The Effects of Intemperance
ヤン・ステーン, 1663-1665年頃
ナショナル・ギャラリー Room 17

オランダの風俗画家ヤン・ステーンによる本作は、17世紀の観衆に対して過度の放縦、とりわけ飲酒の悪徳を戒める寓意画です。
画面左に描かれる酔いつぶれた女性は「ワインは嘲笑者なり(Wine is a mocker)」という格言を体現し、その隣の少年は「豚にバラを投げ与える」ということわざを象徴しています。つまり、享楽に溺れる人間の愚かさを皮肉的に描いているのです。
一方で、作品は粗野な主題に反して、きらめく衣服や家庭用品が自信に満ちた筆さばきで緻密に表現されており、観る者に強い印象を与えます。
ステーンの特徴であるユーモアと道徳的教訓が融合したこの絵は、当時の観衆にとって娯楽性と教訓性を兼ね備えた風俗画の典型でした。