The Assumption of the Virgin
マッテオ・ディ・ジョヴァンニ, 1474年頃
ナショナル・ギャラリー Room 58

この作品はマッテオ・ディ・ジョヴァンニによる15世紀イタリア・シエナの祭壇画の中央パネルで、聖母被昇天(8月15日)の祝祭を描いています。被昇天のイメージは、宗教的信仰の表現だけでなく、政治的忠誠を示す意味もありました。
聖母は輝くマントをまとい、空中に浮かぶ姿で描かれ、白い帯によって聖母の胎内に宿るキリストが強調されています。画面右下には、落ちるベルトを受け取ろうとする不安げな聖トマスが描かれ、場面に緊張感と動きを加えています。
もともとこのパネルは、シエナ近郊アッシャーノの小さな町の修道院向けに制作された大型祭壇画の中央部分でした。1800年には修道院の物置から救出され、現在に伝わっています。