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    The Annunciation, with Saint Emidius

    受胎告知と聖エミディウス

    カルロ・クリヴェッリ, 1486年

    ナショナル・ギャラリー Room 59

    受胎告知と聖エミディウス

    作品の概要

    この作品はカルロ・クリヴェッリによる15世紀イタリアの祭壇画で、宗教的場面である受胎告知と、アスコリ・ピチェーノの自治権獲得を象徴する政治的意味が融合しています。1482年3月25日(受胎告知の祝日)に教皇から町に自治権が認められたことを祝し、石の手すりには『Libertas Ecclesiastica(教会の自由)』という碑文が刻まれ、画面の向こうの世界と現実世界をつなぎながら隔てる役割を果たしています。

    天使ガブリエルとともに描かれるのは、町の守護聖人聖エミディウスで、手にはアスコリ・ピチェーノの模型を持っています。緻密な装飾と細部描写は、クリヴェッリの特徴である華やかさと写実性を示しており、宗教的・政治的メッセージの両立が巧みに表現された一作です。

    技法は卵テンペラを基調とし、一部に油彩を併用しており、発色と光沢感の両立が見られます。

    ここがポイント

      • 宗教画でありながら、アスコリ・ピチェーノの自治権獲得を示す政治的意味を持つ
      • 石の手すりに刻まれた『Libertas Ecclesiastica』の碑文による象徴的演出
      • 大天使ガブリエルと町の守護聖人エミディウスの詳細で装飾的な描写