The Madonna of the Pinks
ラファエロ, 1506-1507年頃
ナショナル・ギャラリー Room 7

この作品は、ルネサンスの巨匠ラファエロによる「ピンクの聖母」です。聖母マリアと幼子イエスがカーネーション(ピンクの花)を交換する様子が描かれています。カーネーションはキリストの受難(磔刑による犠牲)を象徴すると同時に、世俗的な結婚や婚約の象徴でもあります。
この絵では、花を通してキリストの犠牲と聖母マリアの神秘的な婚姻の両方が表現されています。ラファエロならではの繊細で柔らかい筆致により、聖母と幼子の親密さや穏やかな表情が際立ち、見る者に優美で温かい印象を与えます。
小さな花を通じて深い宗教的象徴を描き出す、ラファエロの技巧と美意識が光る作品です。