Samson and Delilah
ペーテル・パウル・ルーベンス, 1609-1610年頃
ナショナル・ギャラリー Room 18
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ルーベンスがイタリア留学から帰郷した直後に描いた本作(1609–1610年頃)は、旧約聖書におけるサムソンとデリラの物語を題材にしています。
サムソンは髪を切らない限り超人的な力を持ち続けるとされていましたが、愛人デリラに裏切られ、敵であるペリシテ人にその秘密を明かされます。画面では、デリラがサムソンの髪を切り落とし、彼が捕らえられる直前の緊迫した瞬間が捉えられています。
この作品は、アントワープの友人でありパトロンでもあったニコラース・ロコクスの邸宅のために制作された可能性が高いと考えられています。筆致は素早く自由で、油彩素描のような躍動感を帯びています。さらに、ルーベンスは16世紀イタリアの画家や同時代の芸術家、そして古代彫刻からも着想を得ており、彼の初期キャリアを代表する重要作となっています。