An Elderly Man as Saint Paul
レンブラント, 1659年頃
ナショナル・ギャラリー Room 22

この作品はレンブラントによる1659年頃の油彩画で、老年の男性を使徒パウロとして描いています。
男性の手元にある書物と剣はそれぞれ神の言葉(聖書)と殉教の象徴であり、パウロが紀元67年にローマで斬首されたことを示しています。画面左上の丸窓にはアブラハムのイサク生贄の旧約聖書の物語が描かれ、パウロが自らの書簡で信仰の例として引用した場面を想起させます。
レンブラントは特にパウロに関心を抱いており、複数の作品で彼を描いています。本作では、老年の表情と光の扱いを通して人物の内面の信仰心や威厳が巧みに表現されています。