The Origin of the Milky Way
ジャコポ・ティントレット, 1575年頃
ナショナル・ギャラリー Room 9

この作品は、ヴェネツィア派の巨匠ジャコポ・ティントレットによる「天の川の起源」です。神話によれば、ジュピターは不倫の子ヘラクレスを不意に母ユノに授乳させ、ユノが目覚めたときに乳が空に飛び散り天の川を、地上に落ちて百合の花を生んだとされます。
失われた下部には本来、百合が描かれていたと考えられています。ティントレットはビザンティンの植物学書『ゲオポニカ(Geoponica)』を参考にした可能性があり、植物描写にも科学的な知識が反映されています。この絵は占星術師で医師のトンマーゾ・ランゴーネからの注文で制作されたと考えられています。
神話的物語と自然の象徴が融合した、ティントレット特有の劇的で象徴的な表現を堪能できる作品です。