Observatory Regulator
Thomas Tompion, 1675年
大英博物館 Room 39

この天文台用レギュレーターは、1675年に Thomas Tompion によって制作され、Sir Jonas Moore の依頼でグリニッジ天文台に設置されました。当時、完成した時計は世界で最も精密な時計の一つとされ、4メートルの長い振り子が2秒ごとに往復して時間を刻みます。
天文学者は経度(東西の位置)を正確に測定するため、非常に精密な時計を必要としました。時計職人たちは、巻き上げ中も止まらないメンテイニング・パワー、温度変化による誤差を補正する温度補償装置、そして新しい脱進機を導入することで、従来よりも高い精度を実現しました。
分針は2時間で1周、秒針は2分で1周するという珍しい仕様を持っています。また、巻き上げ中も時計が止まらないメンテイニング・パワーを備え、1年間稼働することが可能でした。もともとは木製パネルに組み込まれ、天文台の正確な時刻測定に不可欠な装置として用いられました。初期近代天文学と時計技術の融合を示す貴重な逸品です。