The Rest on the Flight into Egypt
ティツィアーノ, 1512年頃
ナショナル・ギャラリー Room 8

この作品は、ヴェネツィア派の巨匠ティツィアーノによる「エジプトへの逃避途上の休息」です。聖家族が木陰で休息する情景を描いており、幼子イエスはおくるみから解放され、母マリアに顔を寄せています。ヨセフは影に包まれた疲れた表情で見守っています。
ティツィアーノは初期のキャリアでこの親密な場面を描き、豊かな色彩表現や光の効果を示しています。彼の作品はジョヴァンニ・ベッリーニやジョルジョーネの影響を受け、特に風景や色彩表現において顕著です。その後の長いキャリアで、ティツィアーノは肖像画や神話画で大胆な筆遣いや鮮やかな宝石のような色彩を駆使し、ヨーロッパ美術に多大な影響を与えました。
この絵は、ティツィアーノの初期の成熟した技術と親密な情感表現を感じられる重要な作品です。