The Judgement of Paris
ペーテル・パウル・ルーベンス, 1597-1599年頃
ナショナル・ギャラリー Room 18

この作品は、ルーベンスがイタリア留学前に描いた初期の油彩画(1597–1599年頃)で、ギリシャ神話『パリスの審判』を題材としています。パリスは美の女神ヴィーナスに金のリンゴを授け、ユーノーは怒り、ミネルヴァは背を向けるという劇的な場面が描かれています。
画風はまだ若いルーベンスの特徴が色濃く、師であるオットー・ファン・フェーンの影響が見られます。人物の表情や視線、動きのあるポーズを通して、神話の物語を生き生きと表現しています。
ルーベンスはこの主題を後年も何度か描いており、館内の近くにはより成熟したスタイルの後期作も展示されています。本作はルーベンス初期の作風や師の影響、神話への興味を知る上で重要な一作です。