High Tide
ヤン・トーループ, 1891年
ナショナル・ギャラリー Room 43

本作はオランダ=インドネシア出身の画家ヤン・トーループによる油彩画(1891年)で、高潮の中、漁師が平底船を岸に引き上げる様子を描いています。背景では漁船が強風に抗いながら航行し、オランダの海と漁村生活の厳しさが表現されています。
トーループは象徴主義と点描技法を行き来しながら制作しており、本作でも独特の色彩感覚が発揮されています。また、ゴッホの初期回顧展(1892年)を企画するなど、ゴッホの早期擁護者でもあり、『ひまわり』の鮮やかな黄色が本作の色彩に影響を与えた可能性があります。
荒々しい自然の描写と象徴的・装飾的な色彩表現を融合させた作品で、トーループの作風理解に重要です。