側は行列ができる
正面のクロムウェル通り側は家族連れが集中し、休日の午前は入場待ちの列が建物に沿って伸びます。東側のエキシビション・ロード側から入ると、同じ館内へ庭園を抜けて入れることが多く、待ち時間が短くて済みます。どちらから入っても無料です。
- 見どころ
ヒンツェ・ホールのクジラを下から見る
正面ホールの天井から、全長25メートルのシロナガスクジラの骨格が吊り下がっています。名前は「Hope」。以前ここにいた恐竜のディプロドクス(ディッピー)と入れ替わったもので、実物の骨です。真下に立って見上げる角度が、この館で最も写真に写らない迫力があります。
- 見どころ
ステゴサウルスのソフィーはアース・ホール
世界で最も完全なステゴサウルスの骨格が、恐竜ギャラリーではなくアース・ホールにいます。恐竜だけを目当てに来た人が見落としやすい配置です。エスカレーターで地球の内部へ入っていく演出の手前にあります。
- コツ
恐竜ギャラリーは最初か最後に
動くティラノサウルスのいる恐竜ギャラリーは館内で最も混み、通路が一方通行になって進めなくなります。開館直後に直行するか、夕方まで待つかのどちらかにしてください。中途半端な時間に入ると、列に並ぶだけで1時間が消えます。
- 見落としやすい
5エーカーの庭園が2024年に開いた
2024年7月に開園した庭園は無料で、多くの人が館内だけ見て帰るため空いています。エヴォリューション・ガーデンは27億年の地球史を歩いてたどる構成で、地質年代ごとの英国各地の岩石が並びます。館内で疲れたときの休憩場所としても使えます。
基本情報
- 大人料金
- 無料
- 子ども料金
- 無料
- 滞在時間の目安
- 3時間
- 写真撮影
- 撮影自由(フラッシュ禁止)
- 荷物預かり
- 有料(重さまたは種類で異なる料金)
- 最寄駅
- South Kensington Station(徒歩5分)
- 最寄バス停
- Natural History Museum Stop
- 音声ガイド
- あり
知っていると見え方が変わる話
ディッピーは2017年に主役を降りた
正面ホールには1979年から長らくディプロドクスの複製骨格「ディッピー」が置かれていましたが、2017年1月に撤去され、7月にシロナガスクジラのホープが据えられました。「化石の博物館」から「生きている科学の博物館」へと看板を掛け替える意図があったとされます。ディッピーはその後、英国各地を巡回しました。
大聖堂のような外観は意図的
設計者ウォーターハウスは、自然界の秩序を示す場としてロマネスク様式の大聖堂を意識しました。「自然の大聖堂」と呼ばれるゆえんで、来館者が思わず声を落とすのはこの設計のせいでもあります。
場所
Cromwell Rd, South Kensington, London SW7 5BD
みんなの口コミ
自然史博物館を訪れた感想や、次に行く人へのアドバイスがあれば教えてください。
ほかの美術館も見る
ロンドンには無料で入れる館が多くあります。近くの館と組み合わせて回るのがおすすめです。