The Angelus
ジャン=フランソワ・ミレー, 1859年
ナショナル・ギャラリー Room 1

この作品はジャン=フランソワ・ミレーによる油彩画で、農民の日常と宗教的儀式を描いた代表作です。絵にはジャガイモ畑で働く二人の農民が描かれ、作業を中断して教会のベルに応じてアンジェラスの祈りを捧げています。
アンジェラスとは、キリストの受肉を記念するキリスト教の祈りで、日の出・正午・日の入りに唱えられます。背景にはシャイリー=アン=ビエールのサン・ポール教会の尖塔が見え、時間と場所の文脈を強調しています。
ミレー自身は1865年に、この絵について「祖母がベルの音を聞くと、必ず手を合わせてアンジェラスを唱えさせた思い出」を元に描いたと述べています。そのため、この作品は単なる風景画ではなく、家族や信仰、農民の生活を象徴的に表現した詩的な一作です。