Two Followers of Cadmus devoured by a Dragon
コルネリス・ファン・ハールレム, 1588年
ナショナル・ギャラリー Room 24

本作はオランダ・マニエリスムの画家コルネリス・ファン・ハールレムによる油彩画(1588年)で、神話『カドモスの従者二人とドラゴン』を描いています。デルポイの神託に従い、カドモスは牛を追って町を築くことになりますが、従者たちは水を取りに行く途中、ドラゴンに食べられてしまいます。カドモスはドラゴンを討ち、その歯を地面に蒔くと武装した人々が生まれ、戦いの末に五人だけが生き残り、テーベの建設者となったという物語です(オウィディウス『変身物語』より)。
オランダ・マニエリスムは16世紀末から17世紀初頭にかけて隆盛を見せ、イタリア・マニエリスムの優雅さや劇的表現を受けつつ、北方的な細部描写を融合させました。筋肉質で長身の人物、複雑なポーズ、ダイナミックな構図が特徴で、神話や聖書の場面を表現豊かに描きます。
本作はその典型例であり、装飾的で華やかな色彩と劇的表現を通じて、オランダ絵画の自然主義的傾向とは対照的な美意識を示しています。