Poplars on the Epte
クロード・モネ, 1891年
ナショナル・ギャラリー Room 46

クロード・モネ(1840–1926)の《エプト川のポプラ並木》(1891年)は、ジヴェルニー南方リメッツ近郊のエプト川左岸に並ぶポプラを描いた23点の連作のひとつです。作品には「1890」と記されていますが、実際に描かれたのは翌1891年でした。
この年6月、町が伐採目的で並木を競売にかけることを決定します。モネは制作を続けるため、材木商と共同で木々を買い取り、一定期間は伐らずに残す条件をつけることで、連作を完成させる時間を確保しました。
モネは友人で画家でもあるギュスターヴ・カイユボットから借りた平底舟の上から制作に取り組みました。低い視点から見上げるように描かれたポプラは、画面右上から優雅に弧を描きながら連なり、空を背景にしたシルエットが強調されています。
この連作は、モネが関心を寄せ続けた「同じモチーフを異なる光や季節のもとで繰り返し描く」という手法の典型例であり、自然のリズムや光の変化を探究する試みの一環として位置づけられます。