Music in the Tuileries Gardens
エドゥアール・マネ, 1862年
ナショナル・ギャラリー Room 41

この作品は、マネの初の本格的な近代主題作品とされ、1860年代パリの社交界を象徴する場面を描いています。舞台はパリ中心部のチュイルリー公園で、観衆は音楽会に集まっていますが、演奏者の姿は描かれておらず、観客そのものが主役となっています。
画面には、マネ自身(左端、筆を持つ姿)をはじめ、親友で詩人のシャルル・ボードレール(1821-1867)や画家アンリ・ファンタン=ラトゥール(1836-1904)など、当時の文化人が登場しており、同時代のパリ知識人サークルの記録ともなっています。
本作は一見軽やかな社交場面ですが、マネの速筆で断片的な筆致や、人物群像をリズムよく並置する構図には、新しい絵画の可能性が示されています。後の印象派につながる、都市の現代生活を芸術の題材にした先駆的作品として重要視されています。